iMac 2020 全機種の性能・違いを比較。4K(21.5インチ)・5K(27インチ)、iMac Pro、あなたにオススメなモデルはどれ?

現地時間8月4日、Appleは新型iMac(2020) をサプライズで発表した。同日よりApple公式サイトで注文することが可能になっている。

今回、Appleが新型モデルを投入したのはiMacの上位モデル 「iMac (Retina 5K, 27インチモデル)」 でCPU・GPUおよび画面に関するアップデートが行われたが、一方で、並行して販売されてきた 「iMac (Retina 4K, 21.5インチモデル)」 については標準搭載ストレージがSSDに変更された以外に変更点がない。そのため、両モデルの性能差は、以前よりも開く結果となっている。

果たして各モデルの性能差は一体どのくらいあるのだろうか。当記事ではiMacの4Kモデル(21.5インチ)および5Kモデル(27インチ)の性能を比較しつつ、中にはiMac Proと比較したい方もいるはずなので、3モデルすべてを比較してみた。

これからiMacを購入しようと検討している方はぜひ参考にしていただきたい。

デザイン・サイズ

まずは各iMacのデザインとサイズについて。

iMacはディスプレイ一体型PC。大きなディスプレイをひとつの脚で支えるデザインと全身アルミボディが特徴的で、2012年にエッジ厚5mmの極薄仕様のiMacが登場してから幾度となくマイナーアップデートを重ねてきた、いわゆる “ベストセラー機” となっている。その完成されたデザインはとても美しく、筆者も含めて根強いファンが多くいるのも事実だ。

しかしながら、この画面周囲の極太ベゼルはやや時代遅れ感も指摘されている。そのため次の新型モデルでデザイン変更が予想されていたが、蓋を開けてみたらデザイン変更は行われず内部パーツのみのアップデートに留まった。

iMacの21.5インチモデルと27インチモデルは大きさは似ているが、デザインという意味ではほとんど違いはない。大きさは21.5インチモデルが幅52.8 × 高さ45.0 × 奥行き17.5 cm、27インチモデルが幅65.0 × 高さ51.6 × 奥行き20.3 cmとなっていて、二回りくらい大きさに違いがある。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
本体サイズ 幅52.8 × 高さ45.0 × 奥行き17.5 cm 幅65.0 × 高さ51.6 × 奥行き20.3 cm 幅65.0 × 高さ51.6 × 奥行き20.3 cm
重量 5.48kg 8.92kg 9.7kg

iMac 27インチモデルは画面の大きさが魅力だが、代わりに筐体が大きいため小さなデスクには乗せることができない可能性がある点に注意が必要だ。

ちなみにiMacの5K(27インチ)モデルとiMac Proはデザイン・大きさともに違いはなく、見た目の違いは本体カラーリングのみとなる。iMacがシルバー、iMac Proがスペースグレイだ。

重量はiMac 4Kモデル(21.5インチ)が5.48kg、iMac 5K(27インチ)モデルが8.92kg、iMac Proが9.7kgとなっている。当然ながら机はこれらの重さに耐えられるものを使用するようにしよう。

画面

iMacの2モデル、そしてiMac Proにはディスプレイの大きさ・仕様に違いが設けられている。

各モデルのディスプレイ仕様は以下の表のとおり。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
ディスプレイサイズ 21.5インチ 27インチ 27インチ
解像度 4,096 × 2,304 (十億色対応) 5,120 × 2,880 (十億色対応) 5,120 × 2,880 (十億色対応)

iMac 4Kモデルに搭載されている画面は21.5インチのRetinaディスプレイ。対するiMac 5KモデルおよびiMac Proに搭載されている画面は27インチのRetinaディスプレイ。解像度は前者が4,096 × 2,304ピクセルの4K、後者が5,120 × 2,880ピクセルの5Kとなっている。

もちろん4Kと5Kでは解像度に大きな違いがあるものの、そもそもの画面の大きさが異なることから、実は画面の緻密さではほとんど違いはないとみられる(画面密度は非公開だが、おそらくppiはどちらも200以上)。

結論から言うと、画面の緻密さではどのモデルを購入しても同じという事になる。ただし前述したとおり画面サイズ自体は21.5インチと27インチで異なるため、画面を広く使って作業したい方は、27インチのiMac 5KモデルかiMac Proを選ぶことをオススメする。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
ディスプレイ 21.5インチ
Retina 4Kディスプレイ
500ニトの輝度
広色域(P3)
27インチ
Retina 5Kディスプレイ
500ニトの輝度
広色域(P3)
True Toneテクノロジー
※Nano-textureガラスに変更可能
27インチ
Retina 5Kディスプレイ
500ニトの輝度
広色域(P3)

