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Anker 547 Charger (120W) レビュー | 4ポート120Wの高出力マルチポート充電器。自宅だけでなく出張に持って行くことも思案中

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昨今のデバイスの高性能化にともなって、充電器にも高出力化が求められるようになった。

たとえば、AppleのMacBook Proは以前61W/87Wが上限だったのが、いまの最新モデルは96W/140Wで充電が可能。iPhoneも、現行最新モデルは20Wの高速充電ができるようになっている。

これらのデバイスを充電するには、それぞれに合った充電器を個別に用意するのが一番かもしれないが、部屋のコンセントの数には限りがあるため、多数の充電器を設置するのは実際には難しかったりする。

しかし、たったひとつの充電器で複数のデバイスを充電できるパワフルな充電器が、あのAnkerから登場した。「Anker 547 Charger (120W)」 だ。

本製品は、合計最大120Wで最大4台のデバイスを同時に高速充電できる優れもの。筆者が以前より注目していた製品で、ついに国内でも販売が開始されたため本製品の実力をチェックしてみた。当レビュー記事では、「Anker 547 Charger (120W)」 を自身の手で使って感じた使用感等をお伝えしたいと思う。

(商品提供:アンカー・ジャパン)

「Anker 547 Charger (120W)」 のデザイン・仕様をチェック

「Anker 547 Charger (120W)」 は、Ankerにとって “再チャレンジ“ となる高出力マルチポートチャージャーだ。

Ankerには苦い過去かもしれないが、同社は以前にも100W出力に対応した4ポート充電器 「Anker PowerPort Atom PD 4」 を発売したことがある。しかし、製造過程に不具合が発生した製品が混在していたことが判明したことから、同製品を自主回収。それ以降、100Wクラスの高出力マルチポートチャージャーの投入を控えていた。

Ankerはこれらの失敗を教訓に、ユーザーに安心して使ってもらえる製品を作るべく、さまざまな検証を行った。その結果登場したのが、今回の 「Anker 547 Charger (120W)」 というわけだ。

「Anker PowerPort Atom PD 4」 とデザインは似ているものの、当時はUSB Type-Cx2とUSB Type-A x2の構成だったのに対して、「Anker 547 Charger (120W)」 はUSB Type-C x4 。しかも最大出力も100Wから120Wにパワーアップしている。

デザイン&仕様をより詳しくチェックしていこう。

「Anker 547 Charger (120W)」 は、アンカー・ジャパンの充電器ラインナップのなかでも最大クラスの大きさの製品だ。

充電器本体の大きさは実測で幅70mm x 奥行110mm x 高さ34mmで手のひらでギリギリ握れるサイズ感になっている。重量は390g、電源供給用のケーブル込みだと479gで、500mlペットボトル1本分くらいの重量感となる。

普段から持ち歩くには結構大きく重いことから、基本は自宅での据え置き用、あるいは旅行や出張などでホテルに長期滞在するとき用の製品と言えるだろう。

充電器底面の4隅には小さいながらもゴム足がついていて簡単に動かないようになっている。

筐体にはすこしだけ光沢感のあるプラスチック素材が使用されている。スリ傷はつきやすそうだが、筐体のカラーは白であるため、多少キズがついたとしてもあまり気にはならないだろう。

搭載されるポート数は全部で4つ、いずれも形状はUSB Type-C。左2つが大出力に対応したもので、右2つがスマートフォンなどの充電に適した中出力用のものになる。

具体的には、左から100W、60W、20W、20Wの出力に対応している。複数ポートを使用した際の出力はやや複雑なのだが、たとえば左2つを同時に使用した時は60W+60W=合計最大120Wが出力可能。また、一番左のポートと右側2つのポートのいずれかを使用したときは90W+20W=合計最大110Wの出力が可能。

4ポートを同時に使用するときは左から50W+30W+20W+20Wの120Wの出力が可能だ。

(画像:Anker)

