Logicool Ergo K860 レビュー | ロジクール初の本格エルゴノミクスキーボード。持続可能なデスクワークを実現する重要アイテム

7月20日、ロジクールは同社初のエルゴノミクスキーボード 「Logicool Ergo K860」 を発表。2021年8月19日から、日本国内で販売を開始する。

想定価格は16,940円(税込)、ロジクールオンラインストアをはじめ、Amazonや楽天、ヨドバシカメラ、ビックカメラで販売予定だ。

今回、「Logicool Ergo K860」 の発売を前に試す機会に恵まれた。実際に使用してみた感想や本製品の特徴など、当レビュー記事でご紹介したい。

(商品提供:ロジクール)

ロジクール初のエルゴノミックキーボード 「Ergo K860」

「Ergo K860」 は、ロジクールが初めて開発したエルゴノミックキーボード。これまでもエルゴノミクス(人間工学)要素が導入された製品はいくつかあったが、本格的なエルゴノミックキーボードは今回が初。ロジクールがこれまで培ってきたエルゴノミクス関連の研究成果を存分に生かした製品になっているとのことだ。

「Ergo K860」 の最大の特徴は、左右に分割されたキーボードと、一体化したパームレスト。そして一体化したキーボードとパームレストが山形に湾曲した独特なシェイプ。これらの要素が組み合わされることで、自然な姿勢によるタイピングを促し、長時間の使用でも疲れにくくする。

分割されたキーボードと流線型デザインが自然な姿勢に

キーボードは25度の角度で左右に分割され、本体全体はキーボードの分割点を中心に隆起するように12度の角度で湾曲。

本体を真横から見た様子

この流線型のシェイプと分割されたキーボードのおかげで、パームレストのない従来のロジクール製キーボードに比べて手首の曲げを25%軽減し、僧帽筋 (背中の表層にある筋肉) 上部の筋活動を21%減少させることに成功。利用者の手首に無理なひねりや曲がりによるストレスがかからず、よりリラックスした姿勢でタイピングができる。

ほどよい硬さで手首をサポートするパームレスト

パームレストもさまざまな工夫がなされている。パームレストはコーティングされた表面と高反発素材、そして形状記憶素材の3層で構成されている。

実際に手を乗せてみると、沈み込むような柔らかさというよりはほどよい硬さがあるのが特徴で、手首の角度を一定に固定できる。本製品のパームレストは奥行きが一般的な製品よりも広めで、手首全体をサポートしてくれている感覚がある。

さらに、パームレストがキーボードと一体化していることもあって、高さのギャップがほとんどなくタイピング時に疲労感がないのも大きな特徴。一般的なキーボードにはそもそもパームレストがなく、パームレストを個別に購入した場合でも、これほど最適なタイピング環境を実現できる製品はほとんどないのではないだろうか。

スタンドで3段階の角度調節に対応

ロジクールによれば、キーボードでタイピングする際に最も負担がかからないのは、手と腕の角度が同じくらいの状態であるとき。もし手元にキーボードがあるなら、ぜひキーボードに手をあててみて欲しいのだが、多くのユーザーは手首をすこしだけ曲げてタイピングしているはずだ。手首を曲げるということは、すなわち手首に負担がかかっているということ。

ロジクールはこの点にも着目した。「Ergo K860」 には2種類のスタンドが用意されており、0度、-4度、-7度の合計3段階でキーボードに角度をつけることができる。

ただし、一般的なキーボードはスタンドを立てると手前から奥に向けて高くなるが、「Ergo K860」 は奥から手前に向けて高くなる。最近ではスタンディングデスクを利用する人も増え、上方向からキーボードを叩くという方もいるはず。そんな人でも快適に使えるのが 「Ergo K860」 だ。

筆者は仕事柄、何時間もタイプする機会が年に何度もあるため、手前が低く奥が高いキーボードは手首に大きな負担がかかることをよく知っている。それを解消できる 「Ergo K860」 のエルゴノミクスデザインは、かなり優れていると筆者は考える。

とはいえ、実際に使用してみると、この独特な形状や分割したキーボードにやはり慣れていないせいか、使いはじめの頃は思ったようにタイピングできず、たまにミスタイプを連発してしまうことも。

それでも 「ストレスのないタイピング環境になるはず」 と自ら言い聞かせて、約1週間ほどこのキーボードを使い続けた結果、ミスタイプの回数は大幅に減り、以前ほどではないもののかなり高速にタイピングできるようになった。

また、使っているうちに実感したのは肩こりがすこし解消されたことと、作業中の姿勢がわずかに改善(背筋がまっすぐ伸びるように)したこと。同キーボードを使い続けていけば、これまで悩まされていた肩こり由来の頭痛も治るのではと期待している。

慣れるまではかなり大変なものの、慣れてしまえば以前よりも快適な環境が手に入るはず。こんな魅力的なリターンがあると考えたら、チャレンジしてみる価値はあるのではないだろうか。

キー構造やペアリング方式など基本仕様について

なお、「Ergo K860」 の基本仕様について。本キーボードは、各キーにパンタグラフキーフレームが採用されていて、タイピング音を抑えつつも確かな打鍵感を実現。筆者が実際にタイプしたところ、耳障りな甲高いタイピング音が発生せず、とても快適に作業できた。

また、キーの表面には指先の形状に合うようなくぼみがつけられていて、滑らかかつ精確なタイピングが可能。また、キー同士の間隔は指の動きを最小限に抑えられるよう最適化されている。

本製品はWindows・macOSの両方に対応しているので、Macでも安心して利用できる。実際、筆者はMacで利用しているが不便に感じたことはほとんどない。

PC・Macとのペアリングは、BluetoothもしくはUSBレシーバー 「Unifyingレシーバー」 によるワイヤレス接続を使用する。ペアリングは最大3台までで、専用ソフト 「Logicool Options」 を使えば、キーボード右上付近にあるEasy-Switchキーによって一瞬で接続デバイスを切り替えられる。

また、「Logicool Options」 ではFキーおよび一部ボタン(print screen・電卓・調べる・ロックキー)の割り当てのカスタマイズも可能だ。

白色で強調されたキーがカスタマイズ可能

ロジクールのマウスやキーボードでお馴染みの 「Flow」 機能にも対応。1台目のPC・Macでファイルをコピーして、2台目のPC・Macにシームレスにファイルをペーストできる (Flow対応マウスが必要)。

電源は、バッテリーではなく単四形乾電池2本。充電式でないところは残念な点かもしれないが、基本据え置きで使うデバイスであることに加えて、バッテリー持ちは最大24ヶ月間(2年)とのことなので、電池切れを気にする必要はほとんどないはずだ。

Logicool Ergo K860 レビューまとめ

昨年冬頃から、某ウイルスの影響でテレワークが求められるようになり、いまでも多くの会社で自宅勤務が導入されている。長引くテレワークの環境を本格的に整えるため、ユーザーの中にはデスク環境を快適にしたいと考えている方も多いはず。「Logicool Ergo K860」 は、まさにそれを実現できる製品だ。

前述したように慣れるまでには多少時間こそかかるものの、得られるものはとても大きい。デスクワーク時の負担を減らすことで作業量を増やしたり、肩こりや腰痛などの症状を改善し、集中力を上げることもできるはずだ。

特にタイプする機会が多い方はデスク環境の改善の第一歩として、あるいは現状のさらなる快適化追求のため、新発売の 「Logicool Ergo K860」 を導入してみてはどうだろうか。長くタイピング業を続けている筆者の今年一番オススメのキーボード。ぜひ持続可能なデスクワークを実現してほしい。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。