画面の質については、今回発売したiMac 5K(27インチ)モデルが最も優れている。iMacの画面はどのモデルも広色域(P3)に対応していて、輝度は500ニトと共通だが、iMac 5K(27インチ)モデルのみTrue Toneテクノロジーに対応し、よりナチュラルな色表現が可能だ。

True Toneテクノロジーとは、周囲の光にあわせて画面の色や明度が自動調節される機能。主に画像・映像編集者のための機能とされているものの、一般ユーザーにも恩恵はある。iPhoneやiPad、MacBookなどにはすでに搭載されている機能だったが、今回はじめてiMacシリーズに搭載されることになった。

また、オプションによりディスプレイをNano-textureガラスに変更できるようになったことも大きい。Nano-textureガラスはApple純正ディスプレイ 「Pro Display XDR」 で初めて採用されたガラスで、画面への反射が少なくなることで写り込みを最小限に抑えることができる。机が窓際にあるなど、画面への写り込みが激しくなりがちな環境で作業をしている方にはかなりオススメ。ただし、オプション料金がプラス5万円と高価なため本当に必要かどうかはじっくりと検討する必要がありそうだ。

True ToneテクノロジーやNano-textureガラスはiMac Proにはないものになるため、何よりも画面の見やすさを重視するのであれば、iMac 5Kモデルを選択した方が良い可能性がある。

▶︎ Apple公式サイトで各種「iMac」製品をチェック
 ・27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル
 ・21.5インチiMac Retina 4Kディスプレイモデル
 ・21.5インチiMac
 ・iMac Pro
▶︎ Apple公式サイトでMacアクセサリをチェック
 ・Magic Keyboard / Magic Trackpad 2 / Magic Mouse 2 / その他
▶︎ 「iMac」をAppleの学生・教職員向けストアで購入

プロセッサ

内蔵プロセッサは、iMac 4K(21.5インチモデル)がIntelの第8世代プロセッサ(最大6コア)、iMac 5K(27インチモデル)がIntelの第10世代プロセッサ(最大10コア)が搭載されている。

そしてiMac ProについてはIntel Xeon W(3.0GHz/10コア)が標準搭載されていて、オプションでさらに上位のものに置き換えることができる。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
プロセッサ 3.6GHzモデル
第8世代 Intel Core i3 (3.6GHz/4コア)

※オプション
第8世代 Intel Core i7 (3.2GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.6GHz

3.0GHzモデル
第8世代 Intel Core i5 (3.0GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.1GHz

※オプション
第8世代 Intel Core i7 (3.2GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.6GHz

3.1GHzモデル
第10世代 Intel Core i5 (3.1GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.5GHz

3.3GHzモデル
第10世代 Intel Core i5(3.3GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.8GHz

※オプション

第10世代 Intel Core i9(3.6GHz/10コア)
・Turbo Boost使用時最大5.0GHz

3.8GHzモデル
第10世代 Intel Core i7(3.8GHz/8コア)
・Turbo Boost使用時最大5.0GHz

※オプション
第10世代Intel Core i9(3.6GHz/10コア)
・Turbo Boost使用時最大5.0GHz

Intel Xeon W (3.0GHz/10コア)
・Turbo Boost使用時最大4.5GHz
・23.75MBキャッシュ

※オプション
Intel Xeon W (2.5GHz/14コア)
・Turbo Boost使用時最大4.3GHz
・33.25MBキャッシュ

Intel Xeon W (2.3GHz/18コア)
・Turbo Boost使用時最大4.3GHz
・42.75MBキャッシュ

上記表をご覧になればお分かりいただけると思うのだが、iMac 4KとiMac 5KそしてiMac Proには性能差がかなり設けられていることになる。

詳細なベンチマークスコアは今回新たに登場したiMac 5K(2020)が発売してからということになるが、先代モデルの時点で4Kモデルと5Kモデルの間にそれなりの差がついていたことを踏まえると、今回の新型モデルの登場によってiMac 4Kモデルと5Kモデルの間には更なる差がつけられてしまったと考えることができるはずだ。

