HomePod mini レビュー | ソフトボールサイズなのに信じられないほど良質な音。自宅の音楽環境を手軽アップグレード

Appleのスマートスピーカー 「HomePod」 が登場してから約3年、待望の小型モデルがHomePodファミリーに追加された。その名も 「HomePod mini」 。

Apple製品には多くの “mini” モデルがラインナップされているが、いずれの製品も小型モデルとは思えない高い性能を備えているのが特徴だ。HomePod miniもその例に違わず、8.5インチ以下という小さな筐体に最新のテクノロジーが満載されていて、高品質な音を楽しむことができる。

すでにHomePodを2台所有している筆者だが、今回新たにHomePod miniを2台購入し、自宅のオーディオ環境をアップグレードしてみた。HomePodとの違いにも触れつつ、HomePod miniの実力についてご紹介したい。

デザイン

HomePod miniのデザインをチェックしていこう。本家本元の「HomePod」 は円筒形をしたずんぐりむっくりなデザインを採用していたが、今回のHomePod miniは球の上部を横に輪切りにしたデザインになっている。

本体サイズは幅97.9×高さ84.3mm。ソフトボール用の球くらいのサイズしかなく、手のひらに載せることもできるほど。このサイズ感ならどんなに狭い場所にも置くことができるほか、テーブルやデスクの上に置いても邪魔になることはほとんどないはずだ。ちっちゃくてかわいい。

輪切りに “カット” された天面部分はタッチパネルになっていて、ここを指で直接触ることで物理的にHomePod miniを操作することができる。

タッチパネルはiPhone 12の背面のように光沢があり高級感が感じられる。HomePodとは異なり、タッチパネル自体に音量調節できる場所を示す 「+」 「ー」 が描かれている。ちなみに本家HomePodにも 「+」 「ー」 は存在するが、こちらはソフトウェアで画面上に表示する仕組み。

ちなみに、タッチパネルは触るとすぐに指紋がついてしまうのが少々難点。上記写真はHomePod miniをとにかくベタベタと触って指紋をつけた写真になるが、特にスペースグレイモデルが指紋が気になる。ホワイトモデルも角度によっては指紋は見えるがスペースグレイモデルほどではない。もし指紋が気になるのであればホワイトモデルを購入するといいかもしれない。

底面にはAppleロゴ

底面はHomePod miniが転がっていかないよう、平らな滑りどめが用意されている。素材はゴム素材だがベタつきはしない。ちなみに本家HomePodの滑りどめはテーブルの素材によっては丸い輪っかの跡が残ってしまうことがある(表面コーティングをしていない木材で発生することがあったようだ)と話題になったが、今回のHomePod miniではそういった問題は起きていないようだ。

筐体表面はつなぎ目のないメッシュで覆われている。本家HomePodと同様、メッシュ繊維の品質はよく高級感が漂う。実際に手で触るとフワフワとした柔らかい触感になっていてとても気持ちいい。入手したら、ぜひ撫で回してみてほしい。

HomePod miniは据え置き型のスピーカーで、有線のケーブルで電源を供給する仕組みが採用されている。ケーブルの長さは145センチメートル、片方はUSB Type-Cコネクタになっていて、もう片方(本体側)は完全に本体に埋め込まれてしまっている。つまり、基本的にはユーザーの手でケーブルを交換することはできないことになる。

ただしケーブルは本体同様メッシュで覆われていてかなり頑丈だ。HomePod miniを誤って机から落としてしまった時のことを考慮してのことだとは思うが、ちょっとやそっと引っ張った程度では断線させることはできなさそうなので、ケーブルの交換はあまり考える必要はなさそうだ。ちなみにケーブルが故障したときの修理費は現時点では不明だが、HomePodのケーブル故障時の修理費用が29ドル(約3,000円)だったことから、HomePod miniはもう少し安くなっていることが予想される。

