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BeatsX 徹底レビュー | ナチュラルサウンドが特徴のワイヤレスイヤホン。W1チップでApple製品とスムーズなペアリングが実現

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2017年2月10日、AppleはBeatsブランドから新型ワイヤレスイヤホン 「BeatsX」 を発売した。事前の発表では11日に発売とアナウンスされていたため、突然の販売開始にビックリだった。

BeatsXの発売当日、筆者はMacBook Pro 2016にトラブルが発生したためApple StoreのGenius Barで “とある手続き” を行なっていた (それについては後日、改めて紹介しようと思う) のだが、Genius Barから帰ってくるとApple Storeの1F販売エリアで 「BeatsXが発売しましたー!」 という元気な声が。

思わず足を止めてそちらを見ると、たまたま目が合ったスタッフのお兄さんが 「おひとついかがですか?」 と発売したてホヤホヤのBeatsXをスッと差し出してくるではないか。買おうかどうか悩んでいたので初めは戸惑ったのだが、いざ目の前に出されると、やはり人間は欲には勝てないんですね。

速攻買いました。躊躇なく。ホント便利ですね、Apple Payは。

そのあと家に帰ってきてBeatsXを一晩使ってみたところ、AirPodsほどクールなイヤホンではないものの性能は予想以上だったことが判明した。

というわけで当記事ではBeatsXのレビューをお届けする。BeatsXの使用感について気になっているかたも多いと思うのでそれらを少しでも詳しく伝えたい。そして、購入を迷っているかたはぜひ参考にしていただければと思う。

購入したのは人気のホワイトモデル。普段はシリコンケースで持ち運び

今回、筆者が購入したのはBeatsXのホワイトモデル。最初はiPhone 7 Plusのジェットブラックモデルに合わせて、ブラックカラーモデルも良いなぁと考えていたのだが、「Appleのイヤホンといったらやっぱり白」 という気持ちが勝り、今回はホワイトモデルをチョイスしてみた。汚れが目立つかもしれないがそんなのお構いなし。

ちなみに、Apple 銀座のスタッフさんもホワイトモデルを (強烈に) 薦めてくれた。在庫もホワイトのほうが少なかったとのことだったので、とてもありがたいアドバイスだった。

そのあと、Apple公式サイトでもホワイトモデルの初回出荷分が真っ先になくなった。あとで調べたら発売から1時間ともたなかったらしい。危なかった。

ちなみに、BeatsXのカラーはホワイト・ブラックの他にも、ブルーやグレイが用意されている。ブルーやグレイは発売時点で注文すること自体は可能だったが、到着は少し遅れて、最短でも2月22日になるのだとか。

BeatsXのパッケージは非常にシンプル。外から中の商品が透けて見えるため、製品のカラーリングがどんな色合いなのか、イヤホンの形状がどうなっているのかを購入前に確かめることができる。

パッケージを開けるときは底面から。底面のシールをピリピリと剥がして開封。

開けると、中にはイヤホン本体のほかに取扱説明書やBeatsのロゴシール、イヤホンを持ち運ぶためのシリコンケース、充電するためのLightningケーブル、そして交換用のイヤーピースが3種類 (左右それぞれ2つずつで合計6個。すべて大きさが異なる) と、イヤホンを耳にガッチリ固定するための羽型イヤーフィンが同梱されていた。

交換用のイヤーピース

交換用のイヤーフィン

この羽型イヤーフィンを装着する場合は一度イヤーピースをはずす必要がある。

こちらがイヤホン本体。とてもクリアでキレイな白色で、すぐに汚してしまいそう。ケーブルはきしめんタイプ(Flex-Formケーブルと呼ぶらしい)なので、人によっては好みが分かれるかもしれない。筆者もあまり得意ではないが、実際の使い勝手にはさほど不満がなかったのでとりあえずは良しとしよう。

BeatsXはいわゆる密閉型・カナル型と呼ばれるタイプのイヤホンだ。耳の中のスキマを埋めるようピッタリとハマる設計になっているため、外の音をシャットアウトし音楽に没頭することができる。

ケーブル途中には音楽の再生をコントロールしたり、電話応答ができるRemoteTalkリモコンが搭載。さらにBeatsX自体を充電するために使用するLightningポートやバッテリーが搭載された “節(フシ)” も存在する。電源ボタンはこのバッテリーを搭載した “節” に用意されている。

