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【週刊イモリ】イモリ、絶体絶命 カエルツボカビ症襲来 (2016/01/23号)

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「週刊イモリ」をいつも読んでくださっている方ならご存知だろうが、うちでは3匹のイモリを飼育している。

1匹目はアカハライモリ、2匹目はシリケンイモリ、そしてアカハライモリとシリケンイモリのハイブリッドの3匹だ。

それぞれ飼育を始めた時期や順番は違うものの、うちの環境に適応してくれたのか毎日のんびりと生活してもらっている。うちではイモリたちが快適に過ごせる温度(20℃前後)を保つためにエアコンを使って空調管理をしているので、真冬(記事執筆日は日本が数十年に一度の大寒波に包まれてとても寒い日)だというのに我先に餌にありつこうと水槽の端から全力ダッシュで近づいてくるぐらい元気だ。

うちの3匹は今までにないくらい元気な状態なので問題ないのだが、世界のイモリ事情はどうなっているかというと、実は彼らはかなり大きい問題と直面している。現在、2,000種以上の両生類の仲間が絶滅の危機に瀕しているというのだ。

世界の1/3の両生類は絶滅の危機に瀕している

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2010年のIUCNによる調査では、地球全体にはうちのイモリたちを含めた両生類の仲間が約6,500種いるとされているが、そのうちの約1/3が現在絶滅の危機にあることが明らかになっている。また、1980年以降だけで推計120種以上がすでに絶滅したと考えられている

僕はこの数字を聞いて、その規模にかなり驚いた。生命力の強さで知られるイモリたちでさえ、その個体数が減少しており、しかもその問題はイモリだけではなく世界全体の両生類に共通する問題であるということだ。

主な原因は人間の経済活動や外来病原菌

なぜこれほどまでにイモリの個体数が減少しているのかというと、大きい要因はやはり人間である。

両生類に限らない話ではあるが、人間の経済活動は野生動物の生活圏を奪っているという現状であり、その勢いは留まるところを知らない。最近では環境保全に配慮した開発が進められているが、環境保全に配慮したからといって個体数が増えているというわけではない

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水辺と陸地の両方を必要とする両生類は、そういった環境の変化に弱い。また、水と酸素を取り入れることができる薄い表皮によって有害な化学物質を体内に取り込んでしまい、死んでしまうこともある。

さらに人間の開発により居場所をなくしている両生類に追い打ちをかけるのが、病原菌の拡散、蔓延だ。

過去にも紹介したカエルツボカビ症という病気が世界中の両生類に拡散している状態で、特別この症状に強い種以外の両生類が感染してしまうと自分の治癒力では完治できず、すでに数種類の両生類はこの病気で絶滅したとも言われる。

カエルツボカビ症については過去記事で詳しくまとめているので参考にしてほしいが、こう言った環境変化がイモリたちを追い詰めている現状がある。

研究者が不足しており、データがまだまだ不十分

両生類はまだまだ不思議が多い生き物で、彼らの生態の多くは未だに謎に包まれている。そもそも、これだけの脅威を振るっているカエルツボカビ症の病原菌ですら、その起源について分かっていないのが現状だ

それだけ研究者やデータが不足しているということなので、今後研究者やデータが少しでも増えてくれれば、研究結果次第では両生類の絶滅を少しでも食い止めることができるのかもしれない。

イズさん、一時はスリムになったもののリバウンドか

話は全く変わるが、うちのイズさん(アカハライモリ)が最近またお太りになられてきた

イズさんはうちに来た当初から少しポッチャリ気味で、さすがにこれはちょっとまずい、と一時は計画減量でスリムな体をゲットした。だが、それも束の間、正月太りなのかリバウンドなのか分からないが、また一回りか二回り大きいイモリに変貌している。

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レディなので、体重等を測ることはしないつもりだが、他のイモリから餌をぶんどる姿勢は全くいただけない。これ以上太るものなら、またダイエット計画を発動するしかあるまい。イズさん、お覚悟を。

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次号: 【週刊イモリ】水族館の重要性について考えてみよう (2016/01/30号)
前号: 【週刊イモリ】人間は哺乳類、イモリは両生類 (2016/01/16号)
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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。