HomePod miniの個人的グッドポイントは、電源ケーブルの先端がプラグではなくUSB Type-Cになっていたということ。本家のHomePodでは1台につきひとつのコンセントを使用する必要があったが、HomePod miniの場合はUSB Type-Cコネクタを搭載した電源アダプタから電力を供給することが可能だ。

試しにRAVPowerの90W電源アダプタ 「RP-PC128」 に2台のHomePod miniを接続してみたが、問題なく動作した。HomePod miniには、購入時点で20Wの電源アダプタが同梱されてくるものの、20W以上の出力に対応したサードパーティ製の電源アダプタがあれば、純正の電源アダプタでなくとも動作させられる。必要以上にコンセントを埋めずに済むため、個人的にはかなり嬉しかった。

ちなみにiMacやMacBook ProのUSB Type-Cポートで駆動できるか実験してみたが、残念ながら電力が足りず動作させることはできなかった。電力が足りない場合はHomePod miniの天面タッチパネルがオレンジ色に点灯し、ユーザーに教えてくれる。

HomePod miniのセットアップ

HomePod miniのセットアップはとても簡単。HomePod miniを電源ケーブルに接続すると、自動でペアリングモードに移行し、近くにあるiPhoneの画面にポップアップが出現するため、あとはガイダンスに従ってセッティングしていくだけだ。

使用する言語や、どの部屋に設置するかなどを選んでいく。HomePod miniはWi-Fiに接続して動作させるのが基本となるが、Wi-Fiとの接続はiPhoneと同一のものを自動で使用するようになっていて、セットアップ時にWi-Fiのパスワードを入力する必要はない。iCloudなどの連携もそう。ほとんどがiPhoneからデータを引っ張ってくるため、ユーザー側で設定することはほとんどなく、セットアップはとてもスムーズ。あとは 「Hey Siri, XXXXXをして」 と言うだけで、なんでも言うことを聞いてくれる。

また、HomePodには 「パーソナルリクエスト」 という機能があり、これをオンにしておくとメッセージの送信や読み上げに対応するほか、リマインダー・メモが声だけで作成できるようになる。Appleはユーザーのプライバシー情報にかなり配慮しているため基本的には安心して使えるとは思うが、もし一切のプライバシー情報を外部に出したくないとお考えならば、同機能はオフにしておくといいだろう。

ちなみにHomePodシリーズは、複数の声を聞き分けられるようになった。この機能を使うことで、1台のHomePodでふたり以上のアカウントの情報を参照できるように。

たとえば夫婦それぞれの声を認識させれば、その声からどちらが話しかけているのかを識別。それぞれのアカウントに紐づいた情報からアクションすることができる。その日の予定を聞いたとしても、夫が話しかけたら夫のスケジュールを、妻が話しかければ妻のスケジュールを聞くことが可能だ。

ただしこの機能は英語など一部の言語でしか利用できず、日本語では残念ながらまだ利用できない。今後対応予定とのことなので、楽しみに待っていよう。

HomePod miniの性能をチェック

HomePod miniの音質は?

HomePod miniは本体こそ 「ミニ」 ではあるものの、HomePod同様に音質重視のスマートスピーカーということもあり、その実力は 「ミニ」 の領域を完全に超えている。

HomePod miniには、高出力のフルレンジドライバとデュアルパッシブラジエータが搭載されている。そして、Apple S5チップがソフトウェアと連係して音楽の特性を解析し、ドライバーとパッシブラジエーターの動きをリアルタイムで制御することで、パワフルなサウンドを実現しているという。

実際にApple Musicで音楽を再生してみた。

高音も低音もすべての音がしっかりと前に出ていて、このサイズのスピーカーから生み出されているとは思えないほど芯があってパワフル。筆者は様々なジャンルの音楽を聞くのだが、S5チップの恩恵からかどんな音楽も心地よく聞くことができた。

特に小型のスピーカーといえば低音が弱いイメージがあるが、HomePod miniは低音もしっかりと鳴らしてくれる。重めのロックも十分に楽しむことが可能だ。

また、個人的に驚いたのはその音量。本家HomePodは超大音量で音声出力できるのが特長のひとつだったが、小型化したHomePod miniも負けないくらい大きな音を出すことができる。

