【レビュー】「Amazon Echo Spot」円形の画面を内蔵した新型スマートスピーカー

Amazonのスマートスピーカー「Amazon Echo」に新しい家族が追加された。その名も、「Amazon Echo Spot」。

このEcho Spotは、他のEchoシリーズと同様、人工音声アシスタント「Alexa」が搭載されているが、新たに2.5インチの円形の画面がついたことで、聴覚だけではなく視覚的にも情報を確認できるようになったスマートスピーカーだ。

Echo Spotは、すでに米国など一部地域で販売が開始されていたが、7月26日にようやく日本でも販売が開始された。筆者も購入して実際に使用してみたので、当記事ではEcho Spotの使用感等をじっくりとお伝えしたいと思う。

Echo Spot (エコースポット) - スマートスピーカー with Alexa、ブラック
Echo Spot (エコースポット) - スマートスピーカー with Alexa、ホワイト

日本で発売されているEchoシリーズで初めて画面を搭載

Amazon Echo Spotの本体デザインは、球体を横にバッサリと切り落としたようなフォルムになっており、丸っこくてとてもかわいらしい。ワークデスクの上に置いておくのもいいが、寝室や居間などプライベートゾーンに置いても良さそうなデザインだ。

サイズはとてもコンパクト。ソフトボールぐらいの大きさで、片手で握るように持つことが可能。また、わずか10センチ四方のスペースに置くことができるため、居間や寝室はもちろん洗面所や玄関、キッチンなどの狭いスペースにも置くことができる。

筆者はキッチンに置いているが、食材が切れたときすぐ買い物リストに食材追加ができるなど、便利に使わせてもらっている。また、「DELISH KITCHENの簡単レシピ検索」のスキルを使えば料理の作り方を調べることもできるため、普段作らない料理のサポートをしてくれてかなり重宝している。

本体重量は約430gで、それなりにズッシリした印象。持ち歩く機会はほぼないと思うので、重量はあまり気にする必要はないと思うのだが、一応言及しておく。

本体上部には物理ボタンが3つ、ミュートボタンを挟む方で音量調節ボタンが2つ搭載されている。また、物理ボタンの周囲にある4つの穴はマイクになっているが、他のEchoシリーズではマイクが7つ搭載されているため、Echo Spotはそれらに比べるとマイクが少ないことになる。

ただし、聞き取り能力に関しては特段悪くなっているようにも思えない。搭載されているマイクの性能が良くなったのか、Alexa自身の聞き取り精度が上がったのか、いずれにしても性能悪化を心配する必要はないだろう。

  Echo Spot Echo Dot Echo Echo Plus
マイク数 4 7 7 7
スピーカー 1.4インチウーファー
0.8インチツイーター
0.6インチ 2.5インチウーファー
0.6インチツイーター
2.5インチウーファー
0.8インチツイーター
サイズ 104 × 97 × 91mm 32 × 84 × 84mm 148 × 88 × 88mm 235 × 84 × 84mm
重量 419g 163g 821g 954g
価格(税込) 14,980円 5,980円 11,980円 17,980円

ゴム製の滑り止め、周りには360度スピーカー

上記画像は、Echo Spotの下を撮影したもの。置いた場所からズレることのないようにゴム製の滑り止めが配置されていて、コードを軽く引っ張った程度では動かないためテーブルやデスクの上に置いておいても安心して使うことができるはずだ。

背面には電源端子と3.5mmステレオ端子が搭載されており、3.5mmステレオ端子からは外部スピーカーなどへの音声出力が可能だ(後述)。

Amazon Echo Spotの最大の特徴は、何と言っても前面に配置された円形の画面。他のEcho端末とは異なり、丸っこい画面にさまざまな情報を表示することができるため、スマートスピーカーを視覚的に操作できるようになった。

Echo Spotの画面で表示できるものは多岐にわたる。例えば、天気情報やタイマーの残り時間、時計や買い物リスト、さらには再生中の音楽表示。各種設定もこの画面を使って設定できる。

全てを挙げるとキリがないためここでは列挙しないが、かなり多くの画面が用意されており、これまで声やアプリを使って行っていた工程を全てEcho Spotだけで完結できるようになっている。画面付きのスマートスピーカーならではの体験が可能だ。

画面の解像度は480×480。iPhoneの画面ほどではないものの、とても美しい画面になっている。文字はくっきり、色はかなり鮮やか。

画面はタッチパネルになっていて、実際に触って操作できる。天気予報の画面をスライドさせて週間予報を見たり、音楽の再生・停止などの再生コントロール、歌詞表示、ToDoリストやタイマーのスクロールなどが可能だ。

画面を内蔵したことで初期セットアップが簡単に

各種設定は画面上から下にスワイプ

従来のEcho端末はスマートフォン用の専用アプリを介してセットアップする必要があったが、Echo Spotの場合は直接画面をタップしながら初期設定できる。AmazonアカウントへのログインやWi-Fi接続設定など、全て画面のタッチだけで完了できる。

