iPhone 12 Pro レビュー | カックカクで5G対応の新型iPhone、その魅力とイマイチなところ。MagSafeも試してみた

第5世代移動通信システム 「5G」 の商用サービスが国内で提供が開始された2020年。5Gに対応したスマートフォンが続々と登場するなか、いよいよ満を持して5G対応の次世代iPhone 「iPhone 12」 シリーズが登場だ。

今年のiPhoneは、iPhone X以来3年ぶりの大変革を遂げたメジャーアップデートモデルだ。下位モデルの 「iPhone 12」 シリーズが2モデル、上位モデルの 「iPhone 12 Pro」 シリーズが2モデルの合計4機種のラインナップ。このうち、6.1インチの画面を搭載した 「iPhone 12」 「iPhone 12 Pro」 が10月に先行して発売、残る 「iPhone 12 mini」 「iPhone 12 Pro Max」 が11月に発売する予定だ。

筆者はこのうちの 「iPhone 12 Pro」 を予約し、無事発売日までに入手することに成功、丸3日間様々な検証をおこなった。このレビュー記事では検証を通じて筆者が感じた 「iPhone 12 Pro」 の特徴や魅力などをお伝えしたい。

「iPhone 12 Pro」 がどんな端末か気になっている方はもちろん、「iPhone 12」 や 「iPhone 12 Pro Max」 や先代モデル 「iPhone 11 Pro」 との違いが気になっている方もぜひ参考にしていただければと思う。

iPhone 12 Proのデザインをチェック

さっそく、iPhone 12 Proのデザインを紹介していこう。

まずはパッケージから。今回から純正アダプタとLightningイヤホンを同梱しなくなった関係で、パッケージは従来よりも薄く、グッとコンパクトに。同梱物は 「iPhone 12 Pro」 本体とUSB-C – Lightningケーブル、そしてマニュアルのみとかなりシンプルになった。

パッケージを開けると、いよいよ 「iPhone 12 Pro」 本体が登場。

今回筆者が購入したのは、新色の 「パシフィックブルー」 モデルだ。夏空の明るい青とは違った、ちょっぴり緑が混じったような深い青色。光の反射や見る角度によっては白っぽくなったり、より紺色に近い濃い青になったりと表情に変化があり、見るたびにユーザーを楽しませてくれる。

「iPhone XS」 シリーズのきらびやかでリッチ感あふれるカラーも好きだったが、「iPhone 11」 「iPhone 12」 のやや落ち着いた色味ながら、けれどもラグジュアリー感がどことなく漂う上品なカラーに、筆者個人は大きな魅力を感じている。

「iPhone 12」 シリーズは、これまで丸みを帯びていた側面がフラットになったことで、前面からの見た目や側面の各ボタンの仕上がりが全体的にシャープになるなど、3年ぶりにデザインのアップデートが行われている。

デザインが変わることで、手に持ったときの感触も大きく変わる。特に側面は握ったときに手にその感触がダイレクトに伝わる部分ということもあり、「iPhoneのデザインといえばこれ」 というこれまでの印象をガラリと変えてしまうほどのインパクトがあった。

デザインの細かい変化について詳しく触れていこう。

前面の大部分を占めるディスプレイのベゼルレスデザイン+ノッチ(切り欠き)の基本デザインは 「iPhone 11 Pro」 から大きく変わってはいない。

ただし側面のデザイン変更により、以前までベゼルの横からわずかに見えていた側面がほぼ見えなくなったことで、端末がスリムになり、全面ディスプレイ感がより強く感じられるようになった。

また、画面サイズも 「iPhone 11 Pro」 が5.8インチだったのに対し、「iPhone 12 Pro」 は6.1インチと一回り大きくなったことから、ディスプレイの広さがハッキリと感じられる。ちなみに画面は大きくなったが、本体サイズはほとんど変わっていないため、サイズ感は 「iPhone 11 Pro」 とほぼ同じだ。

ちなみに、iPhone XやiPhone 11 Proから乗り換える方はやや違和感を感じるかもしれない。iPhone 11 Pro→iPhone 12 Proは端末サイズはほとんど変わらないものの、画面サイズが大きくなった都合で片手操作はややしづらくなったような印象だ。筆者の場合は割と手が小さいこともあって、iPhone 11 Proでさえほとんどが両手操作だったことから、あまり今回の乗り換えで操作感の違いを感じてはいないが、もし男性などで片手操作に魅力を感じていたならば、iPhone 12 Proはその感覚で使えなくなる可能性があることに注意が必要だ。

  iPhone 11 Pro iPhone 12 Pro
画面サイズ 5.8インチ 6.1インチ
本体サイズ 高さ:144.0mm
幅:71.4mm
厚さ:8.1mm
高さ:146.7mm
幅:71.5mm
厚さ:7.4mm
重量 188g 187g

ディスプレイをカバーするガラスには、コーニングの 「セラミックシールド」 という新素材が採用。この新素材により強度が大きく向上したほか、さらに前面カバーとボディのエッジの高さが同じになったことでカバーがより守られるようになり、耐落下性能が従来の4倍に向上しているという。

ただし最前面にある耐指紋性撥油コーティングが削れる度合いは従来から変わっていないようで、コーティング剥がれによる傷は相変わらず発生することが判明している。長期間使うことを想定しているのであれば、保護フィルムの使用は実質必須と言えるだろう。

そして、今回の 「iPhone 12」 シリーズで注目していただきたいのが側面部分。これまでは丸みを帯びたデザインが採用されてきたが、「iPhone 12」 シリーズは “角の立った” フラットなデザインが採用されている。しっかりと角があることで、個人的には以前よりグリップが効いて持ちやすいようにも感じている。