(iMac 5K 2020のベンチマークスコアは計測次第差し替え予定)

  iMac 4Kモデル
(21.5インチ, 2019)
iMac 5Kモデル
(27インチ, 2019)
iMac Pro
プロセッサ 第8世代
Intel Core i3-8100
(4コア/3.6GHz)
第8世代
Intel Core i5-8500
(6コア/3.0GHz/TB使用時4.1GHz)
Intel Xeon W-2150B
(10コア/3.0GHz/TB使用時4.5GHz/)
シングルコアスコア 884 976 1067
マルチコアスコア 3529 4490 8856

ちなみにiMacとiMac Proの間にはかなりの性能差があることが予想される。もし少しでも高性能なプロセッサが欲しいというのであれば、iMac Proを選ぶべきなのかもしれない。ただし、筆者の体感的にはiMac 5Kモデルのプロセッサでも十分に高性能で、一般的な作業であればiMac Proほどの高い性能は必要ないと思われる。

また、ブログを書いたり資料・メールの作成といった比較的軽い作業であれば、基本的にはiMac 4K(21.5インチ)モデルでも十分といえるだろう。このあたりはユーザーの使い方次第と言えそうだが、もし不安であれば筆者も愛用しているiMac 27インチモデルを購入すると安心なのではないだろうか。

メモリ

Macを快適に使いたいのであれば、メモリは多いに越したことはないというのが定説。特に、より長期にわたってMacを使いたい方は購入時のメモリ容量だけでなく、購入後に自力でメモリを増設できるかどうかも重要になる。

メモリはよく机の広さに例えられる。メモリの容量が多くなることで作業スペースが広くなり作業効率が高まるが、これはPCにおいても同じことが言える。特に複数のアプリを開きっぱなしにする機会の多いMacの場合は、iPhoneやiPadと違ってメモリの消費量が多くなりがちなため、メモリ容量はなるべく多いものを搭載するべきだろう。

各モデルのメモリ事情を詳しく見ていこう。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
メモリ

8GB 2,666MHz DDR4メモリ

※オプション
・16GB
・32GB

8GB(4GB x 2)2,666MHz DDR4メモリ
ユーザーがアクセスできるSO-DIMMスロット x 4

※オプション
・16GB
・32GB
・64GB
・128GB

32GB 2,666MHz DDR4 ECCメモリ
クアッドチャンネルメモリコントローラ

※オプション
・64GB
・128GB
・256GB

iMac 4K (21.5インチ) モデルには標準で8GBのメモリが搭載されている。CTOオプションで16GB/32GBのメモリを搭載することが可能だ。

iMac 5K (27インチ) モデルには標準で8GBのメモリが内蔵されているが、CTOオプションで16GB/32GB/64GB/128GBのメモリを搭載することが可能だ。

そして最後にiMac Proについては標準で32GBのメモリが搭載されており、CTOオプションで64GB/128GB/256GBのメモリを搭載することができる。

このうち、ユーザーの手でメモリを換装できるのはiMac 5K(27インチ)のみとなっているため、将来的に自身の手でメモリ換装をすることを前提とするのであれば、ぜひiMac 5K(27インチ)モデルを購入していただきたい。

ちなみにiMac Proのみの機能となるが、iMac Proにはメモリ上で発生したシングルビットエラーの検出に対して訂正を可能とするECCメモリが搭載されている。

また、iMacは同じ規格・容量の複数枚のメモリを同時に使うことで処理性能を向上させることができるマルチチャネルに対応しているが、iMacはデュアルチャネル(2枚同時)に対応しているのに対して、iMac Proはクアッドチャネル(4枚同時)に対応している。単純にチャネル数が多ければ多いほど処理を分散させて効率よく動かすことができるため、iMac Proのメモリの方が高速で処理を行うことができる。

また、メモリの最大容量もiMac 4Kモデルが最大32GB、iMac 5Kモデルが最大128GBとなっているのに対し、iMac Proはなんと最大256GBまで搭載可能。128GBを超えるメモリ容量が欲しい場合は問答無用でiMac Pro一択と言えそうだ。

ただし、iMac Proの懸念点としてはユーザー自身の手でメモリの換装ができない点が挙げられる。前述のとおりiMacシリーズで唯一ユーザー自身がメモリを換装できるのはiMac 5Kモデルのみとなっていて、iMac 4KモデルとiMac ProはAppleに直接端末を送って換装してもらう必要があるため、もしこの2つのモデルを購入するのであれば、メモリは購入時点で多めに見積もっておいたほうが安心だ。