Echoシリーズの初期設定は決して難しくはないものだが、Echo Spotのように本体の画面を触って操作できると、それだけでとても便利に感じた。画面のタッチ感度は極めて良好で、文字入力も快適。操作性にストレスを感じることはまずないため、スマートフォンの操作があまり得意ではない方でも、これだったら簡単に使いこなせるのではないだろうか。

Echo Spotは通常時、時計やニュースが表示されるようになっており、じっくりと画面を見ていれば声をかけることなく基本情報を見ることができる。それ以外の気になる情報(自身が住んでいる地域以外の天気が気になるときや次の日のスケジュール、リマインダーの確認など)があるときだけにAlexaに声をかける、といった使い方が一般的だ。

「アレクサ、明日のスケジュールを教えて」「アレクサ、明日の沖縄の天気は?」こんな感じに。

さらに、上位機種の「Echo Plus」と組み合わせることで、スマートホーム家電を声で遠隔操作できるようになったり、別売りの「ネットワークカメラ」を用意することで外出先からでも家の様子が確認できるようになる。

ちなみに筆者の自宅では、ホームカメラや自宅の鍵の施錠・解錠、エアコンのオン・オフ、水槽の照明の点灯・消灯などが声だけでコントロールできるようになっている。また、rajikoスキルを使うことでラジオ放送を聞いたりと、Echo Spotはさまざまなシチュエーションで役に立ってたりする。

ただし、Echo SpotのAlexaができることは他のEcho端末とほぼ同じ。Echo Spotだけでしかできないことは現時点ではほぼないので、その点は注意していただきたい。

置き時計にもなるEcho Spot

ちなみに、Echo Spotは人の動きを検知しており、目の前に人がいるときだけ、ニュースや天気の表示を行う仕組みになっている。もし前に人がいない場合は常に時計を表示し、置き時計として機能する。

時計のデザインは「クラシック」なものから「モダン」なものまで多数のバリエーションが用意されており、好きなウォッチフェイスを設定することが可能だ。筆者は「花」のデザインがいちばんのお気に入りだが、その他にも「禅」「ビーチ」「万華鏡」など個性的なものもあるため、購入したらぜひ好きなデザインを使用してみていただきたい。

ちなみに、スマートフォンから画像をアップロードすることで自分のお気に入りの画像を設定したオリジナル置き時計を作ることも可能だ。ただし、この機能を利用するにはプライム会員向けサービス「プライムフォト」を使用する必要があり、非プライム会員は利用することができないので注意が必要だ。

他にも、就寝後の通知をなくす「おやすみモード」や、夜間だけ時計の色を変える「ナイトモード」なども利用できる。さらに部屋の明るさによって画面の明るさを自動的に調節する機能も搭載されており、Echo Spotを常に快適に使えるよう工夫がなされているのも重要ポイントだ。

音質はEcho・Echo Plusより少し物足りないが、それなり

さて、ここからはスマートスピーカーのもう一つの重要なポイント「音質」についてお伝えしておこう。

Amazon Echo Spot」の音質は想像以上に良い。製品本体はかなり小型だが、音は低音から高音までバランス良く出ているようだ。一部では「音質が悪い」という声も見受けられたが、それはおそらくEcho Plusなど上位モデルと比べての話なのではないだろうか。

広さ12畳の部屋で、Echo Spot単体で音楽を聴いてみたが、1台でも満足はできるレベルの音量と音質。もちろん、「Amazon Echo」や「Amazon Echo Plus」に比べると物足りなく感じることもあるが、それでもソフトボール大の大きさから発される音としては十分なもののように感じる。

筆者の場合、Amazon Echoのマルチルームオーディオ機能で家の主要部屋全てで音楽をかける機会が多い。

キッチンのあるダイニングには「Echo Spot」、隣のリビングには高音質の「Echo Plus」、そして寝室には「Echo Dot」を配置。寝室に関しては少し離れた位置にあるのだが、「Echo Spot」と「Echo Plus」を配置しているリビングとダイニングに関しては隣接しているため、マルチルームオーディオ機能を使うことで、二つの部屋でバラツキのない一体感のある音楽を聞くことができた。

搭載スピーカー
Echo Spot Echo Dot Echo Echo Plus
1.4インチウーファー
0.8インチツイーター
0.6インチ 2.5インチウーファー
0.6インチツイーター
2.5インチウーファー
0.8インチツイーター

「Amazon Echo Spot」のスピーカーは、本体下に一周ぐるりと配置されており、周囲360°から音が聞こえる仕組み。0.8インチのツイーターの他に、1.4インチのウーファーが内蔵されており、そこそこ迫力のある音を聞くことができる。

音質に物足りなさを感じる方はイコライザを少し調節してみるといいかもしれない。イコライザは「ベース」「ミドル」「トレブル」の3種類が存在し、それぞれの音域を強調したり弱くすることが可能だ。もし、低音が弱いと感じたなら、ベースを少し強くするだけでずっしりとした低音を聞くことができるようになる。