発売前までは 「iPhone 4」 や 「iPhone 5」 の懐かしさを感じるデザインなのかと個人的には思っていたが、実物は同じステンレススチールが採用されているにも関わらず、まったく違う仕上がりだった。

というのも、「iPhone 4」 「iPhone 5」 は前面と背面が側面をサンドするようなデザインになっていたが、「iPhone 12 Pro」 はいずれも同じ素材からそのまま切り出されたような一体感が強いデザインになっている。エッジが面取りされていないため、真正面から見ると『2001年宇宙の旅』のモノリスのような、無機質でやや不気味さすら感じるくらい大胆でインパクトがあるデザインだ。

このエッジ部分には 「iPhone 12 Pro / 12 Pro Max」 モデルのみステンレススチールが採用されていて、光が当たるとキラキラと光ってカッコイイ。背面のテクスチャードマットガラスと合わせて、さりげない高級感を演出してくれる。

ただし指紋が付きやすく、あまりペタペタと触りすぎると見映えが悪くなってしまうのが残念なポイント。ケースを付けない派の方々は、メガネ用のマイクロファイバークロスをポケットやカバンに忍ばせておいて、気になったときにすぐに拭き取れるようにしておくと良いかもしれない。

側面のボタン類は、左側面にミュートスイッチと音量アップ/ダウンボタンが、右側面にサイドボタンが配置されている。ボタンの配置自体は変わっていないものの、側面に合わせてボタンもフラットなデザインになっているため、以前より押しやすくなったと個人的には感じている。ちなみに、SIMカードスロットは昨年まで右側面に搭載されていたが、「iPhone 12」 シリーズでは左側面に移動している。

ひっくり返して背面へ。Appleロゴとスクエア型のカメラユニット以外は何もない、シンプルだが洗練されたおなじみのデザインが採用されている。

「iPhone 12」 シリーズはいずれのモデルも背面にガラスが採用されているが、下位モデルと上位モデルでは素材が少し異なる。「iPhone 12」 は通常のガラスが採用されているのに対し、「iPhone 12 Pro」 には指紋などの汚れが付きにくいテクスチャードマットガラス(すりガラス)が採用されている。手触りはさらさら、見た目も 「iPhone 12 Pro」 の方がちょっぴり高級感がある。

背面左上にはトリプルレンズカメラが搭載。レンズ構成は広角・超広角・望遠と昨年と同じだが、カメラユニットの右下に大きな黒いセンサーが新たに搭載されている。これが 「LiDARスキャナ」 だ。同センサーによりAR体験が向上しているほか、暗所でのAF性能が向上したことで、新たにナイトモードでのポートレート撮影に対応するなどの進化を遂げている。カメラ性能については、のちほどもっと詳しく説明したいと思う。

ちなみに細かい話にはなるが、「iPhone 12 Pro」 の背面は ①背面 ②カメラユニット ③カメラレンズ の3段階に段差が設けられていて、なるべくカメラの出っ張りに違和感が出ないようデザイン的な工夫が施されている。このあたりはさすがAppleという感じだ。

底面には通信・充電用のLightningコネクタが搭載。残念ながらUSB Type-Cが採用されることはなかった。また、3.5mmイヤホンジャックはこれまで同様に搭載されていない。有線イヤホンで音楽を聴きたい場合はLightningコネクタを搭載したイヤホンを用意するか、Lightningコネクタから3.5mmイヤホンジャックに変換するアダプタが必要になる。

本体のデザインについて、目に見える部分についての説明は以上となるが、「iPhone 12」 シリーズは見えない部分にも重要なアップデートが施された。背面のマグネット機構による 「MagSafe」 アクセサリへの対応だ。

上記画像を見ていただければ分かると思うが、「iPhone 12 Pro」 の背面には円を描くようにマグネット機構が搭載されていて、この部分にMagSafeに対応したワイヤレス充電器をカチッとくっつけることで、最大15Wの高速ワイヤレス充電に対応する。MagSafeの磁力を利用したケースやレザーウォレットも登場しており、ケースに関しては付けた状態でも15Wの高速ワイヤレス充電が利用できるというメリットがある。

MagSafe充電器を利用するには最低12W出力以上のUSB-C電源アダプタが必要。15W以上の高速充電を利用したい場合は20W出力以上のUSB-C電源アダプタが必要だ。

ちなみに、MagSafe対応の純正ケースを 「iPhone 12」 シリーズに装着すると、装着したときに画面にアニメーションが表示されるようになっている。この時に表示される輪っかの色はケースのカラーと同じという、なんともAppleらしい凝ったギミックが用意されているので、純正ケースを購入する方は何度かケースを付け外しして少し遊んでみていただきたい。

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画面:HDR再生対応の美しき有機ELディスプレイ

「iPhone 12」 シリーズは、すべてのモデルに 「Super Retina XDRディスプレイ」 と呼ばれる有機ELディスプレイが搭載されている。

この 「Super Retina XDRディスプレイ」 とは、昨年発売した 「Mac Pro」 向け新型ディスプレイ 「Pro Display XDR」 に採用された技術を応用したものになっていて、プロの方が写真や動画を編集できるレベルの画面になっている。そのため、写真や動画は言わずもがな、3Dゲームなども大満足の画質で楽しむことが可能。昨年まで液晶ディスプレイのiPhoneを使っていた方からすれば、その発色の良さに驚くかもしれない。