ちなみに、iMac 5Kモデル(2020)については、購入時に搭載されてきた純正メモリ(筆者が購入したモデルはSK Hynix製)とCrucial製のメモリを混載させたところ、メモリ動作周波数が2,133MHzに落ちてしまった。これはおそらく純正メモリとの相性の問題であると思われる。

その後、Timetec Hynix ICのメモリを新たに購入し試してみたところ、こちらのメモリであれば本来の周波数である2,666MHzで動作することが確認できた。iMac 5Kモデル(2020)のメモリを増設する際には以下のメモリを購入して増設してみてはどうだろうか。

グラフィック

iMacにはいずれもdGPUが搭載されている関係で、高負荷のかかる3Dゲームや映像編集をしようとしなければ、一般的な作業であれば大抵をこなすことができるはずだ。

ただし、もし写真や映像の編集、ゲームをプレイ(Macでプレイできるゲームはやや限られるが)することを考えているのであれば、よりグラフィック能力の高いiMac 5K(27インチ)モデルもしくはiMac Proを購入するべきだろう。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
グラフィック 3.6GHzモデル
Radeon Pro 555X
・2GB GDDR5メモリ搭載

3.0GHzモデル
Radeon Pro 560X
・4GB GDDR5メモリ搭載

※オプション
Radeon Pro Vega 20
・4GB HBM2メモリ搭載

3.1GHzモデル/3.3GHzモデル
Radeon Pro 5300
・4GB GDDR6メ‍モ‍リ搭載

3.8GHzモデル
Radeon Pro 5500 XT
・8GB GDDR6メ‍モ‍リ搭載

※オプション
Radeon Pro 5700
・8GB GDDR6メモリ搭載

Radeon Pro 5700 XT
・16GB GDDR6メモリ搭載

Radeon Pro Vega 56
・8GB HBM2メモリ搭載

※オプション
Radeon Pro Vega 64
・16GB HBM2メモリ搭載

Radeon Pro Vega 64X
・16GB HBM2メモリ搭載

iMac 4K(21.5インチ)モデルに搭載されているビデオカードは、4コアプロセッサ搭載モデルがRadeon Pro 555X (2GB)、6コアプロセッサ搭載モデルはRadeon Pro 560X (4GB) がデフォルト。CTOオプションでRadeon Pro Vega 20 (4GB) が搭載可能。

iMac 5K(27インチ)モデルに搭載されているビデオカードは、6コアプロセッサ搭載モデルがRadeon Pro 5300(4GB)、8コアプロセッサ搭載モデルがRadeon Pro 5500 XT(8GB)となっている。CTOオプションでRadeon Pro 5700 (8GB)、Radeon Pro 5700 XT (16GB) を搭載することが可能だ。

iMac ProにはRadeon Pro Vega 56(8GB)が標準搭載。CTOオプションでRadeon Pro Vega 64(16GB)、Radeon Pro Vega 64X(16GB)を搭載することができる。

これらを踏まえ、グラフィック性能については、

iMac 4K (21.5インチ) <iMac 5K (27インチ) < iMac Pro

という関係が基本となるだろう。YouTubeに投稿する動画を作ったりする方であれば、おそらくiMac 5K(27インチ)モデルもしくはiMac Proを購入した方が効率よく作業できるだろう。

ちなみにiMacはモデルごとに出力できるディスプレイの数や種類に若干の違いが設けられている。具体的には以下のとおりとなっていて、iMac 4Kモデルは5Kディスプレイは1台まで、4Kディスプレイは2台まで出力できる。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
外部ディスプレイ 5K(5,120 x 2,880)
・1台まで(60Hz/十億色)
4K UHD(3,840 x 2,160)
・2台まで(60Hz/十億色)
4K(4,096 x 2,304)
・2台まで(60Hz/数百万色以上)
6K(6,016 x 3,384)
・1台まで(60Hz/十億色)
※Radeon Pro 5700/Radeon Pro 5700 XT搭載の場合は2台まで
5K(5,120 x 2,880)
・1台まで(60Hz/十億色)
4K UHD(3,840 x 2,160)
2台まで(60Hz/十億色)
4K(4,096 x 2,304)
・2台まで(60Hz/数百万色以上)
5K(5,120 x 2,880)
・2台まで(60Hz/十億色)
4K UHD(3,840 x 2,160)
・4台まで(60Hz/十億色)
4K(4,096 x 2,304)
・4台まで(60Hz/数百万色以上)

