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【比較】iPad mini(第5世代)は前モデルiPad mini 4から何が変わった?変更点を徹底網羅

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3月18日、AppleはiPad miniシリーズの最新モデル、新型 「iPad mini」 を発表した。同製品シリーズに最新モデルが登場するのは実に4年ぶり。この4年の間にiPadシリーズは大きな進化を遂げたこともあり、それらの新しいテクノロジーの一部がiPad miniにももたらされている。

果たして新型iPad miniは前モデルからどれほど進化したのか。大きな箇所から小さな箇所まで何がどう変わったのか網羅してみたので、前モデル 「iPad mini 4」 からの買い替え等や新しくiPad miniを購入したいと考えている方は、参考にしていただければ幸いだ。

ちなみに、記事中にいくつか比較表を用意しているがスマートフォンなどではやや見づらく感じることもあるかもしれない。その際はお手数だが画面を横にしてご覧いただきたい。

新型「iPad mini」 と 「iPad mini 4」 の違い

それでは、早速 「iPad mini」 と 「iPad mini 4」の違いを詳しく見ていこう。

まずは本体サイズ・デザインについてだが、そもそも新型iPad miniは前モデルから大きな変更は加えられていない。一部、マイク位置など細かい変更点がある可能性があるため現時点では “全く同じ” とは言い切れないものの、画面サイズは7.9インチ、本体サイズは134.8mm×203.2mm×6.1mm、前モデルと同じ位置に引き続きホームボタン(Touch ID)やLightning端子、3.5mmイヤホンジャックが搭載されているなど、iPad mini 4から本体サイズやデザインに変更がないことがお分かりいただけると思う。

  iPad mini (第5世代) iPad mini 4
本体サイズ 203.2 × 134.8 × 6.1 mm 203.2 × 134.8 × 6.1 mm
重量 Wi-Fi:300.5g
Wi-Fi + Cellular:308.2g
Wi-Fi:298.8g
Wi-Fi + Cellular:304g
画面サイズ 7.9インチ 7.9インチ
Lightningコネクタ あり あり
3.5mmイヤホンジャック あり あり

ただし確かに見た目の変化はないものの、それでも新型iPad miniは生まれ変わったと言っても過言ではないくらい大きな進化を遂げた。注目すべきは、内蔵プロセッサの性能とApple Pencilへの対応。そして、少しマニアックな変化かもしれないが、画面にTrueToneテクノロジーや広色域(P3)ディスプレイが採用されたという点も地味に重要なアップデートだ。

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▶︎ 「iPad mini」 のアクセサリをチェック ( Smart Cover / Apple Pencil(第1世代) )
▶︎ 「iPad Air」 「iPad Pro」 「iPad(第6世代)」 など他のiPadと性能を比較 → iPadのモデルを比較

「A12 Bionic」プロセッサが搭載、処理性能が大幅向上

ひとつめの注目ポイントは処理能力の向上。

新型iPad miniの内蔵プロセッサは、Appleの最新プロセッサ 「A12 Bionic」 。このプロセッサは2018年秋に販売が開始された 「iPhone XS/XS Max」 と 「iPhone XR」 に搭載されたものと同じものだ。2つの高性能コア(Vortex)と4つの高効率コア(Tempest)の計6コアプロセッサが搭載されており、AppleによるとiPad mini 4の 「A8」 プロセッサから最大3倍の高速化、グラフィックは最大9倍の性能になっているという。

  iPad mini (第5世代) iPad mini 4
プロセッサ A12 Bionicチップ
M12モーションコプロセッサ
Neural Engine
A8チップ
M8モーションコプロセッサ
コア数 6コア 2コア

筆者の方で少し調べてみたのだが、新型iPad miniもしくは新型iPad Airのものと思われるベンチマークスコアが早速Geekbenchに公開されていたので紹介したい。

Geekbenchに掲載されていたベンチマークスコアからiPad miniの 「A12 Bionic」 は最新のiPhoneと同じくらいの性能を持っていることが明らかになっている。このベンチマークスコアによると、シングルコアスコアは4806、マルチコアスコアが11607で、RAM容量は3GB。このベンチマークスコアがiPad miniのものなのかどうかはまだ確定していないが、同じ 「A12 Bionic」 を搭載した 「iPhone XS / XS Max / XR」 のベンチマークスコアとかなり似た数値になっていることから、iPad miniの性能もおそらくこれと似たものになることが予想される。

参考までに、以下がiPhone XS MaxやiPhone XRのベンチマーク結果との比較。これは世界で出回るスマートフォンやタブレットの中でも最高レベルの性能だ。これより上の性能を叩きだせる製品はかなり限られてくる。Apple製品ではMacBook Proレベルの性能を持つ 「iPad Pro (2018)」 のみ。もし、これ以上の性能を求めるのならもはやタブレットではなくハイエンドPCを購入する必要があるだろう。