また、カメラ性能の部分でも詳しく述べるが、「iPhone 12」 シリーズはDolby Visionに対応したHDRビデオが撮影できるようになっており、撮影した映像を綺麗な有機ELディスプレイで手軽に確認することができる。これができるのも性能の高いディスプレイを搭載したiPhoneならではのメリットだ。

ちなみに、ディスプレイの質に関して、昨年は下位モデルが液晶ディスプレイ、上位モデルが有機ELディスプレイと差が設けられていたが、今年はいずれのモデルも等しく有機ELディスプレイが搭載されるようになった。

一応、上位モデルと下位モデルでは標準時の最大輝度に若干の違いが設けられているのだが、画面の綺麗さはほとんど変わらないため、今年は画面の質の違いでモデルを選ぶ必要はほぼないと言えるだろう。

プロセッサ:性能は順当に進化

ここからはiPhone 12 Proの性能について検証していこう。

iPhone 12 Proシリーズに搭載されているプロセッサは 「A14 Bionic」 。スマートフォン業界ではじめて5nmプロセスを使った新開発6コアプロセッサだ。

従来の7nmプロセスを使ったA13 Bionicプロセッサに比べて集積度が向上し、トランジスタが118億に到達。CPUは4つの省電力コアと2つの高性能コアで構成されていて、Appleによれば従来のA13 Bionicプロセッサに比べて40%高速化、GPUも30%向上しているという。

果たしてその実力はどれほどのものか。実際にベンチマークスコアを計測してみた。ベンチマークはお馴染みのGeekbench 5を使用した。

端末名 iPhone X iPhone XS iPhone 11 Pro iPhone 12 iPhone 12 Pro
発売日 2017年11月 2018年9月 2019年9月 2020年10月 2020年10月
プロセッサ A11 Bionic A12 Bionic A13 Bionic A14 Bionic A14 Bionic
シングルコアスコア 915 1108 1332 1586 1590
マルチコアスコア 2325 2388 3493 3844 3984
RAM容量 3GB 4GB 4GB 4GB 6GB

ベンチマークスコアを計測すると、iPhone 12 Proに搭載されているA14 Bionicプロセッサはシングルコア1590、マルチコアスコア3984という数字が出た。

これは昨年のiPhone 11シリーズ(A13 Bionic)に比べて、シングルコア約1.2倍、マルチコア約1.1倍という結果になる。Appleの説明どおりとはならなかったものの、現代のスマートフォンの中ではトップクラスの性能であることは間違いないだろう。

元々のプロセッサの性能が高かったこともあり、性能向上を体感する機会はほとんどないが、強いて挙げるならばiPhone 12 Proのアプリの起動はiPhone 11 Proに比べてほんのわずかに高速になっている。マップアプリや天気アプリなど一瞬の読み込み時間が短縮されており、ユーザーを待たせる時間が減っている。本当にごくわずかな違いでしかなく、しかもたまにiPhone 11 Proの方がアプリ読み込みを完了することもあるため、一般的な用途の範疇であれば大きな違いがあるとは言いづらいが、ベンチマーク結果から言えば性能が向上したのか、その問いへの答えはYESとなる。

一方でGPU性能は大きく向上していることが確認できた。ベンチマーク結果は以下のとおりで、先代モデルから40%近く性能が向上していることがわかる。

端末名 iPhone X iPhone XS iPhone 11 Pro iPhone 12 iPhone 12 Pro
METAL 3350 4608 6302 9281 9433

GPU性能の向上によって3Dゲームの動作がより快適になっただけでなく、動画の編集などグラフィック性能を必要とする作業により強くなったことになる。Appleは昨年から、定額制ゲーム配信サービス 「Apple Arcade」 を提供開始しているが、同サービスで配信されているタイトルは総じてクオリティが高い。中には3Dグラフィックをふんだんに使ったものもあるため、iPhone 12 Proの高いグラフィック性能は確実に役に立つだろう。

ちなみにA14 Bionicプロセッサに搭載されたニューラルエンジンは16コアで、従来に比べて80%高速化した。後述するが、このニューラルエンジンは写真や動画撮影時にも生かされている。

RAM容量:Proシリーズは過去最大6GBに

前述のベンチマークテストの結果、iPhone 12 Proに搭載されているメインメモリ(RAM)の容量は6GBであることが確認できた。

参考として、下位モデルであるiPhone 12には4GB、昨年発売の先代プロモデルiPhone 11 Proには4GBのメモリが搭載されていた。つまり、iPhone 12 Proシリーズはこれらのモデルにくらべてメモリ容量が2GB多く搭載されていることになる。

端末名 iPhone 11 Pro iPhone 12 iPhone 12 Pro
RAM容量 4GB 4GB 6GB

これはおそらくiPhone 12 Proシリーズで4K/60fpsのHDR撮影を可能にするためのものと推測できる。現に、iPhone 12はメモリ容量4GBで4K/30fpsまでのHDR撮影が可能だ。また、年内に利用できるようになるAppleの独自フォーマットApple ProRAWをサポートするためにもより多くのメモリが必要だったのだろう。もし、より美しい映像を撮影したい、あるいはApple ProRAWを利用したいのであればiPhone 12 Proを選ぶ必要があるだろう。

ただしこの点を除けば、iPhone選びにおいてメモリ容量を気にする必要性はほとんどないとも言える。iPhoneの場合常に適切なメモリ管理がなされているため、動作速度の違いは限りなく少ない。ちなみに筆者の友人が購入したiPhone 12と使い比べてみたが、体感的にはさほど違いがあるようには思えなかった。

とはいえ、やはりメモリ容量は多いに越したことはないというのも事実。もし気になるのであれば、メモリ容量が大きなiPhone 12 Proシリーズを購入してみてはどうだろうか。

