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Zenfone 8 レビュー | コンパクトで持ち歩きに便利。防水・おサイフケータイ対応でより使いやすく

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8月18日、ASUS JAPANはZenFoneシリーズ最新モデル 「Zenfone 8」 と 「Zenfone 8 Flip」 を発表した。

両機種ともすでに今年5月に海外で発表されているモデルではあるものの、国内販売モデルは、より日本のユーザーが利用しやすいようFeliCaを搭載し、おサイフケータイに対応するなどの違いもある。

今回の発表に先立ち、ASUS JAPANから 「Zenfone 8」 の実機をお借りすることができた。より使いやすく進化した 「Zenfone 8」 の詳細を先行レビューとしてお届けする。

デザイン

「Zenfone 8」 は、大型化が主流のスマートフォン市場の中で、あえてコンパクト性を重視したスマートフォン。本体サイズは約148.0 × 68.5 × 8.9mmで、重量は約169g。片手で手軽に扱えるちょうどいいサイズ感で、マップアプリなどで地図を確認しながら移動するときにとても重宝する。カバンや服の小さめのポケットにも楽々収納可能だ。

画面には5.9インチ (フルHD+/2,400×1,080ドット) のAMOLEDが搭載。画面サイズは比較的小さめだが、パンチホールデザイン&全面ディスプレイのおかげで広々と使える印象。広い色域カバー率のおかげで、写真や動画の視聴にも最適だ。

リフレッシュレートは最大120Hz。ヌルヌルと画面がスクロールできて、見やすくとても気持ち良い。

生体認証は指紋認証と顔認証に対応。指紋認証は画面内蔵型のセンサーにより、画面に指を置くだけでロック解除できる。指は5本まで登録可能だ。

指紋登録をしている場合、画面の中央下あたりに表示される指紋マークに指を当てるだけで画面ロックを解除できる。認証はかなりスムーズで、指を当てたとほぼ同時にロック解除が可能だった。

また、顔認証も認証速度はかなり早く、画面に顔を向けた状態で画面を点灯すると1秒もしないうちに認証できていた。

最近はマスクを装着した状態でスマホを触る機会が多くなっているため、顔認証と指紋認証の両方が利用できるのは嬉しい仕様と言えるだろう。

上記はZenfone 8の背面。先代モデルはトリプルレンズ構成のフリップカメラが採用されていたが、今回の8シリーズでは 「Zenfone 8」 が通常のデュアルカメラとなり、「Zenfone 8 Flip」 がトリプルレンズ構成のフリップカメラを搭載した。

カメラ性能やどのような写真が撮影できるのかは後ほど詳しく紹介するが、「Zenfone 8」 はデュアルカメラになり、望遠カメラが搭載されなくなったことで、実質的にはカメラ性能が下がったことに。ただし、広角カメラと超広角カメラの画素数は先代モデルと同じなので、望遠時以外は十分綺麗な写真が撮影可能だ。

また、フリップカメラではなくなったことによるもうひとつのデメリットは、前面カメラの搭載により画面が完全な全面ディスプレイではなくなったこと。

とはいえ、パンチホールデザインでカメラは目立ちにくくなっているため、筆者はあまり気にならなかったが、この点が気になる場合はZenfone 8 Flipを選ぶことをオススメする。

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プロセッサ

Zenfone 8はチップセットとして、Qualcommの5G向けハイエンドSoC 「Snapdragon 888 5G」 を搭載している。同SoCを搭載したことで、先代モデルに比べてCPUパフォーマンスは最大25%向上、GPUパフォーマンスは最大35%向上したという。

実際に性能をチェックすべく、ベンチマークアプリ 「AnTuTuベンチマーク」 と 「Geekbench 5」 を使って、Zenfone 8の性能を数値化してみた。

上記は、AnTuTuベンチマークの結果。総合スコアは787,042で、GPUスコアは292,395。この値は現在販売されているスマートフォンの中でもかなり高い部類に入る。実際にゲームアプリを起動してみたが、動作はヌルヌルと快適で、動作に不満を感じることはほとんどなかった。

