iOSアプリとmacOSアプリのクロスプラットフォーム化、「WWDC 2019」 で詳細判明か 2021年までに3段階で実現、開発者にはSDK配布

iOSアプリとmacOSアプリのクロスプラットフォーム化が、いよいよ今年から本格始動だ。以前から噂されてきた iOSアプリとmacOSアプリの統合は、6月に開催予定の 「WWDC 2019」 で詳細が明らかになるようだ。BloombergのMark Gurman記者が伝えている。

Gurman記者によると、Appleは 「WWDC 2019」 で、iOSデバイスとMacデバイスのクロスプラットフォームでアプリが動作するようにする “SDK” を公開する予定であるとのこと。このSDKを利用することで、開発者は自身が開発したアプリケーションをiOSとmacOS、もっと言うとiPhoneとiPad、Macデバイスで同じように動作させることができるようになると言う。

iOS・macOS両方でアプリを動作させるためのSDKがWWDC 2019で公開か

このプロジェクトはApple社内で 「Marzipan」 と呼ばれており、2017年12月の段階から構想は始まっていた。Gurman記者の報告によれば、このMarzipanプロジェクトはいくつかの段階を経て完全なるクロスプラットフォーム化を果たすようだ。

フェーズ1、まずはiPadアプリをMacで動作させられるようにする。Appleは開発者向けに導入のためのSDKを配布予定で、早ければWWDC 2019で配布する予定、遅くても年内には実施されるそうだ。

開発者はこれらのクロスプラットフォームアプリを開発するにあたって、iPadアプリとMacアプリで二度も同じコーディングをする必要はないとのことだが、ただしこれまでと同様にiOSアプリとMacアプリの両方を提出することは求められるようだ。

そしてフェーズ2。今度はiPhoneのアプリをMac上で動作させられるようになる。これは2020年までに実現予定だが、具体的な時期については未定となっているようで情報はない。

最後はフェーズ3。最終的にiPhoneアプリとiPadアプリ、そしてMacアプリをすべて統合する方針。2021年までに実施予定。これらはすべて前述のSDKを拡充させることで実現するようだ。

iOSアプリとMacアプリの統合が完了すれば、開発者はiOSアプリとMacアプリで別々のApp Storeに提出する必要がなくなり、さらにApp StoreとMac App Store自体も実質的に統合されることになる。これは、開発者にとってもユーザーにとっても大きなメリットとなるはずだ。

これを実現するには、いくつか乗り越えるべきハードルもある。一番大きいハードルが、iOSハードウェアとMacハードウェアのプロセッサが異なるということ。iOSデバイスはApple製 (ARMベース)、MacデバイスはIntel製だ。

AppleはMacのプロセッサをARMベースに変更することが報じられている。もし現状のまま異なるプロセッサを使用することで弊害や不都合が生じることもあるだろうが、MacのプロセッサをiOSデバイスと同じARMベースにできれば、iOSアプリをMacで動かすにもよりシームレスな体験が提供できるようになるはずだ。ちなみに、この計画は 「Karamata」 と呼ばれている。

これらふたつのプロジェクト 「Marzipan」 と 「Karamata」 は、現在もApple社内で流動的なものになっているとのこと。状況によっては今後も変更される可能性があるとのことで、Mark Gurman記者もいつゴーサインが出るのか正確な時期についてはまだ予測できない状態であるようだ。

一部ユーザーから待ち望まれているiOSアプリとMacアプリの統合。今後数年間で、”アプリ” の概念は大きく変わっていくことになりそうだ。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。