HomePod miniはHomePodとおなじ音響原理が採用されていて、スピーカーから出力された音が底部に導かれ、360°均等に広がるように設計されている。このおかげで、HomePod mini本体から直線で音が伝わってくるのではなく、周囲一体に音がふわりと広がってくる。音量も大きく、音質も良い、割と部屋のどこにおいても良質なオーディオ環境が手に入る、それがHomePod miniだ。

ちなみに、HomePod miniはたった1台でも十分なくらいだが、さらに2台でステレオ再生にすると、より迫力のある音が周囲に響き渡る。HomePodもそうなのだが、できれば2台で使うことを推奨させていただきたい。

2台のHomePod miniがあれば音楽の迫力は一気に増し、さらに音楽だけでなく映画の視聴も可能になる。Apple TV+で配信中のトム・ハンクス主演映画『グレイハウンド』を視聴してみたのだが、A級レベルの大作映画でもそれなりに臨場感のあるサウンドで楽しむことができた。

ただ、爆発シーンなど重低音が響くシーンや、オーケストラの演奏によって大きく盛り上がる場面などではやや力不足を感じた局面もある。

これらの検証結果から、音にこだわりたいのであればやはり本家HomePodを買うべきと言えるだろう。もし、映画を高いクオリティで楽しみたいのであればそれはより確信に変わる。

HomePod miniはあくまで音楽再生用として適しているというのが筆者の評価だ。ただしもし音楽再生用として割り切るのであれば、HomePod miniの1万円という価格は十分満足できるはずで、その性能は間違いなく優秀と言えるだろう。

ヒアリング能力はどれくらい?

HomePod miniは、ユーザーの声に反応してさまざまなアクションを取ることが可能だ。たとえば 「Hey Siri、今日の天気は?」 と聞くことで、いまとこれからの天気情報を話してくれる。

HomePod miniの聞き取り能力は驚くほど高い。どんなにHomePod mini自体が大きな音を出していようが、周辺で大音量の工事をしていようが、どんなに遠くから話しかけようが、ユーザーの声を聞き取ることができる。これは確実に他スマートスピーカーに勝るポイントと言えるだろう。

試しに7メートル離れた位置から小声で話しかけてみた(しかも音楽再生中に)が、ちゃんと反応するのがすごいところ。わざわざHomePod miniに命令するために声を張り上げる必要はない。

しかも便利なことに、HomePodがある家では優先的にHomePodが声を拾ってくれる。HomePodがあるようなご家庭は、おそらく多くのApple製品で溢れているのではないだろうか。まさに筆者のように。

最近のApple製品の多くは常時Hey Siriに対応しており、いつでもどこでもユーザーの命令に耳を澄ませている。そのため本来であれば近くのApple製品が反応してしまうものだが、前述のとおりHomePodが優先して聞き取りと反応を返してくれるようになっている。ほとんどの場合でHomePodのスピーカーの方が音が良いこともあり、この方がよりスマートだ。

この優秀な “地獄耳” を実現しているのは、HomePod miniに内蔵された3つのマイクと1つの内向きマイク。3つのマイクアレイでユーザーの 「Hey Siri」 を聞き取り、内向きマイクでスピーカーから出る音を分離。これによって、音楽が再生されている中でもユーザーの声を正しく聞くことができる。非常に高度な技術が使用されていることがわかる。

声で話しかけるのが最も快適でスマートだが、実は指でタッチパネルの長押しでSiriを起動させることも可能だ。使いどころはよく分からないが、何らかの理由でHey Siriを言いたくないときに使えるのではないだろうか。

Siriの性能について

残念ながら音声アシスタントとしての実力はAmazon AlexaやGoogle Assistantに実力で負けてしまうのは変わりなしだが、Siriの実力は年々向上している。英語の方がより顕著ではあるものの、日本語もすこしずつ返答がスマートになりつつある。

