Googleの最大のライバルはAmazon?Googleが即日配達サービスを展開へ
「Googleの最大のライバルはBingやYahoo!でもなく、Appleでもない。本当の最大のライバルなのはAmazonだ」。そう発言するのは、Googleの会長であるエリック・シュミット氏。
Amazonは一般的にはGoogleのような検索エンジンとは考えられておらず、あくまで通販サイトという認識かもしれない。だが、ユーザーが何か欲しいと思った時は必ず一度はAmazonで検索するだろう、とエリック・シュミット氏は説明する。
その影響力を認めたGoogleは、現在Amazonが力を入れている即日配達サービス「Prime Now」に対抗するべく、「Google Express」を開始することを発表した。
生鮮食品をフレッシュなうちにお届け
Googleは、注文されたものをその日のうちにお届けする即日配達サービス「Google Express」を開始した。まずはアメリカのサンフランシスコとロサンゼルスで提供開始しており、ネットで生鮮食品の注文があると数時間以内に自宅まで届けてくれる仕組み。
「Google Express」は、以前から試験的に提供していた「Google Shopping Express」を有料化したサービスで、Googleの他にもコストコやトイザらス、ホールフーズ・マーケットなどの大手チェーン企業が複数参加している。
そのため生鮮以外の商品も豊富で、食料品から書籍、家電など取り扱い品は非常に多い。それらはすべてGoogleストアから注文することが可能で、そのうち生鮮食品は即日で届けてくれるというサービスだ。
利益率の高さは「Prime Now」の上か
生鮮食品の配達は、大量の在庫を抱える必要があることから利益率の少ないビジネスと言われており、Amazonなどの配達サービスは2%程度のかなり低い利益率で同ビジネスを行っているという。
それに比べて、「Google Express」は大手チェーンの実店舗から商品を直接ピックアップして配達するビジネスモデルなため、そもそも在庫を抱える必要がない。大量の在庫を抱えるリスクとコストが不要なため、他企業に比べて利益率を高くすることが可能になっているとのことだ。
「Google Express」は年間会員になるか、非会員は通常料金に追加料金を払うことで利用が可能だ。年間会員は、年間95ドル(約11,000円)を支払うことで利用でき、生鮮食品の即日配達を利用するには2.99ドル/1回で利用が可能であるとのこと。
また年間会員以外のユーザーは、商品代金に配送料4.99ドル(約580円)を追加で支払うことで利用ができる。ここはAmazonの「Prime Now」とは違うところだ。
日本でのサービス展開はいつになるのか、またサービス提供されるのかどうかは今のところ不明だが、近年のGoogleはWi-Fiルーターの販売やモバイル端末やモバイル通信サービスなど他ジャンルに渡ってビジネスを展開している。
米国内だけでなく世界中で知名度抜群のGoogleが、サービスを各地で拡大する可能性は十分に考えられるだけに、日本でのサービスインが待ち望まれる。
[ via WSJ / Google Express ]
東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。
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