この仕様であれば、最大96Wの供給に対応する14インチMacBook Proであっても、iPhoneと一緒にフルスピードにやや近い速度で充電することができる。

M1チップを搭載したMacBook Proであれば、iPad AirやiPad mini、iPhoneなどを含めた4台同時の充電が可能。最大120Wで様々なデバイスを組み合わせてフルスピードに近い充電ができることから、いかにパワフルな充電器であるかがお分かりいただけると思う。

「Anker 547 Charger (120W)」 に搭載された各ポートには、Ankerの独自技術であるPowerIQ 3.0 (Gen2) が搭載。USB Power DeliveryやQualcommのQuick Chargeとの互換性もサポートされており、大抵のデバイスが高速に充電できるはず。この辺りもかなり実用的な設計だ。

なお、本製品は電力は同梱のケーブルで供給する仕組みになっている。直挿しタイプは持ち運び性を意識しているためかプラグ折りたたみ式を採用していることが多いが、「Anker 547 Charger (120W)」 の場合は大きなアダプタを必要としないため別のコンセントのスペースを占有しなくて済むというメリットがある。ちなみにケーブルの長さは約1.5m。

「Anker 547 Charger (120W)」 でデバイスを充電してみた

ここからは、筆者自身の環境で 「Anker 547 Charger (120W)」 を2週間ほど使ってみた感想をお伝えする。

筆者は自宅における日常作業のほか、仕事の出張等で中・長期間ホテルに滞在することがあるが、今回はちょうど1週間ほどの出張もあったため、自宅だけでなくホテルに持ち込んで使うことができた。

検証に使用したデバイスは、14インチMacBook ProとMacBook Air、iPad Air、iPad mini、iPhone 13 ProとiPhone 13 mini。14インチMacBook Proが96W、MacBook Airが45W、iPad AirとiPad miniは30W、iPhone 13 ProとiPhone 13 miniは20Wの入力に対応している。

筆者が 「Anker 547 Charger (120W)」 に最大の魅力を感じるのは、単ポート利用時の最大出力が100Wであるという点。これは筆者のメインデバイスである14インチMacBook Proをフルスピード充電できるからだ。

実際にバッテリー残量が減った状態で充電してみたところ、チェッカーでは90W程度で充電できていた。これにiPhone 13 Proをプラスして充電してみたが、90W前後の出力を維持することができていたことから、MacBook ProとiPhoneの組み合わせはおおむねフルスピードに近い形で充電できることが確認できた。

さらに、この状態にMacBook Airを接続してみたところ、MacBook Pro用のポートは出力は60W程度に落ちたものの、他のMacBook AirとiPhoneは30W+20Wで充電できていた。こちらも本製品の仕様どおり。

最後に、すべてのポートを使用して充電してみたところ、製品仕様として書かれている50W+30W+20W+20Wでの出力ができていたことが確認できた。

このように、接続するポートさえ間違わなければ複数のデバイスを高速に充電できるのが本製品の最大の特長。特に大きな出力を必要とするMacBook Proなどラップトップデバイスをスマートフォンやタブレットと一緒に充電したいときに便利な商品だ。

また、電源の供給もケーブル1本でできることから、他コンセントのスペースを無駄にしないというメリットもあるだけでなく、出張時においてはベッド脇やデスク奥にある電源からも電力が供給できるところもポイント。

折りたたみ式プラグを採用した充電器だと、ホテルの部屋の形状やコンセント周りのスペースの関係で自身の電源アダプタが使用できなかったりするが、本製品ならそれに遭遇することも少ないだろう。個人的にはこれもグッドポイントだと思っている。

ちなみに、100W超えの電源アダプタということで、発熱を心配するユーザーもいるかもしれないが、そちらについても心配はいらないようだ。

2週間ほど本製品を使っていて一番熱を持ったのが、14インチMacBook ProとiPhone 13 Proを同時に充電していたとき。充電をはじめてから約30分ほど経ってから本製品を触ってみたところ、しっかり熱を帯びていたものの触れられないほどの熱さではなかった。