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カメラ性能:見えない進化を遂げるトリプルレンズカメラ

iPhone 12シリーズのカメラはハードウェア・ソフトウェアの両方とも進化しているが、より大きな進化を遂げたのはiPhone 12 Proシリーズだ。

ハードウェアによるカメラの進化

iPhone 12 Proの背面カメラには、トリプルレンズカメラとLiDARスキャナの合計4つの “眼” が搭載されている。トリプルレンズカメラは、昨年のiPhone 11 Proと同様に1,200万画素の超広角(画角120度)、広角、望遠の3つのレンズで構成されていて、それぞれ画角の異なる写真を撮影できる。

そして大注目のLiDARスキャナは、iPhoneシリーズではじめての搭載となった(iPhone 12 Proシリーズのみ利用可能)。

光が物体に反射して戻ってくる間の時間を計測することで、その空間を高速かつ正確に把握できるセンサー。AR体験が向上するほか、被写体との距離を正確に計測することでボケ効果と深度コントロールが進化。さらには暗所におけるポートレート撮影が可能になっただけでなく、暗所におけるオートフォーカスにかかる時間も最大6倍短縮された。

iPhone 12 Proのカメラ(35mm換算) / センサー
レンズ/センサー 特徴
①超広角 ・1,200万画素(13mm相当/f2.4/画角120度)
②広角 ・1,200万画素(26mm相当/f1.6) 位相差画素
・光学式手ブレ補正機能
③望遠 ・1,200万画素(52mm相当/f2.0) 位相差画素
・光学式手ブレ補正機能
・最大2倍の光学ズームイン・ズームアウト
・最大10倍のデジタルズーム
④LiDARスキャナ ・AR体験が向上
・被写体との距離を正確に計測しボケ効果と深度コントロールが進化

ちなみに最上位モデルであるiPhone 12 Pro Maxは、より大きなイメージセンサーを採用し、さらにセンサーシフト光学式手ぶれ補正機能も搭載される。センサーシフト光学式手ぶれ補正機能はデジタル一眼レフカメラなどに搭載されている技術で、レンズではなくセンサーを安定させるため、動きながら撮影しても手ぶれが起こりにくい高性能なものになるが、本機はまだ発売していないため試すことはできていない。

実際に、iPhone 12 Proのカメラで様々な写真を撮影してみた。

これらはすべて筆者が昨日撮影したスナップ写真。適当に構えて撮影した写真であるにも関わらず、いずれも被写体のディティールをうまく表現できている。iPhone 11 Proと比べるとさほど変化は少ないが、2世代以上前のiPhoneと比べると色味やノイズの量、質感など着実に進化していることがわかる。

広角カメラで撮影

超広角カメラで撮影

超広角カメラでの撮影がとても楽しい。超広角カメラは、より画角の広い写真が撮影できるため、街や大自然などの風景写真、そして建物内の部屋全体を撮影するときなどに有効だ。このカメラがあると旅行がとても楽しくなるため、超広角カメラが搭載されていないスマートフォンをお持ちでないトラベラーズには、このカメラのためだけにスマホの買い替えをオススメしたいくらいだ。

広角カメラでナイトモード撮影

超広角カメラでナイトモード撮影

現行のiPhoneには暗い場所を明るく写す 「ナイトモード」 が用意されているが、これまで広角カメラと望遠カメラに限定されていた同機能が、iPhone 12 Proからはついにすべてのカメラで利用できるようになっている。これは超広角撮影を好む筆者にとってかなり嬉しい変更だ。

ちなみにiPhone 12 Proには 「Smart HDR 3」 という機能が搭載されている。スマートHDRは異なる露出の写真を1枚の写真に合成してHDR写真にしてくれる “賢い” HDR機能だが、iPhone 12 ProのそれはA14 Bionicチップの力でついにバージョン3に。空の認識が可能になったほか、黒潰れや白飛びを抑えてくれる。より美しいHDR写真を撮影できるようになった。

これらの機能があれば朝日や夕陽など明るい光源に向かって撮影するシーンでもより美しい写真が撮影できるようになるはずだ。

少し残念だったのは超広角カメラで撮影した写真の端は相変わらずディティールの荒さがあるということ。場合によってはノイズも乗っていたりもする。その点は今後のアップデートで改善されることを期待したい。

ソフトウェアによるカメラの進化

カメラについてはハードウェアだけではなくソフトウェアも進化している。たとえば、iPhone 12 Proの超広角カメラで撮影した写真の歪みを修正する機能が搭載されている。

iPhone 11 Pro

Phone 12 Pro

上記の写真をご覧になればおわかりいただけると思うのだが、iPhone 11 Proでは画面端が歪んでいるのに対して、iPhone 12 Proではその歪みが解消されている。これはソフトウェアでの調整・制御になっていて、ユーザー側でなにか調整をする必要がないところがポイント。自動的に歪みを補正してくれるため、ユーザーは気にせず写真の撮影に没頭できるのがグッドだ。

ポートレートモードで撮影

また、ポートレートモードもソフトウェアによって大きく進化している。おそらく以下の写真が分かりやすいと思うのだが、iPhoneが大の苦手とするグラスとストローの縁をポートレートモードでうまく撮影できるか検証したものになる。

左:iPhone 11 Pro / 右:iPhone 12 Pro

iPhone 11 Proではストローやグラスの縁がぼやけてしまっていたのに対して、iPhone 12 Proは不自然さが残りながらも描写できる部分が増えている。これは紛れもなくLiDARスキャナのおかげ……と本当は言いたいところだが、残念ながらそれは間違い。

