【比較】ニンテンドースイッチとニンテンドースイッチ ライト、何がどう違う?
7月10日、かねてから噂されてきた任天堂の新型ハード 「ニンテンドースイッチ ライト (Nintendo Switch Lite) 」 が正式に発表された。
この 「ニンテンドースイッチ ライト」 は、従来のニンテンドースイッチとは異なり、コントローラーと画面が一体となった携帯ゲーム機。テレビなど外部ディスプレイに映像を出力することはできないが、その分コンパクトで軽量、さらに持ちやすくなったモデルになっている。
今回の発表で明らかになった情報を踏まえて、当記事ではニンテンドースイッチ ライトとニンテンドースイッチの違いについてまとめてみた。どちらを購入するか迷っている方は参考にしてほしい。
【追記】
任天堂は2019年7月に新型ニンテンドースイッチを発表した。任天堂の発表によると新型モデルはバッテリー持ちが最大2.5時間向上したモデルであるとのこと。当記事は新型モデルの情報を反映させているため、安心してお読みいただきたい。
遊び方の違い
今回新たに発表されたニンテンドースイッチ ライトは、画面とコントローラー(Joy-Con)が一体となったことで、遊び方がニンテンドースイッチと一部異なる。
ニンテンドースイッチは3種類のゲームモード(TVモード、テーブルモード、携帯モード)が用意されていたが、ニンテンドースイッチ ライトは携帯モードに特化。PS Vitaのように手に持って遊ぶのが基本となる。
一番重要なのはTVモードに対応していないということ。例えばニンテンドースイッチの大ヒット作 「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」 のような広大な大地を旅するゲームなどはぜひ大画面でプレイしたいところ。ニンテンドースイッチ ライトは外で手軽に遊べるというメリットはあるが、その感動はやや薄れてしまうかもしれない。「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」 も激しい操作が要求されるため少し厳しそう。
その代わり、ニンテンドースイッチ ライトは携帯モードに特化していることもあり重量と本体サイズが小さく持ち運びに便利。今年11月発売の 「ポケットモンスター ソード・シールド」 など、これまで携帯ゲーム機で登場してきたタイトルや、「外出先でちょっと遊ぶ」 ができる 「テトリス99」 などが相性的には良さそうだ。
画面サイズと本体サイズ、重量
ニンテンドースイッチ ライトは屋外への持ち出しを前提としているため小型で軽量。従来モデルよりも持ち運びしやすい形状になっているのが特徴だ。
ニンテンドースイッチと比較してみた。ニンテンドースイッチの本体サイズは 「縦102mm×横239mm×厚さ13.9mm」 なのに対して、「縦91.1mm×横208mm×厚さ13.9mm」 。厚さは同じだが、縦横が1~3センチ程度小さくなっている。
Nintendo Switch | Nintendo Switch Lite | |
---|---|---|
サイズ | 縦102mm × 横239mm × 厚さ13.9mm | 縦91.1mm × 横208mm × 厚さ13.9mm |
重さ | 約398g | 約275g |
画面サイズ | 6.2インチ | 5.5インチ |
画面解像度 | 1280 × 720ピクセル | 1280 × 720ピクセル |
また重量も、ニンテンドースイッチは398gとタマゴ6個パックくらいあるが、ニンテンドースイッチ ライトは275gで玉ネギ1個分くらいの重さ。やはり携帯ゲーム機として使うならニンテンドースイッチ ライトが最適だ。
#ニンテンドースイッチライト #任天堂
昨日購入したLite
家に帰って改めて比較すると軽さに驚きました
個人的にはツギハギ端末に抵抗があったので、そこが解消されてるだけでも凄くありがたかった(^ー^)
これであまり触らなかったゲームも触りやすくなるといいな♪ pic.twitter.com/10TumzbbTk— KEVIN. (@CopiousKevin) September 22, 2019
ただし画面サイズはニンテンドースイッチの方がやや大きい。ニンテンドースイッチ ライトは5.5インチで 「iPhone 8 Plus」 と同じ画面サイズだが、ニンテンドースイッチは6.2インチと一回り大きい。
遊べるタイトル
ニンテンドースイッチ ライトはコントローラーが一体化したことで、遊べるタイトルに一部制限が設けられている。
任天堂の発表によるとニンテンドースイッチ ライトは携帯モードに対応したすべてのNintendo Switchタイトルが遊べるとのこと。裏を返せば携帯モードに対応していないタイトルは基本的に遊ぶことができない。
Nintendo Switch | Nintendo Switch Lite | |
---|---|---|
遊べるソフト | 全ソフト | 携帯モード対応ソフトのみ |