本家HomePodが登場した頃は、メッセージやリマインダーの作成・送信、天気予報や株価を聞いたり、調べごとをさせたり、そのほかスマートホーム家電の操作くらいしかできなかった。しかし最近では複数の声を聞き分けができたり(日本語未対応)、見失ったiPhoneを探し出してくれたり、言語を翻訳してくれたりとできることが増えてきている。詳しくは後述するが、HomePodもしくはHomePod miniを導入することでできることが増えるため、もし自宅のデバイスのほとんどをApple製品で固めているならHomePodはオススメだ。

ちなみにHomePodに搭載されたSiriができることは、iPhoneのSiriとほとんど同じなので、実力を試したいならiPhoneに話しかけてみてはどうだろうか。

HomePod miniができること

HomePod miniの購入を検討している人にとって最も大きな疑問は、「HomePod miniってどんなことができるの?」 だろう。

HomePodができることは、初代HomePodの頃からかなり増えた。天気予報やニュースの読み上げ、音楽やPodcastの再生、メッセージ・メールの作成や送信、受信メッセージの読み上げ、タイマーやアラームのセッティング、リマインダーの作成などスマートスピーカーとしてできて当たり前なものはもちろんのこと、最近では言語の翻訳や株価やスポーツの試合結果を調べさせたりもできる。

そのほかスマートスピーカーらしくHomeKitに対応したスマート家電と連携させたりもできる。対応アクセサリが少ないのが難点だが、たとえばPhilips Hueのスマート電球などは対応しているため、自宅の照明をSiriでコントロールしたりできる。

HomePod miniができることを一覧にしてみた。

  • リマインダー作成
  • スケジュール作成
  • メッセージやメールの読み上げ
  • メッセージやメールの作成・送信
  • ニュースを聞く (地域限定)
  • 天気予報を聞く
  • 株価を聞く
  • 辞書で単語を調べる
  • タイマー・アラームをかける
  • ハンズフリー通話
  • Appleデバイスを探す
  • Apple Musicの再生
  • Podcastの再生
  • iTunes Storeで購入した音楽の再生
  • iPhoneやMacからAirPlayによる音楽の再生
  • iPhoneとHomePod間の音楽・Podcast・通話のハンドオフ
  • HomeKit対応アクセサリを遠隔操作
  • 交通情報を調べる
  • 英語からフランス/ドイツ/スペイン/イタリア/中国語への翻訳
  • 単位の変換 (マイルからキロメーターなど)
  • スポーツの試合結果や次の試合を調べる(対応しているスポーツは野球、アメリカンフットボール、ゴルフ、バスケット、クリケット、アイスホッケー、サッカー、テニス)
  • AirPlay 2:複数のHomePodでマルチルームオーディオ
  • AirPlay 2:複数のHomePodを使ったステレオサウンド機能
  • リラックス効果のあるサウンドトラック(環境音)の再生
  • ミュージックや環境音を聴きながら眠りにつけるスリープタイマー
  • インターコム機能

など

このうち筆者がよく使用している機能は、タイマーの設定とハンズフリー通話、AirPlay 2による音楽再生ステレオ再生&マルチオーディオ機能、HomeKit対応アクセサリの遠隔操作、翻訳機能。あとはたまにiPhoneの捜索のお手伝い。

ハンズフリー通話

ハンズフリー通話は、声だけで電話をかけられることもあって個人的にはかなり重宝している。しかもHomePod miniは通話するには十分すぎる音質で、さらに相手が話しているときはマイクをオフにしているからか通話相手に不快感を与えないのもグッドポイント。試しに通話相手にHomePod miniを使って通話していると明かしてみたところビックリしていた様子だった。

音楽再生 (AirPlay 2 / ハンドオフ)

音質の高いスピーカーを搭載するHomePod miniが、最も本領を発揮できるのは、AirPlay 2によるマルチオーディオ機能だろう。もしこの機能がなければ、HomePod miniは購入する意味がないと言っても過言ではないくらい優秀で便利な機能だ。