実際のところはソフトウェアの進化、もっと言うとA14 Bionicチップそのものとニューラルエンジンの性能向上によってより高度なマシーンラーニングの力を発揮できるようになった結果とみられる。ここはハードウェア的な進化ではない。

左:通常のポートレートモード / 右:ナイトポートレートモード

むしろハードウェア(LiDARスキャナ)的な進化を遂げたのは、夜間のポートレート撮影において。iPhone 12 Proシリーズに搭載されたLiDARスキャナは被写体との距離を夜でも正確に把握できる。さらにナイトモードも利用できるため、暗い場所であってもポートレート撮影が可能になった。

これはインカメラでも同様。暗い場所でも明るい自撮り写真が撮影できるようになったため、インスタグラム活動がもっと楽しいものになるだろう。

iPhone 11 Proとハードウェア的にはさほど変わっていないはずだが、すべての写真においてディティールがiPhone 12 Proの方がわずかに上となる。これらはすべてAppleの機械学習の向上がもたらす恩恵と言えるだろう。

あと徹底的に検証できたわけではないが、iPhone 12シリーズはDolby Vision方式の4K/60fps HDRビデオの撮影・再生が可能だ。これまでもHDRビデオの再生は可能だったが、iPhoneのカメラで同グレードの映像を撮影できるようになったのは今回が初めて。より高コントラストな動画が撮影できるように。

撮影した映像はiPhoneの写真アプリなど純正アプリで編集することが可能。一般的なユーザーが利用する機会はあまりないかもしれないが、最近ではiPhoneでドラマやCMを撮影する機会もあることからこういった変化は地味に重要なところと言える。

ちなみにiPhone 12シリーズは最大1,200ニトの画面輝度に対応しているため、かなり美しいHDR映像を視聴することが可能だ。iPhone 12シリーズをお持ちなら、ぜひ試してみていただきたい。手のひらサイズのデバイスでこれほどのクオリティが味わえるとは、かなりの衝撃だ。

LiDARスキャナで新しい使い方が可能に

LiDARスキャナが搭載されるようになったことで、iPhoneのカメラで新たな遊びができるようになった。

LiDARスキャナは光が物体に反射して戻ってくる間の時間を計測することで、その空間を高速かつ正確に把握できるセンサーと言ったが、この機能を使って被写体の形を3Dスキャンすることが可能。さらにそれをiPhoneの中でARオブジェクトとして表示できる。

この機能を利用するには、別途アプリをダウンロードする必要がある。今回は検証のため、 「3dScanner App」 というアプリを使わせてもらった。

実際に3Dスキャンしてみた。

上記は都内のとある場所にあるポストをスキャンしたもの。スキャンすることでiPhoneの中にポストを3Dデータで取り込むことに成功した。

取り込んだポストはARで街中に再出現させることができる。この機能を単なる遊びとして捉えることもできるが、人によってはうまく活用することもできるのではないだろうか。他にもいろんなものをスキャンすることができるため、ぜひいろいろ試していただきたいところ。

ちなみにこの機能は、LiDARスキャナを搭載した現行iPad Proですでに利用することが可能だが、ポケットに入るiPhoneでこれが使えるようになった点がとても重要だ。

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復活したMagSafe。その本質はどこに?

今回の新型iPhoneの最大の目玉のひとつと言えるのが、新しいワイヤレス充電機構であるMagSafe。MagSafeはかつてMacBookの充電コネクタに使われていた名称だが、今回のiPhone 12でまさかのリバイバルを遂げた。

しかしながら、iPhoneのMagSafeは、本来のMagSafeとは本質が異なるものになる。iPhoneのMagSafeは、背面に内蔵された円状のマグネットを使用したワイヤレス充電機構、あるいはそのマグネットのことを指す。

磁気観察シートを重ねてみた

MagSafe対応純正ケース

このマグネットに、同じくマグネットが入ったMagSafe充電器をくっつけることで、iPhoneとワイヤレス充電器の位置ズレを防ぐことができ、常に効率よくワイヤレス充電できるように。

これまでのワイヤレス充電では、位置のわずかなズレによって充電効率が下がってしまっていた。しかも充電器の位置がズレると発熱量が増えてしまい、iPhoneのバッテリー劣化にも繋がることもあった。MagSafeであればこの心配はほとんどない。もちろん発熱はないわけではないが、少なくとも不必要な発熱はなくなったとは言えるだろう。

ちなみにMagSafeを使ったワイヤレス充電は最大出力15W。従来の7.5Wにくらべると2倍のスピードで充電できることになる。実際に充電してみると、バッテリーがグングン回復していることが確認できた。有線充電(USB-C to Lightnigを使った高速充電)の方が早いのはこれまでと変わらないものの、これまでのワイヤレス充電は充電中iPhoneを動かすことができない不便さがあったことを踏まえると、MagSafeはかなり便利に感じた。

MagSafe充電器による充電時間 iPhone 12 Proのバッテリー
0:00 2%
0:30 20%
1:00 39%
1:30 54%
2:00 69%
2:30 81%
3:00 91%
3:30 99%

ただしMagSafeは一見するとワイヤレス充電ではあるもの、実態はケーブルに繋いでいることには変わりなく、手軽さという点では従来のワイヤレス充電の方に軍配が上がる。しかも、MagSafeを利用するにはそれに対応したケースを購入する必要があるなど選択の不自由があるため、現時点ではMagSafeが有線充電を完全に置き換える存在になっていないことに注意が必要だ。強いていうならば、底面にLightningケーブルを挿さなくても良いという意味で、操作性の自由度はあることはメリットとして言えるだろうか。