iMac 5Kモデルは6K・5Kディスプレイに対して1台まで、4Kディスプレイに対しては2台まで出力することができる。

最後にiMac Proについては5Kディスプレイに2台まで、4Kディスプレイは4台まで出力可能だ。

内蔵ストレージ

iMac 4KモデルとiMac 5Kモデルには、どちらも256GBのSSDが標準搭載されている。256GBというとやや心許ない数字ではあるものの、CTOオプションでそれぞれ4Kモデルは最大1TBまで、5Kモデルは最大8TBまで増やすことが可能だ。

外付けメディアやクラウドストレージも活用した上で、iMac本体のストレージ容量が1TB以内で十分なのであれば、4Kモデルと5Kモデルのどちらを購入しても問題はない。ただし、もし本体に1TBより多いストレージ容量が必要なら必然的に5Kモデルを選ぶしかないため、選択肢はかなりシンプルになるはずだ。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
ストレージ

256GB SSD

※オプション
・1TB Fusion Drive
・512GB SSD
・1TB SSD

3.1GHzモデル
256GB SSD

3.3GHzモデル
512GB SSD

※オプション

・1TB SSD
・2TB SSD

3.8GHzモデル
512GB SSD

※オプション

・1TB SSD
・2TB SSD
・4TB SSD
・8TB SSD

1TB SSD

※オプション
・2TB SSD
・4TB SSD

また4Kモデルのみに限った話ではあるが、256GBの代わりに1TBのFusion DriveにできるCTOオプションが用意されている。Fusion DriveはSSDにくらべてデータの読み込み・書き込みが遅いが、256GBのSSD→1TB Fusion Driveへの変更は追加費用なしでできるため、速度と引き換えに+750GBのストレージ容量を得ることが可能だ。

もし1TBのSSDを搭載するとなれば4万円もの追加費用が必要になってしまうため、この4万円分をほかのカスタマイズに回すことができると考えればFusion Driveをあえて選択するのもアリといえばアリ。もちろんデータの読み込みや転送速度を重視するのであればSSDを選んでいただきたいが、選択肢のひとつとして検討していただきたい。

ちなみに、プロ向け最上位モデルとなるiMac Proには1TBのSSDが標準搭載されているが、CTOオプションで増やせる最大容量は4TBとiMac 5Kモデルよりも少なくなっている。8TBものストレージ容量が必要な場合はiMac 5Kモデルが最有力候補ということになるが、同モデルを選ぶことでプロセッサやグラフィックなどのスペックを下げてしまうことになるため、iMac Pro+外部ストレージの組み合わせが現実的かと思う。

ストレージの種類の違い

Fusion Drive:SSDとHDDを組み合わせてひとつボリュームにしたハイブリッドストレージ。使う頻度の高いファイルをSSDに入れることで、HDDストレージに比べて高速な読み込みが可能になった。
SSD:Solid State Drive (ソリッドステートドライブ)の略。半導体メモリをディスクドライブのように扱える補助記憶装置の1種で、従来のHDDに比べて高速な読み込み・書き込みが可能。最近は価格が下がってきたが、1GBあたりの価格は依然としてHDDより高価。

ネットワーク

iMacが対応するネットワーク規格は以下のとおりになっていて、BluetoothはiMac 4K(21.5インチ)モデルが4.2、iMac 5K(27インチ)モデルとiMac Proが5.0に対応している。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
通信 有線LAN
10/100/1000BASE-T

無線LAN
IEEE 802.11a/b/g/n/acに対応

Bluetooth
Bluetooth 4.2

有線LAN
10/100/1000BASE-T
※10Gb Ethernetに変更可能

無線LAN
IEEE 802.11a/b/g/n/acに対応

Bluetooth
Bluetooth 5.0

有線LAN
1G/2.5G/5G/10GBASE-T

無線LAN
IEEE 802.11a/b/g/n/acに対応

Bluetooth
Bluetooth 5.0

また、無線LANについてはWi-Fi 5(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)までの対応となっていて、残念ながらWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)への対応は果たされていない。