試しにGeekbench 5のベンチマークスコアも計測。結果はシングルコアスコアが1119、マルチコアスコアが3510。グラフィック性能を示すOpenCLのスコアは4700だった。

比較として、筆者が以前にGalaxy S21 Ultra (Snapdragon 888搭載) で計測したベンチマークスコアよりも高かった (シングル:1094 / マルチコア:3126) ことから、Zenfone 8は文句なしの性能と言えるのではないだろうか。高スペックを必要とする3Dスマホゲームを遊んだり、画像処理アプリなどを頻繁に使う機会がある方も安心して使えそうだ。

カメラ性能

Zenfone 8はフリップカメラではなく、一般的なスマートフォンカメラが背面に搭載されたが、その性能はどれほどのものなのか。

カメラのスペックを確認しておくと、背面カメラが広角+超広角のデュアルカメラ構成で、画素数は広角カメラが6,400万画素、超広角カメラが1,200万画素。前面カメラがシングルの広角カメラで、画素数は1,200万画素だ。

背面カメラは、広角カメラが6,400万画素もの高画素数になっていることもあり、かなり綺麗な写真が撮影できる。以下、筆者が背面カメラで撮影してきた写真を掲載する。

まずはズーム性能をテスト。Zenfone 8は最大2倍の光学ズームと、最大8倍のデジタルズームに対応する。また超広角レンズを使うことでより広い画角で写真を撮影することが可能だ。

実際に撮り比べてみたのが以下。左上から時計回りに超広角(x0.8)、通常倍率、2倍の光学ズーム、8倍のデジタルズームとなる。どの倍率でもディティールが劣化することなく綺麗に風景を撮影できていることがわかる。画質が劣化するデジタルズームもそこそこ綺麗に写っていた(もちろん劣化はしているが)ため、望遠レンズがなくとも性能的には十分と言えるかもしれない。

そのほかにも建造物や、光量が限られる屋内風景を撮影してみた。比較対象として筆者の持つiPhone 12 Proで撮影した写真を掲載しておく。

並べてみると、その違いは一目瞭然。特に大きな違いが感じられたのが屋内での撮影。

やや逆光気味での撮影になった一枚だが、iPhone 12 Proで撮影した方は暗所と明所の違いをうまく撮影できなかったのに対して、Zenfone 8はどちらも綺麗に撮影できていることがわかる。

左:Zenfone 8 / 右:iPhone 12 Pro

左:Zenfone 8 / 右:iPhone 12 Pro

とはいえ、iPhone 12 Proも負けてはいない。明るい場所で撮影したものに関しては、肉眼で見た実際の風景に近い色味を表現できていたのがiPhone 12 Proだった。Zenfone 8の方は空や建物の色などちょっぴり不自然な色味になることも。

左:Zenfone 8 / 右:iPhone 12 Pro

夜景はどちらかというとiPhone 12 Proの方が綺麗に撮影できていた印象。Zenfone 8は、少しだけ色が誇張されていたような気がする。

左:Zenfone 8 / 右:iPhone 12 Pro

ポートレート写真はZenfone 8に軍配。iPhone 12 Proは被写体の輪郭の処理がうまくできておらず、全体的にボヤッとなる印象を受けたが、Zenfone 8はナチュラルでありながら被写体がしっかり存在感のあるポートレート写真として撮影できていた。レビュー記事には掲載しないが、人物を撮影した時でも同様の検証結果となっている。

左:Zenfone 8 / 右:iPhone 12 Pro

飲食物の撮影はZenfone 8もiPhone 12 Pro、どちらも得意のようだ。上記写真はお寿司単体を接写で写したものになるが、Zenfone 8は正しい色味を表現できていたのに対して、iPhone 12 Proは店内の光が脂で反射して艶やかに光る様子をどちらもうまく表現できていた。

ただし、それぞれに得意不得意があるようで例えばビビットな色味を持つ食べ物の撮影ではiPhone 12 Proの方がうまく撮れたり、おうどんや寒天など輪郭がすこしハッキリしない食べ物についてはZenfone 8の方がうまく撮影できたように感じる。