MagSafe充電器でぶら下がるiPhone 12 Pro

ちなみにMacBookにおけるMagSafeはコードに足を引っ掛けてMacBookが床に落ちてしまうことを防ぐという役割も担っていたが、iPhoneのMagSafeは決してセーフティなものではない。マグネットはMagSafeケーブルにぶら下げられるほどの強度はあるものの、勢いよく落下するとiPhoneがケーブルから外れて落ちてしまうことも。また運よく落ちなかったとしてもコードにぶら下がりブランコのようにブランブランしてしまうため、机や椅子にガツガツ当たってしまう可能性があることを考えると、そこまで “セーフ” な代物ではない。

MagSafeに対して筆者個人としては、今後の拡張性に期待している。すでにAppleがMagSafeに対応した純正ケースを発売しているほか、BelkinからはMagSafeを導入したマルチワイヤレス充電器、そしてMagSafeを活用した車載スタンドが登場しようとしている。こういったアイデアに富んだアクセサリが今後続々と登場する可能性があり、新しいiPhoneの使い方、楽しみ方が生まれてくるのではないかと楽しみにしている。もしかしたらMagSafeに対応したキャラクターグッズなども今後出てくるのではないだろうか。

跡がついてしまったレザーケース

ただし、MagSafe充電器と純正のレザーケースを組み合わせて使う場合については注意点も。Appleによると、レザーケースの上からMagSage充電器を使うと跡が残ってしまうことが判明している。

公開された画像を確認する限り、かなりくっきりと跡が残ってしまうことが分かるため、気になる方はシリコーンケースやクリアケースを使うか、MagSafe充電器をレザーケースの上から装着しないようにすることをオススメする。

有線充電も引き続き利用可能。ただ充電器は付属しません

MagSafeで最大15Wの高速ワイヤレス充電に対応した 「iPhone 12」 シリーズだが、従来どおり有線ケーブルによる充電も可能だ。仕様はiPhone 8/Xシリーズの頃から変わっていない。

有線充電の場合、USB-A – Lightningケーブルを使った充電なら最大12Wまでの充電にしか対応しないが、20W以上のUSB-PD対応電源アダプタとUSB-C – Lightningケーブルで充電すれば、最大20Wの高速充電を利用することができる。

12Wと20Wだとたったの8Wしか差がないように見えるかもしれないが、12W→20Wは理論上およそ1.7倍、もし5W→20Wだったら理論上は4倍。実際はこんなに差がつくわけではないものの、少なくとも充電開始~60分までは充電スピードに大きな違いがあるため、もし少しでも早く本体を充電したい場合はUSB-PDに対応した充電器を購入するといいだろう。これを導入すれば充電開始からわずか30分程度で50~60%くらいまでは充電することが可能だ。

5G:次世代通信に対応したiPhone。使えるエリアは限定的

「iPhone 12」 シリーズのもっとも大きな変化といえば、第5世代移動通信システム 「5G」 にiPhoneとしてはじめて対応したことだろう。

5Gはより高速、低遅延そして大容量のデータ通信が利用できる。同時接続数も多く、混雑した場所でも高速な通信が利用できると期待されている、まさに4Gの上位版という感じだ。これがいよいよiPhoneでも利用できるようになった。

また、「iPhone 12」 シリーズの嬉しいところは、上位モデルも下位モデルもすべてが5Gに対応していること。もっとも安価な 「iPhone 12 mini」 なら、最安74,800円(税別)で5Gの高速通信の恩恵が得られることになる。各キャリアの販売価格はまだ現時点では発表されていないが、割引などを駆使すればもっと安く購入することも可能だろう。

実際に 「iPhone 12 Pro」 で5G通信を利用してみた。まだ日本は世界に比べると5G通信網が普及していないため、東京都内でも本当にごく一部のエリアでしかその恩恵を得ることはできないのだが、5G通信下で計測できた通信速度は以下のとおり。参考として、同じ場所の4G通信の通信速度も並べて掲載しておく。

5G接続時は確かに高速な通信ができた。しかし、今回計測で得られた数字は4G通信よりもちょっと早いくらいの数字でしかなく、本来の5Gはもっと高速な通信ができる技術であるため、この結果から5G通信が素晴らしいものと説明するには残念ながら無理があるだろう。

また現状では5G通信エリアはかなり限られる。この計測も街を歩いていて偶然キャッチした際に通信速度をチェックした数字にすぎず、同じ場所にいても5Gの電波を掴んだり離したりするため快適に5G通信ができるようになるにはまだまだ時間が必要なようだ。

追記

後日、他の5G通信エリアでテストをしてみたところ、774Mbpsという驚異的な通信速度を計測することができた。試しにその通信下で画像検索をしたり、Twitterを表示してみたところ、かなり快適に表示されることが確認できた。

ただし、そのエリアから少し離れてしまうとすぐに4G通信に戻ってしまっていたため、やはり利用可能範囲の狭さからまだまだ(というか、かなり)実用性は低いように感じた。

ちなみに、5G通信を利用するとバッテリー消費が大きくなるため、iPhoneには5Gと4Gを状況に応じて自動で切り替えてバッテリー消費を抑える 「スマートデータモード」 という機能が搭載されている。

たとえば、バックグラウンドでアプリをアップデートするなど5Gの速さを必要としないときには4Gに接続し、逆にストリーミングコンテンツなど高速な通信が必要な場合には5Gにつなげてスムーズにダウンロードしてくれる。もちろん設定を変えることで、5G通信が利用できる場所では常に5Gを使うということもできるようになっているので、バッテリー持ちを気にしない方は設定を変更してみていただきたい。スマートデータモードの設定は 「設定」 アプリ内にある 「モバイル通信」 で利用しているプランをタップすると表示される 「音声通話とデータ」 という項目から変更することが可能だ。