また有線LANについては上位モデルほど高速な通信が利用できるようになっているが、一般的な使い方をするユーザーであればあまり深く考える必要はない項目となりそうだ。

▶︎ Apple公式サイトで各種「iMac」製品をチェック
 ・27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル
 ・21.5インチiMac Retina 4Kディスプレイモデル
 ・21.5インチiMac
 ・iMac Pro
▶︎ Apple公式サイトでMacアクセサリをチェック
 ・Magic Keyboard / Magic Trackpad 2 / Magic Mouse 2 / その他
▶︎ 「iMac」をAppleの学生・教職員向けストアで購入

価格

iMacのそれぞれのモデルの価格は以下のとおり。

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
税別価格 3.6GHzモデル:142,800円〜
3.0GHzモデル:164,800円〜
3.1GHzモデル:194,800円〜
3.3GHzモデル:216,800円〜
3.8GHzモデル:249,800円〜
558,800円〜

最も安いのはiMac 4K(21.5インチ)モデルとなっていて、続いてiMac 5K(27インチ)モデルが続き、最も高価なのはiMac Proとなっている。おおよそ性能順のわかりやすい価格ラインナップとなっている。

この中で最もコストパフォーマンスが高いのは、おそらく直近で新型モデルが投入されたiMac 5K(27インチ)モデルだろう。最大10コアのIntel第10世代プロセッサを搭載できる同製品は、CPU・GPUともに性能が大幅に強化が可能なため、ユーザーの好みのデバイスに仕上げることができるだろう。5Kディスプレイを搭載していながら、194,800円(税別)〜とApple製品にしてはややリーズナブルな価格であることから、はじめてのMacとしても十分にオススメできる。

もちろんそれ以上に安いのはiMac 4K(21.5インチ)モデルではあるものの、CPUの世代が第8世代と2つ前であることなどを含めると、4Kモデルは安さ・コンパクトさのみが魅力と考えていいのではないだろうか。

どのモデルを買うべきか考察

ここまで比較してきたが、果たして3つのiMacのうちあなたにピッタリなのはどのモデルだろうか。いくつか場合分けをしてみたので、ぜひ確認してみていただきたい。

  • 画面が大きいモデルで快適に操作したい→iMac 5K(27インチ) / iMac Pro
  • 本体サイズの小さなiMacが欲しい→iMac 4K(21.5インチ)
  • 処理性能の高いiMacを使いたい→iMac 5K(27インチ) / iMac Pro
  • メインメモリを自力で増設したい→iMac 5K(27インチ)
  • 映像・写真などプロ級のクリエイティブ作業がしたい→iMac Pro
  • 6Kディスプレイに映像出力したい→iMac 5K(27インチ)
  • 5Kディスプレイ2枚に映像出力したい→iMac 5K(27インチ) / iMac Pro
  • 8TBの内蔵ストレージが欲しい→iMac 5K(27インチ)
  • Nano-textureガラスや True Toneテクノロジーが欲しい→iMac 5K(27インチ)
  • とにかく安さを求める→iMac 4K(21.5インチ)

上記の場合分けをご覧になればおわかりいただけると思うのだが、今回の新型モデルの登場によってほとんどのユーザーにiMac 5K(27インチ)モデルの購入をオススメできることになる。

そのほかのモデルについてはiMac ProはiMac 5K(27インチ)モデルよりも高い性能が必要な場合、iMac 4K(21.5インチ)モデルについてはiMac 27インチモデルを置くスペースがない方、もしくは27インチモデルほどの性能を必要とせず費用を抑えたい方にオススメとなる。

もしこれでも悩むのであれば、筆者としてはiMac 5K(27インチ)モデルがやはりオススメだ。そもそもとしてiMacシリーズはApple製品の中でもコストパフォーマンスに優れているのが魅力で、しかも一体型とはいえ5Kディスプレイ+PCがこの値段で手に入るのは普通に考えればスゴイことだ。

決してクリエイティブな作業をしなくとも、たとえばApple TV+で映画やドラマを見たり、YouTubeを見たり、インターネットを楽しんだり……こういった作業のほぼすべてを快適にできるのは間違いなくiMac 5K(27インチ)モデル。新デザインで登場しなかったのはある意味残念ではあるものの、それでもCPU・GPUの大幅な性能向上そして完成された現行デザインを引き続き楽しめるという両方の意味でも、今回の新型モデルは十分購入に値すると筆者は考えているがあなたはどうお考えだろうか。