当然ながら、より性能の高いウーファーを搭載した「Echo」「Echo Plus」には負けるものの、「Echo Spot」もイコライザ次第でそれなりの音で音楽を聴けるはずだ。イコライザは本体の設定から調節することが可能。また、専用アプリでも調節できるので、操作はお好きな方で。

もしそれでも音質に満足ができないのであれば、外部スピーカーに頼ってみてもいいかもしれない。Amazon Echoは、有線による外部スピーカーへの出力か、もしくはBluetoothを経由してワイヤレススピーカーに音楽を出力することができる。

音質の良いスピーカーを自前で持っているなら、音楽の再生はEcho Spot本体ではなく、外部スピーカーに任せることで音質の問題は解決できるかも。ただし、内蔵されている人工音声アシスタント「Alexa」の声も、外部スピーカーを通して発されるため、その点は注意が必要だ。

内蔵カメラでビデオ通話ができる予定

Echo Spotの画面上部にはカメラが内蔵されており、このカメラを使ってビデオ通話を楽しんだり、外出先から家の様子を確認することができる。他のEchoシリーズと違って画面を搭載したEcho Spotならではの機能と言えるだろう。

利用するには、「アレクサ、〇〇に連絡して」とEcho Spotに話しかけるだけ。また、外出先でも「Alexa」アプリを通して家にいる家族と話したり、メッセージをやり取りできる。

ただし、これらの機能は記事執筆時点では日本では提供されていない。今後対応予定とのことだが、いつ頃提供されることになるのかは不明。ちなみに、この機能はカメラと画面が内蔵されたEchoだけで利用することができ、海外ではさらに大型の画面を搭載した「Echo Show」ともビデオ通話できる。これに関しては、今後のアップデートが楽しみなところ。

動画を見ることもできる

Echo Spotの最大の特徴は、端末前面に画面が内蔵されていることだが、この画面を利用して動画を視聴することができる。「アレクサ、動画を再生して」と言うと、Bingから人気の動画を拾ってきて自動的に再生を開始する。

その他、プライム会員の場合はプライムビデオの再生ができるようだが、この機能はビデオ通話機能などと同じく、まだ日本では対応していない。海外版ではすでに利用可能できるようになっているため、いずれは日本版でも使えるようになるものと思われるが、こちらに関してもアップデートを待つ形となる。ただ、この丸型の画面でプライムビデオを見るユーザーは一体どれだけいるのかは疑問もあるが。

初音ミクもEcho Spotに登場

ちなみに、初音ミクと会話ができる「Hey MIKU」を起動すると、画面にボーカロイド「初音ミク」さんが登場。これまでもEchoを通じて会話することができたが、今度はかわいらしい画像付きで話をすることができるように。個人的にはとても嬉しい。

以上が、Amazon Echo Spotの機能や現状の使い勝手だ。

従来型のEchoシリーズを使ってきた筆者からすると、さほど大きく進化しているわけでもないので、「Echo Spotでなくてはならない理由」は特に見当たらなかったが、ただ画面があるとないとで比べたら「やはりあったほうがいいな」と感じることは多かった。

特に画面が内蔵されたことで、設定の変更が手軽になったことを個人的には評価したい。これまでは設定を変更する際、声を使ってアレクサにお願いするか、もしくはスマホアプリを起動して設定を変更する必要があった。しかし、声の認識が失敗すると再度言い直したりと不便に感じることも多々あり、これが内蔵画面だけで完了できるようになったのは地味に大きい。

また、Echoが画面と音声を使って情報を提供することができるようになったため、一度に得られる情報が多くなった、ということも重要。例えばその日の天気予報を聞くと、当然Alexaは答えてくれるが、それ以外にも翌日の天気を表示してくれたりと、本来知りたかったもの以上の情報を得ることができるようになった。

人間の情報入力は視覚からが8割とも言われているが、料理の作り方を映像で表示したり、スケジュールを文字で表示してくれたりと、音声だけの頃に比べたら、情報のインプットがしやすくなり、Echoの使用頻度が今までよりも増えた気がする。

他にも、単なるスピーカーだったEchoが画面を内蔵したことで「置き時計」として機能。インテリア性を意識した丸っこいデザインになっているため、部屋の雰囲気を壊すことなく配置することが可能だ。これらが実現できるのは現状ではAmazon Echo Spotだけ。

もし、画面付きのスマートスピーカーが欲しいなら、Amazon Echo Spotがオススメだ。まだEchoシリーズを購入したことのない方も、2台目以降の購入を検討している方も、ぜひ画面搭載型スマートスピーカー「Echo Spot」を家族に加えてみてはどうだろうか。

Echo Spot (エコースポット) - スマートスピーカー with Alexa、ブラック
Echo Spot (エコースポット) - スマートスピーカー with Alexa、ホワイト
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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。