AirPlayは対応スピーカーに対して音楽や映像をキャストできる機能。バージョン2になったAirPlay 2は複数の対応スピーカーに同時に音源をキャスト(再生)できるようになっている。また、HomePodあるいはHomePod miniを2台ずつある場合はステレオペア機能を利用することが可能だ。それぞれ1台ずつに左(レフト)と右(ライト)の再生をあてがえるため、より高い品質で音楽・映像を楽しむことが可能になる。

もちろん、HomePod miniもこれらの機能にフル対応している。HomePod mini単体でも十分高い音質が楽しめるものの、2台接続することでさらに迫力は増す。音楽を堪能するには十分なクオリティ、映画やドラマの視聴でも十分可能なレベルだ。

AirPlayはiPhoneから再生するのが最も安定して利用できるが、Macのミュージックアプリでも利用することが可能だ。Macの場合はMac内蔵スピーカーも同時に使えるため、たとえばiMacとHomePod mini 2台の合計3スピーカー体制で音楽をかけられる。これをすると音楽への没入感が大幅に上昇する。クラシックをかけたときには作業に没頭できること間違いなしで、いつも集中して一気に仕事を片付ける時などは筆者はいつもこのモードで作業している。

ただMacのミュージックアプリはAirPlay 2の再生に対する安定性があまり高くなく、HomePodから音楽を再生できなくなってしまうことがあるのが玉に瑕。以前に比べたらだいぶ改善されてきた気もするが、今後の改善に期待したい。

HomePod 2台とHomePod mini 2台を並べてみた

ちなみにHomePod miniが来たことで、筆者はAirPlay 2はマルチオーディオ機能を使って自宅全体に音楽を再生することが可能になった。これまでは仕事部屋にiMacとHomePod 2台、そして寝室にSonos Oneを置いていたのだが、HomePod miniが到着してからは仕事部屋は変わらずiMacとHomePod 2台(ステレオペア)体制、寝室はHomePod mini 2台(ステレオペア)、そしてリビングにはSonos Oneを置く体制に。この3箇所に置くことで自宅のほぼ全体で音楽を再生できるように。HomePodは置くだけでスピーカーを増設できるため、今回も手軽に音楽環境をアップグレードすることができた。

また、音楽のハンドオフもかなりの頻度で使っている。この機能はiPhoneとHomePod間で再生する音楽を受け渡しする機能だ。たとえば外出先で聴いていた音楽やポッドキャストの続きをHomePod miniで再生したり、逆にHomePodで聴いていたものの続きをiPhoneで聴いたりできる。

利用するにはHomePodの上にiPhoneをかざすだけ。あとは自動で音楽の切り替えをしてくれるのでとても便利だ。入手したらぜひ試してみていただきたい。

インターコム機能

今年10月に配信された 「HomePod ソフトウェアバージョン 14.1」 から、HomePodはインターコム機能が利用できるようになった。もちろんHomePod miniでも利用できる。

この機能はHomePod同士、あるいはHomePodとiPhoneやiPad、Apple Watch間でメッセージの送受信ができる機能で、 たとえばiPhoneで録音したボイスメッセージを家中もしくは特定のHomePodに送信することができる。もし各部屋にHomePod/HomePod miniを置く予定ならば、この機能を使えば家族の連絡をより簡単にすることができるだろう。

音楽配信サービスは今はApple Musicだけ

HomePodおよびHomePod miniは、SpotifyやAmazon Music Unlimitedなどサードパーティの音楽配信サービスを利用することは残念ながら不可。現時点ではApple Musicの再生しかできない。

ただし、Appleは今年これらのサードパーティの音楽配信サービスにHomePodが対応することを発表していて、近い将来これらが利用可能になる予定だ。ちなみに、現時点でもこれらの音楽サービスはAirPlay 2に対応しているため、ひと手間はかかるがiPhoneなどからHomePodにキャストすることは可能なので聴くことが完全にできないというわけではない。