リモコンで音楽の再生や停止、曲送りや曲戻しができるのは便利。もちろんボリュームの上げ下げも可能。これはAirPodsにもない機能だ。

耳に装着していない時はマグネットで左右のハウジングを一体化することができる。イヤホン全体がネックレスのような輪っかになるので、首からぶらーんと下げればイヤホンの落下を防ぐことができる。また、こうしておくとイヤホンのケーブルが絡まらないというメリットもある。

BeatsXの重量はたったの21g。非常に軽い。ランニングなどのアクティビティで使ってもまったく邪魔にはならないだろう。今度このイヤホンを持って走りに行ってみようかな。

持ち運びする際は同梱されているシリコンケースを使うと良い。シリコンケースの中にBeatsXをしまうには少しコツがいるのだが、慣れると結構簡単だ。

カバンなどにしまうときに重宝するので、普段からしまう癖をつけておくと良いかもしれない。

「BeatsX」はダイナミック型。ただし音質はフラットでクセもなく良い感じ

BeatsXの着け心地はまさにジャストフィット。首を曲げたり、頭をブンブン揺すっても耳から落ちることはほとんどない。もし耳から外れてしまう方は羽型のイヤーチップを装着することで軽減できると思うのでぜひ活用してほしい。

少しケーブルが長いので、背中に引っかかって耳から外れそうになることもあるにはあるが筆者はそこまで気にはしていない。

次は気になる音質についてだが、結論から言わせてもらおう。BeatsXの音質はかなり良い。

実際の音を聞いてビックリしたのだが、同イヤホンの音質は想像していたよりもフラット。Beatsのイヤホンやヘッドホンは低音域が強いイメージだったので正直意外だった。

BeatsXの出す音はとてもクリアで繊細。ダイナミックさには少し欠けるかもしれないが音の再現性は忠実で、イヤホンとして非常に優秀だった。

個人的には多少クセのあった音の方が好きだったりもするのだが、普段から聞くジャンルはロックだったりポップスだったりするので相性は抜群だったのかもしれない。

BeatsXがかなりの優等生ぶりを発揮してくれたので筆者としては大満足。もちろん、元からBeatsやBoseなどの低音強めのサウンドに慣れてしまっている人にとっては 「物足りない」 と感じてもおかしくはないと思うが、裏を返せば変なクセもないため多くの人は不満なく使えるのではないだろうか。

ちなみに、BeatsXのイヤーピースはカナル型なので外への音漏れはほぼなし。ノイズキャンセル機能は搭載されていないものの外からの音もそんなに入ってこないので周りが騒がしい環境でも問題なく使えます。

W1チップのおかげでApple製品との相性は抜群

BeatsXにはW1と呼ばれるAppleの独自チップが搭載されている。W1はAirPodsにも同じものが搭載されていて、Appleの製品と瞬時にペアリングすることが可能だ。

具体的にはBeatsXの電源を入れると、すぐに近くのデバイスとペアリングを開始しようとする。上記写真はiPhoneとの接続を試みたときの様子だが、画面したからポップアップが表示されるため、あとは 「接続」 ボタンを押すだけでペアリングが完了する。

ペアリング先を切り替えるときもほぼ同じ要領で。従来のワイヤレスイヤホンではわざわざペアリングを解除し、再ペアリングしなくてはいけなかったのがW1チップのおかげでストレスフリーに。

とりあえず音楽が聴きたくなったらBeatsXの電源を入れるだけでペアリングが完了するなんて便利すぎる。使ったことがない人はそこまで便利に感じないかもしれないが一度手にすると手放せなくなります。間違いなく。

現状、W1チップが搭載されている製品はBeatsXAirPods、そしてBeats Solo3 WirelessPowerbeats3 Wirelessイヤフォンの4製品のみ。もしApple製品を多く持っているようだったら、この中のどれかを購入することを強くオススメしたい。

「Siri」の呼び出しが可能 曲の操作も可能

BeatsXの魅力は、W1チップによるApple製品との連携であることは間違いないが、もうひとつ便利な機能がある。それはSiriを使うことができるという点だ。

Apple製品であればどのデバイスにも搭載されているSiriが、BeatsXから起動することができる。もちろん、Macとペアリングしている時でもだ。

Siriを使いたい時は、RemoteTalkリモコンの真ん中のボタンを長押し。そうするとSiriが起動するので、あとは伝えたいことをBeatsXのマイクを通じて話すだけ。

BeatsXは、AirPodsで搭載されているビームフォーミングマイクが利用できないので、聞き取りに難ありかと思っていたがそこまで不便さを感じる機会も少ない。試しにBeatsXを使って電話をかけてみたが、相手にはEarPodsよりもハッキリと聞こえたので内蔵マイクの品質はそれなりに高いと言えそうだ。