ベンチマークテスト結果比較 (A12 Bionic)
  シングルコアスコア マルチコアスコア
iPad mini (未確定) 4806 11607
iPhone XR 4794 11216
iPhone XS Max 4797 11215

新型iPad miniはApple Pencil(第1世代)に対応

そして、ふたつ目の注目ポイントはiPad miniシリーズで初めてApple Pencilに対応したということ。iPad miniを使ってイラストを描いたり咄嗟のメモが取れるようになったりと、これまでできなかったことが新しくできるようになっている。また、新型「iPad mini」 の性能はAdobe Photoshopでさえ満足に動かせるレベルであるため、プロレベルのドローイング作業もこなすことが可能になる。

これまでApple Pencilが利用できたのはiPad ProiPad (第6世代)のみで、唯一iPad miniシリーズでは使用することはできなかった。おそらくこれはiPad miniシリーズのファンにとっては、喉から手が出るほど欲しかった機能ではないだろうか。

ただし注意が必要なのは、新型「iPad mini」が対応するのは第1世代のApple Pencilだけであるため、間違って第2世代のApple Pencilを購入しないようにすること。また、第1世代Apple PencilはLightningコネクタに直挿しタイプになるため、第2世代Apple Pencilのようなマグネットでくっつけるスマートなペアリングや充電は残念ながら利用できない。この点はiPad Proとハッキリとした差別化が図られているようだ。

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TrueTone・P3ディスプレイ対応、正しい発色かつどんな場所でも見やすい画面に

そして、三つ目の注目ポイント。ややマニアックだが重要なアップデート箇所として画面の仕様変更が挙げられる。新型「iPad mini」 の画面は、前モデルから対応していた耐指紋性撥油コーティングや反射防止コーティング、フルラミネーションディスプレイに加えて、新たに環境光に合わせてホワイトバランスが自動調節されるTrueToneディスプレイに対応した。さらに広色域(P3)ディスプレイにも対応したことで、Apple Pencilを使って描いた絵や撮影した写真・映像などのコンテンツを常に正しい色で表現することが可能だ。

これらの機能はもともとプロ向け機能としてiPad Proに搭載されていたものだが、7.9インチの小型モデルにも搭載されるようになったことで、大きなiPad Proを持ち運ばなくとも作業できるようになっている。本格的な仕事をするのであればできれば大型モデルを使いたいところだが、外出先でちょっとした仕事の手直し程度ならiPad miniでも十分かもしれない。

ちなみに、この3つの変更点の他にも細かいアップデートとして内向きカメラの画素数が120万画素から700万画素に変わったほか、1080pのHDビデオ撮影やLive Photosに対応している。また、セルラーモデルに関してはギガビット級LTEにも対応した。特にギガビット級LTEへの対応については、iPad miniの場合は外に持ち出すことも多くなると思うのでこれは嬉しい仕様変更と言えそうだ。

  iPad mini (第5世代) iPad mini 4 (2015)
ディスプレイ Retinaディスプレイ
耐指紋性撥油コーティング
フルラミネーションディスプレイ
反射防止コーティング
広色域ディスプレイ(P3)
True Toneディスプレイ
Retinaディスプレイ
耐指紋性撥油コーティング
フルラミネーションディスプレイ
反射防止コーティング
ディスプレイサイズ 7.9インチ 7.9インチ
解像度 2,048 × 1,536ピクセル(326ppi) 2,048 × 1,536ピクセル(326ppi)

新型iPad miniはメイン機にもなりうる性能に進化

新型 「iPad mini」 と 「iPad mini 4」 の変更箇所は以上だ。改めて整理すると、大きな変更箇所は 「内蔵プロセッサの性能向上」 「Apple Pencilへの対応」 「画面の質」の3点となる。そのほか端末サイズやデザイン、画面解像度やビデオ性能、カメラ性能や搭載スピーカー数などは4年前と特に変わっていない。

しかし筆者は、新型 「iPad mini (第5世代)」 は多くのユーザーを惹きつけると考えている。個別の新機能はもちろん、アップデート箇所の数も大事だが、何よりもこのアップデートまでの4年という空白期間は新型モデルの登場を待つには十分な時間だったからだ。

4年前にiPad miniを購入し、今も気に入って使っている人はそろそろ新型モデルが欲しいと考えていたはずだ。バッテリー持ちも徐々に悪くなっていただろうし、内蔵プロセッサも 「A8」 という4年前のもので最新タブレットと比較するといささか力不足を感じていたはず。

その中で登場した待望の新型モデル。単純なスペックアップだけでなく、画面の質やApple Pencilに対応したことで上位モデルに引けを取らない性能を手に入れることに成功した。ましてやiPad (第6世代)の性能を上回ったこともあり、しばらくはiPad mini (第5世代)が人気端末になることも予想している。