HomePodとHomePod miniの違い

HomePod miniは、先に発売したHomePodの小型モデルという扱いの製品ではあるが、はたして両製品にはどれほどの違いがあるのかを比較してみた。

サイズ・重量の違い

HomePodとHomePod miniの大きな違いの一つが本体のサイズと重量だ。

サイズはHomePodが172×142mm、HomePod miniが84.3×97.9mmと、HomePod miniが圧倒的に小さい。重量もHomePodが2.5kgもあるのに対し、HomePod miniはわずか345gだ。

HomePodは設置するのに広いスペースを必要とするが、HomePod miniは狭い場所にも置くことができるというメリットがある。とにかくコンパクトさ重視で製品を選びたい方にはHomePod miniがオススメと言えるだろう。

音質の違い

サイズと重量に続くもう一つの重要な違いが音質だ。

HomePodには高偏位ウーファーや7つのホーンツイーターアレイが搭載されているのに対し、HomePod miniはフルレンジドライバとデュアルパッシブラジエータが搭載されている。

実際に聴き比べてみると、やはり低音用のウーファーが搭載されているのといないのとでは低音の豊かさに大きな差がある。HomePodはズゥーン、ズゥーンという低音が楽しめるが、HomePod miniはそこまでのものはない。音圧も圧倒的にHomePodの方が上なので、迫力ある音を楽しみたいのであればHomePodを選ぶべきだ。

3Dオーディオ

先日配信された 「tvOS 14.2」 により、Apple TV 4KとHomePodの組み合わせではDolby Atmosや5.1ch/7.1chのサラウンドサウンドを楽しめるようになった。

HomePod miniは残念ながらこれには非対応となっているため、Apple TV 4Kを所有している方はHomePodを購入した方がより良い体験ができることになりそうだ。

まとめ:HomePod miniの総評

ここまでHomePod miniの実力を評価・紹介してきた。

HomePod miniは初代HomePodを小型化したモデルであり、HomePodのような革新的な製品だったと言うことは残念ながら不可能だ。性能や機能ではどうしてもHomePodに劣ってしまうからだ。

ではHomePod miniがHomePodの廉価モデルかというとそれは間違いだ。そもそもHomePod miniとHomePodは役割が異なると筆者は考えている。

HomePodは自宅を音楽スタジオあるいはミニシアターに変えられるデバイスで、より上質な音楽体験を求めるユーザーをターゲットにした製品だ。

そしてHomePod miniは音楽をより手軽に、そしてHomePodライクなクオリティを楽しみたいユーザーに向けた製品。Appleは最近、自社の製品をプロユーザー向けとエントリーユーザー向けに分ける傾向があるが、それで言えばHomePodはiPhone 12 Pro、HomePod miniはiPhone 12のような位置付けの製品ではないだろうか。

少なくともHomePodとは明確に違うコンセプトでHomePod miniを送り込んできたように感じている。

実際、HomePod miniを受け取ったユーザーからは好評のようだ。価格が1万円と懐に優しいのもポイントかもしれないが、それよりもソフトボールサイズの小さなHomePod miniがもたらす音楽体験が十分に高いクオリティだったということだろう。

もしあなたが音楽再生用スピーカーとして、HomePodとHomePod miniで悩んでいるのであれば、まずはHomePod miniの購入をオススメしてみたい。1台でもOKだが、もし可能なら2台購入したいところ。もしそれで音質に不満を感じるのであればそのときはいよいよHomePodを購入するときだ。

先に購入したHomePod miniもマルチオーディオに対応しているため、自宅が1部屋しかないのであれば話は別だが、そうでないのなら決して無駄になるわけではない。筆者も実際にHomePod 2台とHomePod mini 2台の合計4台で家のオーディオシステムの一部を運用しているが、そのクオリティには十分に満足しているどころか、HomePod miniがもう1セット欲しくなっているくらいだ。

2台買っても約2万円、これはHomePodを1台購入するよりも安い価格だ。HomePodのもたらす音楽体験を手軽に味わってみるという意味でも、HomePod miniを導入する価値はあるのではないだろうか。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。