とはいえ、この制限の中で特定の条件を満たすタイトルは遊ぶことができるという。Joy-ConとJoy-Con充電グリップを別途購入することで、「スーパーマリオパーティ」 「1-2-Switch」 「Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit」 「Nintendo Labo Toy-Con 02: Robot Kit」 「Nintendo Labo Toy-Con 03: Drive Kit」 は遊べるとのこと。
また注意していただきたいのは、携帯モードに対応したタイトルであっても、Joy-ConのHD振動、モーションIRカメラ、Joy-Con内蔵のモーションセンサーを利用するタイトル (マリオテニス エースやいっしょにチョキッと スニッパーズシリーズ) については、Joy-Conを別途購入しないと遊び方に制限が加わることがあるという。
そのタイトルがニンテンドースイッチ ライトに対応しているかどうかは、購入前に必ずチェックする必要がありそうだ。
オンライン機能
ニンテンドースイッチ ライトを買ったら、やはり友人とオンライン対戦をしたくなるもの。オンライン機能がどうなっているのかが気になると思う。
しかし安心してほしい。ニンテンドースイッチ ライトはWi-Fiネットワークに繋げて通信ができるほか、ローカル通信にも対応しており、ネットワークがなくともニンテンドースイッチ同士を繋げてオンライン対戦ができるようになっている。
使い方はニンテンドースイッチと同じ。ここについてはニンテンドースイッチとニンテンドースイッチ ライトに違いはないようだ。
バッテリー持ち
携帯機となると、やはり気になるのがバッテリー持ち。
任天堂によるとニンテンドースイッチは2.5~6.5時間のバッテリー駆動が可能だが、ニンテンドースイッチ ライトは3~7時間のバッテリー駆動が可能だという。
ただしこれは旧型モデルの話。2019年7月18日に、任天堂はニンテンドースイッチの新型モデルを発表している。新型ニンテンドースイッチはバッテリー持ちが4.5〜9時間とアナウンスされているため、ニンテンドースイッチライトよりも新型ニンテンドースイッチの方がバッテリー持ちが優れていることになる。
任天堂は参考例として、両スイッチで 「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」 を携帯モードでプレイするテスト結果を公表している。
ニンテンドースイッチ ライトでは約4時間プレイすることができ、旧型ニンテンドースイッチは約3時間プレイできたとのこと。新型ニンテンドースイッチの動作時間については約5.5時間だったという。
自宅外で長くプレイするなら、新型ニンテンドースイッチが一番優れているようだ。
旧型Nintendo Switch | 新型Nintendo Switch | Nintendo Switch Lite | |
---|---|---|---|
発売日 | 2017年3月3日 | 2019年8月 | 2019年9月20日 |
バッテリー容量 | 4310mAh | 4310mAh | 3570mAh |
バッテリー持続時間 | 約2.5〜6.5時間 | 約4.5〜9.0時間 | 約3.0〜7.0時間 |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C |
ちなみにニンテンドースイッチ ライトはUSB-PD(Power Delivery)に対応しているため、USB-PDに対応したモバイルバッテリーやUSB充電器があれば外出先で充電しながらプレイすることが可能だ。バッテリーが足りなくなってきたらモバイルバッテリーから給電できるため、そこまでバッテリー持ちを気にする必要はないかもしれない。
対応しているモバイルバッテリーや充電器は以下がオススメだ。
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ストレージ容量とSDカード対応
ニンテンドースイッチ ライトの内蔵ストレージ容量はニンテンドースイッチと同じく32GB。外部ストレージもmicroSDに対応している。
現時点では認識できるmicroSDの最大容量は明らかになっていないが、おそらくニンテンドースイッチと同じ最大2TBに対応しているのではないかと予想している。
Nintendo Switch | Nintendo Switch Lite | |
---|---|---|
ストレージ容量 | 32GB | 32GB |
外部ストレージ | microSDカード対応 (最大2TBまで) |
microSDカード対応 (最大2TBまで?) |
ちなみにニンテンドースイッチ ライトの上部にゲームカードスロットが用意されているため、ダウンロード版タイトルだけでなくパッケージ版タイトルも遊ぶことが可能だ。ただ、屋外に持ち出すのであればやはりゲームカードの入れ替えが必要のないダウンロード版の購入が便利になりそうだ。
カラーラインナップ