さすがに周りに人がいる時などにSiriを使うのは気がひけるかもしれないが、人のいない場所や自分の家で使う分には問題ないだろう。ちなみに、筆者は人混みの中で使うのも気後れしないタイプなので、次の日の天気やサッカー中継の時間を電車の待ち時間に調べさせることが多い。

番外編:「BeatsX」と「AirPods」との違い

ここからは、同じW1チップを搭載したAirPodsとの違いについて少しだけ触れておこう。

紛失リスクが高いか低いか

「BeatsX」 と 「AirPods」 との最大の違いは左右のイヤホンが独立しているか、そうでないか。これは結構大きな違いなはずだ。

AirPodsはうどんが耳から出てるみたいだとネタにされたりもしたが、個人的にはそれなりにスタイリッシュな製品だと思っている。ただし左右のイヤホンが独立しているため落としやすく最悪紛失するケースも考えられる。

AirPodsは耳から落ちづらい構造になっているのがせめてもの救いだが、中には購入後にすぐ失くしてしまったという人もいる (筆者の友人) ので、モノをすぐ失くすクセがあるかたにはあまりオススメできない。

その点、BeatsXは左右のイヤホンがケーブルで繋がっているため落下・紛失の危険性はかなり少ない。どちらのイヤホンも1万円以上する高価な製品なので、どちらを買うべきなのかは真剣に検討した方がいいだろう。

バッテリー持ちは 「BeatsX」 の方が優秀

また、BeatsXの優れた点のひとつとして 「バッテリー持ち」 が挙げられる。

AirPodsは充電なしで駆動できるのは5時間前後と短めだが、BeatsXは最大8時間利用できるバッテリーを搭載する。8時間も持てば少なくとも日中は使い続けることができるだろう。

さらに急速充電機能のFast Fuel機能により、5分のクイック充電で最大2時間も使うことができるのも魅力的。45分充電すればバッテリーを最大まで充電することが可能だ。

AirPodsもバッテリーケースを併用すれば最大24時間の連続使用が可能だが、AirPodsのようにこまめに充電するのが面倒な人は、BeatsXの方が向いているかもしれない。

ちなみに、バッテリー残量は接続しているデバイスから確認することができるので充電が必要かどうかはすぐに確認することができる。iOS端末は「通知センター」のウィジェットから。Macの場合はBluetoothメニューからどうぞ。

音質も「BeatsX」の方が優秀 密閉式なので音楽をしっかりとユーザーに届けてくれる

イヤホンで重要なのは音質。BeatsXの音質については先述したようにとても優秀。さらにカナル型を採用しているため外からの音を遮断し、音楽をじっくりと楽しむことができる。

対するAirPodsはいわゆるオープン型 (開放型) のイヤホン形状になっているため、音楽に没頭するというよりはカジュアルに音楽を楽しむタイプのイヤホンと言える。つまり、音質を重視している方にとってはAirPodsよりもBeatsXのほうが向いていると言えるだろう。

BeatsXとAirPodsには音質やバッテリー持ち以外にもいくつか違いが存在する。これについては以下の記事でまとめてあるので、どちらを購入するべきか悩んでいる人はぜひご覧いただきたい。

以上が、BeatsXの使用感や他製品との比較。これからさらに使い込んでいくことで新たな発見もありそうだが、概ねこんな感じだろう。

ただしBeatsXにも欠点は存在する。例えば、少しだけケーブルが長めであるため、首を90度くらいブンブンブンブン振り回すと、背中などに引っかかり耳からポロリと落ちそうになったり、防汗・防沫仕様ではないので大量の汗をかくようなスポーツで使うには少しばかり不安。

これらを気にするユーザーは、もしかしたらBeatsXよりもAirPodsPowerbeats3 Wirelessの方がオススメかもしれない。

とはいえ、音質も予想以上にしっかりしていたので、音楽をじっくりと聴きたい筆者にはBeatsXが主力イヤホンのひとつになることは間違いないだろう。

電源を入れたら、iPhoneと即接続。こんな便利なイヤホンがある今、わざわざ他のイヤホンを使うだろうか。正直のところあまり想像できない。

今日も一日中外に出かける用事があるが、今日の相棒は「BeatsX」に決まり。普段の外出が今後はもっと楽しくなりそうだ。

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Beats、Beats by Dr. Dreおよび 「b」 のロゴは、Appleの子会社であるBeatsの商標、サービスマークです。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。