Appleもこの新型iPad miniについて、手のひらサイズのコンパクトなタブレットなのに強力なプロセッサを搭載したことを猛烈にアピールしている。Adobe Photoshopのようなプロ向けアプリや拡張現実(AR)、コンソール級の高いグラフィックスでゲームが楽しめるなど、300グラムで6.1ミリの薄くて軽いタブレットでこれを実現できたのは、実際のところ驚異的。既存のiPad miniユーザーだけでなく、新規ユーザーの獲得も狙えそうだ。

ちなみに、ProMotionテクノロジーに対応していないことや顔認証機能に対応しなかったことを嘆いている方も一部ではいたようだが、残念ながらそれは少々無理な話と言えるかもしれない。Appleは複数のiPadをラインナップに並べているが、iPad miniはどちらかというとエントリーユーザー向け端末に近い。そのモデルに、iPad Proの特徴であるハイエンド機能をバンバン載せるのは、シリーズ間の差別化やコスト等を考えてあまり得策とは言えないだろう。

もちろん、iPad miniは画面の大きさ的にメインタブレットになり得るほどの端末とは言えず、どちらかというとサブ機的な立ち位置の端末かもしれないが、しかしながら性能的にはメイン機にだってなれそうなポテンシャルを秘める。おかげでiPadのラインナップはとても悩めるものになってしまったわけだが、もし手のひらサイズの小型タブレットを購入したいなら、この新しいiPad miniを購入してみてはどうだろうか。以下に旧型モデルとの比較表を作成してみたので、これを参考にぜひじっくりと悩んでみていただきたい。

  iPad mini (第5世代) iPad mini 4 (2015)
ディスプレイ Retinaディスプレイ
耐指紋性撥油コーティング
フルラミネーションディスプレイ
反射防止コーティング
広色域ディスプレイ(P3)
True Toneディスプレイ
Retinaディスプレイ
耐指紋性撥油コーティング
フルラミネーションディスプレイ
反射防止コーティング
ディスプレイサイズ 7.9インチ 7.9インチ
解像度 2,048 × 1,536ピクセル(326ppi) 2,048 × 1,536ピクセル(326ppi)
プロセッサ A12 Bionicチップ
M12モーションコプロセッサ
Neural Engine
A8チップ
M8モーションコプロセッサ
外向きカメラ 8Mピクセル
F値:2.4
Live Photos
オートフォーカス
パノラマ(最大43Mピクセル)
8Mピクセル
F値:2.4
オートフォーカス
パノラマ(最大43Mピクセル)
ビデオ撮影 1080p HDビデオ撮影
720p(120fps)スローモーションビデオ
ビデオの手ぶれ補正
撮影中にタップしてフォーカス
1080p HDビデオ撮影
720p(120fps)スローモーションビデオ
ビデオの手ぶれ補正
撮影中にタップしてフォーカス
内向きカメラ 7Mピクセル(700万画素)
F値:2.2
Live Photos
1080pHDビデオ撮影
HDR写真およびビデオ
1.2Mピクセル(120万画素)
F値:2.2
720p HDビデオ撮影
HDR写真およびビデオ
センサー Touch ID
3軸ジャイロ
加速度センサー
環境光センサー
気圧計 
Touch ID
3軸ジャイロ
加速度センサー
環境光センサー
気圧計 
スピーカー搭載数 2 2
通信 Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac
同時デュアルバンド(2.4GHz/5GHz)
MIMO対応
ギガビット級LTE(Wi-Fi+Cellular)
Bluetooth 5.0
Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac
デュアルバンド(2.4GHz/5GHz)
MIMO対応
Bluetooth 4.2
バッテリー ビデオ/オーディオ再生
最大10時間

インターネット利用
Wi-Fi:最大10時間
LTE:最大9時間

ビデオ/オーディオ再生
最大10時間

インターネット利用
Wi-Fi:最大10時間
LTE:最大9時間

本体サイズ 203.2 × 134.8 × 6.1 mm 203.2 × 134.8 × 6.1 mm
重量 Wi-Fiモデル:300.5g
Wi-Fi + Cellularモデル:308.2g
Wi-Fiモデル:298.8g
Wi-Fi + Cellularモデル:304g
Apple Pencil Apple Pencil(第1世代)に対応 ×
コネクタ Lightning Lightning
カラー シルバー
ゴールド
スペースグレイ
シルバー
ゴールド
スペースグレイ
価格
(税別)
Wi-Fiモデル
64GB:45,800円
256GB:62,800円

Wi-Fi + Cellularモデル
64GB:60,800円
256GB:77,800円

販売終了
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※App Store、AppleCare、iCloudは、Apple Inc.のサービスマークです。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。