もしこれからiMacを購入するのであれば、ぜひ当記事を参考にしていただければ幸いだ。

関連記事
Apple、「iMac (2020)」 を正式発表。Intel 第10世代プロセッサを搭載、ナノテクスチャーガラスに変更可能
iMac Pro、10コアIntel Xeon Wプロセッサが標準搭載に

▶︎ Apple公式サイトで各種「iMac」製品をチェック
 ・27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル
 ・21.5インチiMac Retina 4Kディスプレイモデル
 ・21.5インチiMac
 ・iMac Pro
▶︎ Apple公式サイトでMacアクセサリをチェック
 ・Magic Keyboard / Magic Trackpad 2 / Magic Mouse 2 / その他
▶︎ 「iMac」をAppleの学生・教職員向けストアで購入

iMacシリーズ比較表

  21.5インチiMac (2019)
4Kディスプレイモデル
27インチiMac (2020)
5Kディスプレイモデル
iMac Pro
ディスプレイ 21.5インチ
Retina 4Kディスプレイ
500ニトの輝度
広色域(P3)
27インチ
Retina 5Kディスプレイ
500ニトの輝度
広色域(P3)
True Toneテクノロジー
※Nano-textureガラスに変更可能
27インチ
Retina 5Kディスプレイ
500ニトの輝度
広色域(P3)
解像度 4,096 × 2,304 (十億色対応) 5,120 × 2,880 (十億色対応) 5,120 × 2,880 (十億色対応)
プロセッサ 3.6GHzモデル
第8世代 Intel Core i3 (3.6GHz/4コア)

※オプション
第8世代 Intel Core i7 (3.2GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.6GHz

3.0GHzモデル
第8世代 Intel Core i5 (3.0GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.1GHz

※オプション
第8世代 Intel Core i7 (3.2GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.6GHz

3.1GHzモデル
第10世代 Intel Core i5 (3.1GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.5GHz

3.3GHzモデル
第10世代 Intel Core i5(3.3GHz/6コア)
・Turbo Boost使用時最大4.8GHz

※オプション

第10世代 Intel Core i9(3.6GHz/10コア)
・Turbo Boost使用時最大5.0GHz

3.8GHzモデル
第10世代 Intel Core i7(3.8GHz/8コア)
・Turbo Boost使用時最大5.0GHz

※オプション
第10世代Intel Core i9(3.6GHz/10コア)
・Turbo Boost使用時最大5.0GHz

Intel Xeon W (3.0GHz/10コア)
・Turbo Boost使用時最大4.5GHz
・23.75MBキャッシュ

※オプション
Intel Xeon W (2.5GHz/14コア)
・Turbo Boost使用時最大4.3GHz
・33.25MBキャッシュ

Intel Xeon W (2.3GHz/18コア)
・Turbo Boost使用時最大4.3GHz
・42.75MBキャッシュ

ストレージ

256GB SSD

※オプション
・1TB Fusion Drive
・512GB SSD
・1TB SSD

3.1GHzモデル
256GB SSD

3.3GHzモデル
512GB SSD

※オプション

・1TB SSD
・2TB SSD

3.8GHzモデル
512GB SSD

※オプション

・1TB SSD
・2TB SSD
・4TB SSD
・8TB SSD

1TB SSD

※オプション
・2TB SSD
・4TB SSD

メモリ

8GB 2,666MHz DDR4メモリ

※オプション
・16GB
・32GB

8GB(4GB x 2)2,666MHz DDR4メモリ
ユーザーがアクセスできるSO-DIMMスロット x 4

※オプション
・16GB
・32GB
・64GB
・128GB

32GB 2,666MHz DDR4 ECCメモリ
クアッドチャンネルメモリコントローラ

※オプション
・64GB
・128GB
・256GB

グラフィック 3.6GHzモデル
Radeon Pro 555X
・2GB GDDR5メモリ搭載

3.0GHzモデル
Radeon Pro 560X
・4GB GDDR5メモリ搭載

※オプション
Radeon Pro Vega 20
・4GB HBM2メモリ搭載

3.1GHzモデル/3.3GHzモデル
Radeon Pro 5300
・4GB GDDR6メ‍モ‍リ搭載

3.8GHzモデル
Radeon Pro 5500 XT
・8GB GDDR6メ‍モ‍リ搭載

※オプション
Radeon Pro 5700
・8GB GDDR6メモリ搭載

Radeon Pro 5700 XT
・16GB GDDR6メモリ搭載

Radeon Pro Vega 56
・8GB HBM2メモリ搭載

※オプション
Radeon Pro Vega 64
・16GB HBM2メモリ搭載

Radeon Pro Vega 64X
・16GB HBM2メモリ搭載

本体サイズ 幅52.8 × 高さ45.0 × 奥行き17.5 cm 幅65.0 × 高さ51.6 × 奥行き20.3 cm 幅65.0 × 高さ51.6 × 奥行き20.3 cm
重量 5.48kg 8.92kg 9.7kg
通信 有線LAN
10/100/1000BASE-T

