【週刊イモリ】スイス工科大のサンショウウオ型ロボットがスゴいと自分の中で話題に (2016/07/02号)

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つい先日、何気なくニュースをチェックしていたら、非常に興味深い記事がTech Crunchに掲載されていた。なんと、スイス連邦工科大学ローザンヌ校のロボット研究家の方々が、両生類のように動くことができるサンショウウオ型ロボット「Pleurobot」の製作に成功したとのこと!

実際にそのロボットが動く様子が動画で紹介されていたのだが、イモリやサンショウウオを飼育している僕から見てもなかなかのクオリティだったので、今週号ではこのロボットの紹介をしていきたいと思う。

「イベリアトゲイモリ」の動きを再現したロボット

今回紹介するサンショウウオ型ロボット「Pleurobot」は、両生類のように多関節からなる頚椎を使い、地上や水上を滑るように進むことができるロボットだ。

イベリアトゲイモリ[ image via charm ]

研究チームはこのロボットを作るにあたって、「イベリアトゲイモリ」というイモリの動きをX線ビデオで長時間観察したところ、歩く動作と走る動作には共通する「基本の型」があり、その「基本の型」のままで速度を変えるだけで、歩いたり走ったりしていることが明らかになったとのこと。

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つまり、イモリたちがのそのそと歩く動作と、天敵から逃げようと猛スピードでダッシュする動作は基本的には同じ動きで、ただ単に速度が違うだけということだ。イモリは水中を泳いだりすることもあるが、泳ぐ動作に関しても同じらしい。

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研究チームがこの観察の結果を活かして作り上げたのが、この簡素な骨格のロボットだ。オリジナルとなるイモリの脊髄の分節は40組だが、同ロボットはたった11組で、関節の動きもかなり制限されているにも関わらず、イモリたちにかなり似た動きができている。

こういった研究は「バイオミメティックス(生体模倣技術)」と呼ばれる技術に活かすことができる。バイオミメティックスは、生物が持っている優れた機能を真似して人工的に再現するというもので、主に医療やスポーツ科学などに応用することができる技術だ。

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イモリやサンショウウオといった両生類の動きは、僕たち人間とはまた少し違ったものだとは思うが、僕たちの遠い祖先はイモリたちの祖先と一緒だったということもあり、何かしら通づるものはあるのではないだろうか。

同研究チームは、その他の様々な脊椎動物の動作や神経回路について研究するために、他のロボットも作りたいと話しているとのこと。もし人間に近い生き物をロボットで再現できた場合、人体の構造についても何かしらの研究が進むかもしれない。次は一体どんなロボットが登場するのか楽しみだ。

それにしてもこのサンショウウオ型ロボットの動きは、うちのイモリたちがのそのそ動く姿にとても似ていて可愛らしい。辺りを見回す様子もかなりリアルだし、よくここまで動きを再現できたものだ。

今回紹介したロボットの動画を載せておくので、気になる方は下記から見てみてほしい。

次号: 【週刊イモリ】イモリの尻尾懸垂を初めて見てビビる (2016/07/09号)
前号: 【週刊イモリ】サンショウウオは暑さが苦手 簡易自作冷蔵庫で猛暑を乗り切ろう (2016/06/25号)
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