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新型iPad Proの湾曲問題、原因は生産時の冷却過程にあり ただし問題は誤差の範囲で、誤差も前世代より少ない

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今年11月に発売したばかりの新型iPad Proだが、ここ数日、「購入した当初から折れ曲がっている」 との指摘に対して、Appleが 「欠陥ではなく仕様」 と返答したことが話題を集めている。また、国内外問わず一部メディアが、読者に対し同問題をやや煽り気味に伝えていることも大きな注目を集める一因となっているようだ。

新型iPad Proの湾曲は 「誤差の範囲」

この問題は、The Vergeの記者が 「iPad Pro (2018)が僅かに曲がっているように見える」 とAppleに問い合わせたことから始まった。

同記者は、購入してから2週間ほどで自身のiPad Proが折れ曲がってしまったことをAppleに伝えたところ、交換対応に応じてくれたという。しかし、交換対応で渡された新品のiPad Proも若干折れ曲がっていたことから、Appleに再度問い合わせをしている。

その結果、帰ってきた返答は 「(折れ曲りは) 欠陥ではなく仕様 」 。製造する上で必要なアルミとプラスチック部品の冷却の過程で、どうしても若干曲がってしまうことがあるのだという。

特にこの問題が報告されているのはモバイル通信が利用できるセルラーモデル。iPad Proに内蔵されたアンテナバンドがWi-Fiモデル以上にiPad Proを曲がりやすくしているようだ。ただし、Wi-Fiモデルでも湾曲は報告されており、セルラーモデルのみに限定した現象ではない。

この新型iPad Proが曲がりやすい、あるいは購入時点で曲がっているという報告は今に始まったことではなく、発売してユーザーの手元に渡った段階で既に報告が上がっていた。また、筆者の 「iPad Pro (11インチ)」 は幸いなことに曲がっていないが、米国のApple Storeのスタッフに聞いたところ、iPad Proが曲がったあるいは曲がっていると報告したユーザーがいたとのことだったため、一部の限られたユーザーで、しかも極稀に起きる問題というわけではないと認識している。

ただし、この問題に対してハードウェアエンジニアリング担当上級副社長のダン・リッキオ (Dan Riccio) 氏が、12月20日付で9to5Macからの問い合わせに応じており、このiPad Proの湾曲問題については 「注意して製造している」 とコメント。

さらに、湾曲したとしても400ミクロン (0.4ミリ) 以下に抑えており、実際は前モデルよりも湾曲の誤差は少なくなっていると伝えている。Appleは高い品質で製品を作っていて、通常使用であれば何の問題なく使えるため、この問題は誤差の範囲であるとしている。


iPad Pro (2018)」 はわずか5.9mmという薄さのおかげで、簡単に折り曲げることができると、海外のYouTuberなどから報告が上がっている。確かに、前モデルに比べたら曲がりやすくはなっているのかもしれない。

しかし、実際には曲げるつもりで力を加えないと曲がることはほぼない。稀に上から乗ってしまったり、重いものを乗せてしまった場合に曲がってしまったという報告もあるが、それは旧世代の頃からも報告があったため、2018年モデルの固有の問題とは言えないだろう。

今後この問題が大きくなるのかは不明だが、少なからずこれから購入しようと考えているユーザーにとっては不安な要素となってしまいそうだ。

Apple製品は、購入から14日以内であれば返品することができる。もし購入した時点で曲がっていると感じたら、まずはAppleに連絡をしてみてはどうだろうか。また、既に購入してから14日経過してしまった方に関しては返品できるかは不明だが、もしも湾曲があまりに大きいようだったら、早めにAppleに連絡をしてみた方がいいかもしれない。

ちなみに、湾曲していると話題になっているこの新型iPad Proの返品率は、過去のモデルと大して差はないことが明らかになっている。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。