今回の検証から、少なくともZenfone 8は2020年〜2021年に発売したハイエンドスマートフォンと同等のカメラ性能を持っていることが確認できた。もちろんもっと高いカメラ性能を持つスマートフォンは存在するものの、プロレベルのハイクオリティ写真の撮影をマストとしないならばZenfone 8のカメラ性能で十分と言えるだろう。

特筆すべきは屋内での撮影。暗所でも綺麗に写せるクオリティには筆者もビックリだった。

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バッテリー持ち

Zenfone 8は筐体こそコンパクトだが、内蔵バッテリーは4,000mAhとたっぷり。充電を気にせず長時間使い続けられると公式では案内されている。

実際に使用するとどれほどのバッテリー持ちになるのか、丸一日Zenfone 8を使ってチェックしてみた。

その結果、通知やメールを確認したり、電車の乗り換えや地図を調べたりする程度の軽い使い方をしてみたところ、丸一日使い続けることができた。

しかし、ゲームをしたり、映画など長時間の映像を視聴し続けるなど画面を点灯状態にすることが多くなるとバッテリー消費が激しくなりがちで、フル充電から使用しても半日程度しか持たなかった場合もあった。

バッテリー持ちはユーザーの使い方で大きく変化するため、あくまで今回の結果は参考程度に捉えていただきたいが、もし心配であればモバイルバッテリーを用意してお出かけするのがもっとも安心だ。

Zenfoneシリーズ史上初の 「FeliCa」 対応

Zenfone 8はZenfoneシリーズで初めて 「FeliCa」 を搭載。国内ユーザーからの要望が多かったおサイフケータイに対応し、背面上部分を読み取りリーダーにかざすことで交通系ICカードや各種電子マネーを使った支払いが利用できるようになった。

昨今はキャッシュレス化が進んでおり、スマートフォンのトレンドとなりつつあるおサイフケータイ。同じ8シリーズでもZenfone 8 FlipにはFeliCaは搭載されていないため、おサイフケータイを利用したいならZenfone 8を選ぶべきだろう。

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シリーズ初の防水・防塵対応

Zenfone 8は、Zenfoneシリーズとして初めてIP65/IP68の防水・防塵に対応。日常における水没の危険性を限りなく低くすることができるようになった。

防水・防塵に対応できたのは、フリップカメラを採用しなかったことによる恩恵。フリップカメラは電動部品があることから防水への対応が難しいという。そのため、フリップカメラを搭載したZenfone 8 Flipは今回も防水・防塵は非対応だ。

ASUS JAPANによると、防水・防塵性能はFeliCaと並んで日本のユーザーからは特に求められる傾向にあるという。Zenfoneシリーズに興味があったものの、防水に対応していないという理由から購入に踏み切れなかったユーザーは、ぜひ今回こそ購入を検討していただきたい。

まとめ

以上、当記事では 「Zenfone 8」 のレビューをお届けした。

実機検証の中で感じたのは、Zenfone 8は先代モデルから着実な性能向上とともに、フリップカメラのようなやや特殊なギミックを削ぎ落とし、あえて小型モデルとしてターゲットを絞った結果、よりアピール力を増したデバイスになったということ。

実際にはフリップカメラという飛び道具的な機能があった方が話題性はあるものの、それがユーザーの購買に直結するかどうかはまた別の話。それよりも実際の使い勝手やユーザーの生活を一歩向上させる小型化と、おサイフケータイや防水・防塵への対応などは、筆者の目にはとても好印象に映った。

欲を言えば、カメラ性能 (特に色味とズーム性能) についてはもう一段上をいればパーフェクトだったように感じるが、8〜10万円の価格でそれを求めるのはやや酷とも言えるかもしれない。

SoCの性能も現行最新Androidスマートフォンの中でもトップクラス。コロナ禍を意識してか顔認証と指紋認証の両立など、多くのユーザーが望むものがほぼすべて詰め込まれていることから、おそらく 「Zenfone 8」 を購入して不満を感じる人は少ないだろう。

もし、これから新しいスマートフォンを購入しようと思っているなら、その候補に 「Zenfone 8」 を入れてみても良さそうだ。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。