これまでもiPhoneがスマートフォン業界のスタンダードを作り出してきた歴史を考えると、今回のiPhoneの5G化を皮切りに、5Gスマートフォンの一般化とユーザーの5G加入者が増加していくことが予想できる。そういう意味では日本の5G普及のスタート地点がようやく出来上がったとも考えられるのではないだろうか。5Gユーザーのひとりとして今後の5G拡大に期待したい。

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耐水性能は今年も向上。水深6メートルまで耐えられます

スマートフォンに水気はご法度と言われていたのもすでに過去の話。最近は耐水性能を備えたスマートフォンが当たり前になってきていることもあり、プールや海、お風呂などにスマートフォンを持って行く人も徐々に増えてきた。

iPhoneも例外ではなく、「iPhone 7」 で耐水性能を備えてからというものの、徐々に耐水性能が向上してきている。もはや最近ではiPhoneを水没させてしまったという話もあまり聞かなくなっているが、さらに今年の 「iPhone 12」 シリーズでは、歴代最高の耐水性能が備わった。

Appleによると、「iPhone 12」 シリーズは水深6メートルで最大30分間耐えることができるとのこと。昨年の 「iPhone 11 Pro」 シリーズが水深4メートルで最大30分間となっていたため、さらに2メートル深い場所でも耐えられるようになったということになる。

ただし、使用し続ける上で耐水性能が低下する可能性があることはAppleも認めており、もし運悪く水没してしまった場合はApple Care+の保証対象にはならないため、この点には注意が必要。いくら耐水性能が上がっているからとはいえ、長時間水に触れ続けるような使い方はあまりしない方が良いかもしれない。

バッテリー持ちはiPhone 11 Proから悪化

iPhone 12 Proのバッテリー持ちは、結論から言うと昨年のiPhone 11 Proから悪化している。Appleが発表している数字では、iPhone 11 Proは最大18時間のビデオ再生に対応していたのに対して、iPhone 12 Proは最大17時間のビデオ再生が可能だ。つまるところ、1時間減っている。

これはiPhone 12に搭載されているバッテリー容量が減少していることが影響しているものとみられる。iPhone 12 ProにはiPhone 12と同じ2,815mAhのバッテリーが搭載されていて、iPhone 11 Proの3,190mAhから減少している。その結果が数字として現れているのではないだろうか。

実際に筆者の持つiPhone 12 Proでバッテリー持ちを検証してみた。使い方は、筆者の日常的な使い方でしかないため読者の方のiPhoneの使い方とは大きく異なる可能性があることに注意していただきたい。

ちなみに筆者はこの日、iPhone 12 Proの各種設定を行っていただけでなく、電話や動画視聴、ネットスピードテスト、Apple Watchとのペアリング作業、航空券の予約、メール返信、某おうどん屋さんで使えるクーポン券の発行、Twitter (比率高い) などをしている。1時間ごとに使った時間はおよそ20〜30分程度、常時使用した場合はもっとバッテリー持ちが悪くなる可能性があることにご注意。

結果は以下。

経過時間 iPhone 12 Pro
0:00 100%
1:00 98%
2:00 94%
3:00 90%
4:00 85%
5:00 79%
6:00(YouTube視聴) 65%
7:00(YouTube視聴) 55%
8:00 49%
9:00 43%
10:00 37%

計測結果を見ると、使用頻度が少ない時間帯はおおよそ1時間に5%前後ずつ減少していたようだ。YouTubeを1時間丸々視聴したときはおおよそ10〜15%程度の減少、これはiPhone 11 Proに比べて多いバッテリー消費量となる。

これらの結果から、今年のiPhoneは昨年のiPhone 11シリーズに比べてバッテリー持ちがやや悪化したと言えるだろう。また、もし5Gに接続する場合はバッテリー消費が20%増加することも明らかになっているため、本格的に5GがはじまるとiPhone 11 Proのようなロングバッテリーライフとはいかなくなるだろう。

とはいえ、昨年のiPhone 11 Proは大型のバッテリーを搭載したこともあって、バッテリー駆動時間が大幅に向上したモデルだったことを踏まえると、iPhone 12は例年通りの駆動時間に戻ったともみることができなくもない (とはいえバッテリー持ちは長いに越したことはないが….)。

ちなみにiPhone 12シリーズは登場前からリフレッシュレート120Hzの画面駆動を求める声が大きかったが、バッテリー持ちが減っている現状を見ると、より大きなバッテリーを搭載するような工夫をしない限り実現するのは難しそうだ。

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Face IDの認証速度&認証精度

「iPhone 12」 シリーズには生体認証として従来どおり顔認証機能 「Face ID」 が搭載されている。最近は新型コロナウイルスの影響で外出時はほとんどマスクをつけっぱなしということもあり、指紋認証機能 「Touch ID」 も搭載してどちらでも認証できるようにしてほしい、という要望も強くなっているが、残念ながら今年もその変更は行われなかった。

ただし、「iPhone 12/12 Pro」 と同時に発売となった 「iPad Air(第4世代)」 は、「Face ID」 ではなく電源ボタンに統合された新しい 「Touch ID」 に変更になったことから、もし新型コロナウイルスの影響が来年以降も続くようであれば、この 「Touch ID」 が次期iPhoneに採用される可能性もありそうだ。