本体カラーのラインナップはニンテンドースイッチとニンテンドースイッチ ライト、それぞれ異なる。
ニンテンドースイッチのカラーラインナップは基本2色、「ネオンブルー・ネオンレッド」 と 「グレー」 。ただしマイニンテンドーストアで購入すればネオンピンクやネオングリーンなど好きなJoy-Conのカラーを選ぶことができる。組み合わせは1,000通り以上あるのだとか。
Nintendo Switch | Nintendo Switch Lite | |
---|---|---|
カラーラインナップ | ネオンブルー・ネオンレッド グレー |
イエロー ターコイズ グレー |
対するニンテンドースイッチ ライトはイエロー、ターコイズ、グレーの3色。ニンテンドースイッチのようなカスタマイズはできないようだ。
早速、ポケモンソード・シールドのデザインを採用した特別モデル 「Nintendo Switch Lite ザシアン・ザマゼンタ」 が発表されているが、限定仕様のニンテンドースイッチ ライトが今後続々と発売する可能性もありそう。イエロー、ターコイズ、グレーのカラーが好きじゃない人は、そういった限定カラーモデルの登場を待つのもひとつ手かもしれない。
ちなみに、「Nintendo Switch Lite ザシアン・ザマゼンタ」 の予約受付は 「ポケットモンスター ソード・シールド」 の予約開始と同じ2019年7月12日に開始される予定。発売日は2019年11月1日だ。
価格
最後は価格について。
ニンテンドースイッチはマルチロール機、ニンテンドースイッチ ライトは携帯ゲーム。両製品は商品性が完全に分かれているが、ニンテンドースイッチ ライトは携帯モードでしかプレイできないこともあり、少し価格は抑えめに設定されている。
ニンテンドースイッチの価格は29,980円(税別)。対するニンテンドースイッチ ライトは19,980円(税別)で、差額はピッタリ1万円。
Nintendo Switch | Nintendo Switch Lite | |
---|---|---|
価格(税別) | 29,980円 | 19,980円 |
この差をどう考えるかはユーザー次第。
筆者は外出先でプレイするよりもテレビの大画面でプレイしたい派なので、どちらかといえばニンテンドースイッチを購入したいと考えるが(すでに購入済み)、中にはポケモンなど出勤や登校時間などちょっとした空き時間を使ってプレイすることを目的に購入したいと考えている人もいるだろう。
そんな方には1万円安く、持ち運びに優れたニンテンドースイッチ ライトはお手頃でピッタリのハードなのかもしれない。
ニンテンドースイッチ ライトの発売は2019年9月20日
ニンテンドースイッチ ライトは2019年9月20日(金)に発売予定。価格は前述のとおり19,980円(税別)で、予約受付は8月30日(金)に開始される。マイニンテンドーストアのほか、Amazonや楽天ブックス、Yahoo!ショッピングを始めとしたECサイト、各家電量販店で発売する予定となっている。
予約開始まであと1ヶ月以上あるが、ニンテンドースイッチ ライトを購入しようと考えている方は予約の準備を。
Nintendo Switch | Nintendo Switch Lite | |
---|---|---|
サイズ | 縦102mm × 横239mm × 厚さ13.9mm | 縦91.1mm × 横208mm × 厚さ13.9mm |
重さ | 約398g | 約275g |
画面サイズ | 6.2インチ | 5.5インチ |
画面解像度 | 1280 × 720ピクセル | 1280 × 720ピクセル |
プレイモード | TVモード テーブルモード 携帯モード |
携帯モード |
遊べるソフト | 全ソフト | 携帯モード対応ソフトのみ |
Joy-Con | 1セット付属 | 付属しない |
Nintendo Switch ドック | 1台付属 | 付属しない (ドック非対応) |
ストレージ容量 | 32GB | 32GB |
外部ストレージ | microSDカード対応 (最大2TBまで) |
microSDカード対応 (最大2TBまで?) |
バッテリー容量 | 4310mAh | 3570mAh |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
バッテリー持続時間 | 約2.5〜6.5時間 | 約3.0〜7.0時間 |
カラーラインナップ | ネオンブルー・ネオンレッド グレー |
イエロー ターコイズ グレー |
発売日 | 2017年3月3日 | 2019年9月20日 |
予約開始日 | 2017年1月21日 | 2019年8月30日 |
価格(税別) | 29,980円 | 19,980円 |
東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。
同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。