【週刊イモリ】コリエンテ流!ブラインの簡単な沸かし方 (2016/03/12号)

サンショウウオの赤ちゃんたちを紹介してから1週間。読者の皆さんとしては、1匹だけ出てきてしまっていた赤ちゃんは元気なのか、全員無事に卵塊から出れたのか、エサは何を食べているのかなど、色々と気がかりなことがあるとは思うが、安心してほしい。

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この通り、めちゃくちゃ元気です!やはり弱い赤ちゃんが何匹かいて、全員生存とまではいかなかったが、30匹ほどの赤ちゃんたちは卵塊を飛び出し、元気に毎日を過ごしてくれている。

両生類の幼生の飼育については情報が若干不足しているということもあるので、今回からは情報提供という形で僕の飼育環境や気付いたことなどをお伝えしていければと思う。

両生類の幼生は、基本的には生態が似ている。サンショウウオに限らず、イモリの赤ちゃんやウーパールーパーの赤ちゃんなどを飼育している人は是非参考にしてほしい。

「ブラインシュリンプ作戦」で赤ちゃん同士の共食いを阻止せよ

サンショウウオの赤ちゃんたちは、お腹に栄養素を蓄えて卵から出てくるので、初めは何も食べなくても問題ない。だが、栄養素がなくなってくると次第にエサを求めるようになる。種類にもよると思うのだが、卵から出てきてから大体2〜3日後にはエサを食べ始めるようだ。

だが、ここで注意しなければいけないことがある。それは「共食い」だ。サンショウウオの赤ちゃんたちはエサが足りず、お腹が空いてくると共食いを始めてしまうようなので、エサをたくさんあげるか、個別に飼育するなどして共食いを阻止しなければならない。

飼育法などについては後日触れるとして、サンショウウオの赤ちゃんたちは一体何を食べるのだろうか。体も1cm前後ととても小さいので、ユスリカの幼虫であるアカムシやイトメなどはちょっと大きすぎて口に入らない気がしてならない。ここで僕が選んだのは「ブラインシュリンプ」だ。

「ブラインシュリンプ」は小さなエビのような生き物。栄養価も高く、乾燥した状態の卵から簡単に孵化させることが可能で、熱帯魚の稚魚などに食べさせる生きエサとしてアクアリストに非常に人気が高い。

我が家でも定期的に「アピストグラマ」という魚が卵を産むことがあるので、常にブラインシュリンプの卵をストックしており、今回はそれを使わせてもらった。

我が家で使っているのは、テトラ社の「ブラインシュリンプ エッグス」だ。

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「テトラ ブラインシュリンプ エッグス」の箱に書かれている説明には、『水1Lにつき食塩20gを溶かし、水温を28℃にして、エアレーションを強めにしてあげることで24時間後には孵化する』という記述がある。

本来であればこの方法にきちんと従うのが一番良いとは思うのだが、面倒くさがりの僕は「皿式」と呼ばれる簡単な方法でいつもブラインシュリンプを沸かしている。

一般的に「皿式」と呼ばれる方法は、皿のような表面が広い入れ物に塩水とブラインシュリンプの卵を入れ、あとはエアレーションや温度管理をせずにただ放置するだけの簡単な方法だ。温度を高く維持することができないので孵化するまでの時間はかかってしまうが、何より手間がかからないのが良いところだ。

温度を高くして孵化を早くさせたい場合は、蛍光灯などの熱を利用するといった方法もあるようだが、僕の場合は水温が26℃程度ある90cmの水草レイアウト水槽があるので、塩水とブラインシュリンプの卵を入れたタッパーをこの水槽に浮かべておく、という方法をとっている。

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26℃だと適温よりちょっと低いので、24時間経っても少ししか孵化していないくらいだが、もう少し経つと徐々に孵化し始め、タッパーを浮かべて1日半ほど経つとわらわらブラインシュリンプが孵化している、といった具合だ。しかも、そのタッパーを水槽にずっと浮かべておくと、大体2〜3日程度は孵化ラッシュが続くので、毎日新鮮なブラインシュリンプを赤ちゃんたちにあげることができている。

僕と同じく面倒くさがりな人にはオススメの方法だ。

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僕もサンショウウオの赤ちゃんを飼うのは初めてなので、色々と調べまくりの毎日だが、なんとか大きくなるまでしっかり育ててあげたいと思っている。

サンショウウオの赤ちゃんに限らず、他の両生類の赤ちゃんを育てている方や、ブラインを沸かせて稚魚育成中の方には少しでも参考になればと思う。来週も状況を報告するのでお楽しみに!

さて、記事を投稿したらまたブラインあげてきますかー。

次号: 【週刊イモリ】失われた野生とはこのことか (2016/03/26号)
前号: 【週刊イモリ】トウキョウサンショウウオ、襲来 (2016/03/05号)
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