表面温度を計測するカメラで見てみると、表示は約50〜60℃程度となっていた。他社の高出力アダプタは70℃近くまで温度が上昇することがあることから、「Anker 547 Charger (120W)」 は熱のコントロールもしっかりできている印象を受けた。

上記のように最も熱くなったのは、筆者が意図的に接続するデバイスのバッテリー残量をゼロに近づけた状態で、最も高速な充電をするように仕向けたときで、普段の充電ではここまで上昇することはなかった。

まとめ:Anker 547 Charger (120W)の良いところ&ダメなところ

今回、検証のため2週間ほど自宅とホテルの両方で 「Anker 547 Charger (120W)」 を使用してみたが、本製品は筆者の期待通りあるいはそれ以上の活躍ぶりを見せてくれた。

予想以上に役に立ったのは出張中のこと。重量やサイズ的に持ち歩くのはやや厳しいと思っていたが、よくよく考えると筆者が普段から持ち歩いている電源アダプタは合計すると400gほどであることから、サイズ・重量的にはさほど違いはない。出張用の電源アダプタは今後 「Anker 547 Charger (120W)」 にしても良いのでは……と思いはじめている。

実際には拡張性(カフェでも使用できるなど)を考えて、これまでどおり電源アダプタを複数個持ち歩くことになるかもしれないが、コンセントひとつで4台のデバイスを充電できるステーションを設置できるのは、中・長期の出張において頼もしい存在だと感じた。

また、もともと想定していた自宅での使用については当初の予想どおり便利に活用することができた。あくまで筆者の環境においての話にはなるが、デスク下のコンセントボックスが完全に埋まっている現状を 「Anker 547 Charger (120W)」 は見事に改善することができた。本製品を導入することでコンセントがふたつほど空く (これまで3つも電源アダプタを接続していた) ため、筆者のデスクはさらなる拡張が可能になった。

筆者のメインの電源ステーションとして、今後 「Anker 547 Charger (120W)」 は十分に活躍してくれるはずで、導入したメリットはかなり大きいと感じている。

最後に筆者が使用してみて感じた 「Anker 547 Charger (120W)」 の良いところとダメなところを紹介して、本レビュー記事を締めくくろうと思う。

まず良かったポイントは、合計最大出力120W、単ポートでも最大100W出力が可能なパワフルさ。また、USB Type-Cポートが4つも搭載されていることによる統一性も重要なポイント。実質的な先代モデル 「Anker PowerPort Atom PD 4」 はUSB Type-Cx2とUSB Type-Ax2だったため、コネクタの形状が異なるケーブル2本を用意する必要があった。

(画像:Anker)

一方でダメなポイントと感じたのは、各ポートの出力のルールが複雑すぎること。多数のデバイスを最適な形で充電できるのはこの複雑なルールのおかげとも言えるが、使用するポートの位置や数に応じてコロコロと出力数が変わる仕様はユーザーフレンドリーさではあまり優れているとは言えないだろう。

とはいえ、使い方を数パターンに絞ってしまえばそんなに苦労することはないはずで、困ったら左側のポートから順に接続することで各デバイスを高速に充電できる。筆者のように、多数のガジェット製品を日々取っ替え引っ替えするような生活でなければ、普段使用するデバイスはおおよそ限られるため、一般的なユーザーがこの煩雑さに悩まされることはないはずだ。

「Anker 547 Charger (120W)」 はMacBook Proなどのラップトップデバイスに加えて、タブレットやスマートフォンなどを使用するユーザーにオススメの製品だ。基本は自宅で据え置きで使用することを前提とした商品だと思っているが、いまお持ちの電源アダプタが大きい&重いのにポート数が少ないのであれば、「Anker 547 Charger (120W)」 を出張や旅行用の充電ステーションとして使用するのも十分ありだろう。気になる方はぜひ本製品の詳細をチェックしてみていただきたい。

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Anker、Soundcore、Eufy、Nebulaは、アンカー・ジャパン株式会社またはその関連会社の商標または登録商標です。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。