ちなみに、「Face ID」 の認証速度や精度に関しては、昨年の 「iPhone 11 Pro」 から大きくは変わっていない印象。もう一世代前の 「iPhone XS」 シリーズに比べると認証範囲や精度は高くなっているようにも感じたが、基本的に 「Face ID」 に関して大きなアップデートはほとんど行われていないと捉えても良さそうだ。

iPhone 12 Proの残念だった点

ここまで褒めてきたiPhone 12 Proだが、筆者としてはやや残念に感じている点もいくつかあるので、包み隠さずお伝えしておきたい。

①カメラ性能

まずはカメラ性能について。iPhone 12 Proシリーズには、iPhone 12 ProとiPhone 12 Pro Maxの2機種が用意されているわけだが、その2機種の間で意図的な差別化がつけられてしまい、iPhone 12 Proには大型センサーやセンサーシフト式手ブレ防止機能などが利用できないという少し残念な結果に。

もしこれらの機能を使いたいのなら、服のポケットには入らなさそうな最も大型モデルを購入する必要があるということになる。何台もiPhoneを持ち歩くわけにはいかないため、せめて同じプロモデルであるiPhone 12 Proには、これらの機能を搭載して欲しかったというのが正直な感想だった。

あとはiPhone 11シリーズの時からある、写真にゴーストが映り込んでしまう悪い癖が直っていないところも個人的には課題だと思っている。

②Face IDだけかぁ…

新型コロナの影響で今年は大変な1年だった。いや、これからも大変な日々は続きそう。この記事を書いている時点では、世界で感染者数が再び多くなっている現状がありマスクの装着は今後も必須となるだろう。

その中でFace IDだけで乗り切るのはやはり少し厳しいところもある。とはいえFace IDの利便性も捨てたくないこともあり、筆者的にはFace IDとTouch ID(指紋認証センサー)の両立をiPhoneには求めたかった。

指紋認証は画面内蔵型でなくともよく、iPad Air(第4世代)に搭載された指紋認証センサーでもOK。あくまでマスクをしている時のサブ的なものとして搭載されて欲しかったのだが、その願いは残念ながら叶わず。もしかすると開発が間に合わなかった可能性があることから、これは来年以降に期待となる。

③5Gエリアが狭いためポテンシャルが生かせない

最後の不満は5Gが使えるエリアがあまりに狭いということ。これはiPhone 12の問題ではなくどちらかというとキャリアの5Gエリアの拡大スピードにあるわけだが、いずれにせよ実態としてはiPhoneで5G通信が利用できるエリアはほぼゼロといっても間違いはない。今後徐々にエリアは拡大していくことが予想されるが、5Gを使った通信が当たり前になるのは早くて2021年、現実的には2022年~2023年ではないだろうか。

まとめ

以上、iPhone 12 Proのレビューをお届けしてきた。上記では筆者が感じた不満点をいくつか挙げてみたが、おそらくiPhone 12 Proを購入したユーザーの中には、筆者と同じような不満を感じている方もいるのではないだろうか。

これらの不満点はおそらく来年のiPhoneでは(ある程度)解消されているのではないかと思うものの、もしこれらを不満と感じない、あるいはそれでもOKと思えるのであれば、iPhone 12 Proを購入しても大丈夫なのではないだろうか。

実際、筆者はカメラ性能についてはすこし残念に感じてはいるものの、それ以上にiPhone 11 Proのサイズ感が好きだったこともあり、今回はあえてiPhone 12 Proを選んでいる。サイズ感が変わらず画面が大型化しており、カメラ性能も向上しているため、それだけでも十分満足はしている。

また、Touch IDについては筆者は頻繁に手が荒れる体質なので、実際のところTouch IDで認証できないこともよくあって、もし導入されてもFace IDに頼る機会が多くなるのは目に見えている。5Gに至ってもエリアが狭いことは最初から分かっていたことなので、個人的にはあまり期待してはいなかった。早く使えるように越したことはないが、あくまで次世代の技術をいち早く導入したに過ぎない。

それよりも筆者が最も嬉しかったのは、端末側面が “角のたった” フラットデザインを採用したことで握りやすくなったこと。そして画面が大型化し、カメラ性能が高くなったことにある。

カメラ性能については、超広角カメラがナイトモードに対応したことがかなり嬉しかった。

筆者はこれまで1年間ずっとiPhone 11 Proを楽しみながら使ってきたが、その楽しさの源はiPhoneのカメラにあったと言っても過言ではない。もっと言うとこの超広角カメラを使えるのがとても楽しかった。

iPhone 11 Proを入手してからの1年間は海外をはじめ、沖縄や鹿児島、福岡など様々な場所へ旅行(出張)してきたが、現地で撮影した写真のお気に入りの多くは超広角カメラで撮影したものだった。何気ないワンショットが素晴らしい出来になるだけでなく、自身の目で見た景色の大部分をカメラに収めることができるため、いつしか旅行・出張先には欠かせないカメラレンズになっていたのだ。iPhone 12 Proはせっかく超広角レンズでもナイトモードが利用できるようになったことだし、これまで撮影できなかった写真をバシバシ撮影していきたいと思う。

ちなみに、iPhone 12、iPhone 12 Proが先に発売したが、これから後追いでiPhone 12 miniとiPhone 12 Pro Maxが登場予定。どれもが魅力的な端末で(まだiPhone 12 miniと12 Pro Maxはまだ触ってはいないが)、個人的にはどれを選んでもいいと思っているが、もし悩むのであれば性能とコンパクトさ、そして高級感のすべてのバランスが良いiPhone 12 Proがオススメだ。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。