無線LAN
IEEE 802.11a/b/g/n/acに対応

Bluetooth
Bluetooth 4.2

有線LAN
10/100/1000BASE-T
※10Gb Ethernetに変更可能

無線LAN
IEEE 802.11a/b/g/n/acに対応

Bluetooth
Bluetooth 5.0

有線LAN
1G/2.5G/5G/10GBASE-T

無線LAN
IEEE 802.11a/b/g/n/acに対応

Bluetooth
Bluetooth 5.0

カメラ FaceTime HDカメラ 1080p FaceTime HDカメラ 1080p FaceTime HDカメラ
外部ディスプレイ 5K(5,120 x 2,880)
・1台まで(60Hz/十億色)
4K UHD(3,840 x 2,160)
・2台まで(60Hz/十億色)
4K(4,096 x 2,304)
・2台まで(60Hz/数百万色以上)
6K(6,016 x 3,384)
・1台まで(60Hz/十億色)
※Radeon Pro 5700/Radeon Pro 5700 XT搭載の場合は2台まで
5K(5,120 x 2,880)
・1台まで(60Hz/十億色)
4K UHD(3,840 x 2,160)
2台まで(60Hz/十億色)
4K(4,096 x 2,304)
・2台まで(60Hz/数百万色以上)
5K(5,120 x 2,880)
・2台まで(60Hz/十億色)
4K UHD(3,840 x 2,160)
・4台まで(60Hz/十億色)
4K(4,096 x 2,304)
・4台まで(60Hz/数百万色以上)
ポート ・SDXCカードスロット
・USB 3ポート × 4
・Thunderbolt 3ポート(USB-C) × 2
・ギガビットEthernet
・SDXCカードスロット
・USB-Aポート × 4
・Thunderbolt 3(USB-C) × 2
・ギガビットEthernetもしくは10Gb Ethernet
・SDXCカードスロット
・USB-Aポート × 4
・Thunderbolt 3(USB-C)ポート x 4
・10Gb Ethernet
オーディオ ・ステレオスピーカー
・マイクロフォン
・3.5mmヘッドフォンジャック
・ステレオスピーカー
・高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つ、スタジオ品質の3マイクアレイ
・3.5mmヘッドフォンジャック
・Hey Siriに対応
・ステレオスピーカー
・4つのマイクロフォン
・3.5mmヘッドフォンジャック
・Hey Siriに対応
付属品 キーボード
・Magic Keyboard
・Magic Keyboard(テンキー付き)
のいずれか

マウス・トラックパッド
・Magic Mouse 2
・Magic Trackpad 2
・Magic Mouse 2 + Magic Trackpad 2
のいずれか

キーボード
・Magic Keyboard
・Magic Keyboard(テンキー付き)
のいずれか

マウス・トラックパッド
・Magic Mouse 2
・Magic Trackpad 2
・Magic Mouse 2 + Magic Trackpad 2
のいずれか

キーボード
・スペースグレイMagic Keyboard(テンキー付き)

マウス・トラックパッド
・スペースグレイMagic Mouse 2
・スペースグレイMagic Trackpad 2
・スペースグレイMagic Mouse 2 + スペースグレイMagic Trackpad 2
のいずれか

税別価格 3.6GHzモデル:142,800円〜
3.0GHzモデル:164,800円〜
3.1GHzモデル:194,800円〜
3.3GHzモデル:216,800円〜
3.8GHzモデル:249,800円〜
558,800円〜
▶︎ Apple公式サイトで各種「iMac」製品をチェック
 ・27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル
 ・21.5インチiMac Retina 4Kディスプレイモデル
 ・21.5インチiMac
 ・iMac Pro
▶︎ Apple公式サイトでMacアクセサリをチェック
 ・Magic Keyboard / Magic Trackpad 2 / Magic Mouse 2 / その他
▶︎ 「iMac」をAppleの学生・教職員向けストアで購入
この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。