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『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』レビュー | PS5の性能を最大に活かしたノンストップ次元パラレルアクション

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いよいよ明日(6月11日)に発売する、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの新作タイトル『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』。19年つづく 「ラチェット&クランク」 シリーズ最新作ということもあり、ゲームファンからの注目度は抜群だ。

その『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』を一足先にプレイできたため、当記事では、本作の先行レビューをお届けする。読者の方々に、本作の魅力がすこしでも伝われば幸いだ。

『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』とは

最初に『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』とはどういう作品なのか、すこしおさらいしておきたい。

『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』は、ロンバット族のラチェットとロボットの相棒クランクが冒険を繰り広げる、人気アクションゲーム 「ラチェット&クランク」 シリーズの最新作だ。

2002年にPS2向けに初代『ラチェット&クランク』が発売してから19年間にわたって、PS3やPS4など歴代のPSハードで16もの作品が展開されてきた同シリーズ。

累計17作目となる本作では、銀河の征服をたくらむ悪のロボット、ドクター・ネファリウスによって歪められてしまった次元を元に戻すべく、ラチェットとクランクがさまざまな惑星をめぐって奮闘するというストーリーになっている。

ストーリーは 『ラチェット&クランク INTO THE NEXUS』のあと、ヒーローとして活躍したラチェットとクランクの祝賀会からはじまるが、ドクター・ネファリウスがその祝賀会をメチャメチャにしつつ、次元を超える力をもつ 「ディメンジョネイター」 を奪いにやってくる。

このディメンジョネイターは、別次元にいるとされるラチェットのファミリーを探すためにクランクが用意したもの。しかし、このディメンジョネイターがドクター・ネファリウスの手にわたってしまい、ネファリウスは別次元の悪の皇帝に。ラチェットとクランクも別次元に飛ばされてしまう。

離れ離れになったラチェットとクランクはそれぞれを探すため冒険を繰り広げることになる。クランクは、新キャラクター 「リベット」 と行動を共にする。

リベットは別次元にいる女性ロンバットで、少しクールな雰囲気を醸し出しつつも、困っている人を放っておけない優しい面もある人物。クランクとの掛け合いも必見だ。

ゲームシステム

『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』のゲームシステムは、基本的には過去作品から変わっていない。ステージは一本道で、障害物をジャンプして避けたり、道をふさぐ敵を倒しながら示された目的地に向かって進んでいく。

ステージを進んでいく上で重要なギミックのひとつが 「次元の裂け目」 だ。ここに 「ワープテザー」 と呼ばれるグローブガジェットから放たれるワイヤーを引っ掛けることで、次元間を簡単に移動できる。敵との戦闘時に距離を取りたい、あるいは縮めたいときにも活用できるのでオススメだ。

また、もうひとつの重要なギミックとなるのが 「ブリゾン」 と呼ばれるクリスタル。これを近距離攻撃で叩くことで別の次元に移動し、ギミックを解除したあとにまたブリゾンを叩いて元の次元に戻ってくることで、新たな道が開けて先に進めるようになったりする。こういった “次元移動” が伴うアクションが今回の作品の見どころのひとつだ。

各ステージの重要な局面では、たくさんの敵が出現する場面や、強大なパワーを持つボスと戦うこともある。これらの敵と戦う上で鍵を握るのがシリーズ恒例武器 「ガラメカ」 だ。

ガラメカにはさまざまな種類のものが存在する。敵を遠距離から射撃したり、近距離でショットガンのように敵を蹴散らす銃タイプのガラメカもあれば、手榴弾のように敵に向かって投げることで爆風で周りを巻き込むタイプ、あるいは敵の動きを止めるユニークな効果を持つガラメカも。

どのガラメカも手に入れた時点で絶対的に強いというものはあまりなく、基本的には自分のプレイスタイルに合わせて好きなものを選んでいけばOK。筆者は、一気に複数の敵を吹き飛ばせるダブルショットガンタイプの 「エンフォーサー」 や、炸裂弾を投げられる 「シャッターボム」 がお気に入りだ。

ガラメカは 「ラリタニウム」 というアイテムを使うことで強化することが可能。ガラメカを強化することで撃てる弾の数が増えたり、攻撃範囲が広がったり、ダメージ量が増えたりといいこと尽くしなので、積極的に強化することで戦いを楽に進められるようになる。

「ラリタニウム」 はステージの道中あちこちで手に入れることができる。ときにはステージの裏側など意外なところに配置されていたりするため、隈なくしっかり集めていくことが武器育成の重要な鍵となる。新しい星に着いたら、観光も兼ねてマップの隅々までチェックするようにしよう。

ちなみに、入手したガラメカやガラメカの強化はラチェットとリベットのふたりで共有となる。ラチェットばかりで強化しているからリベットが弱い、ということにはならないので、ラリタニウムを見つけたらどちらを操作していてもガンガン強化していこう。

また、ラチェットもしくはリベットを操作するアクションバトルパートに加えて、クランクを操作するシリーズお馴染みのミニゲーム要素も存在する。

ミニゲームのひとつは次元パズル。スタート付近から無限に発生するクランクそっくりの分身をゴールまで導くことでクリアとなる。ゴールまでの道のりには複数の装置が設置されていて、これらの装置に 「スフィア」 と呼ばれるエネルギー球を投げ込むと、分身を加速させたり、大きくジャンプさせることができる。これらの活用しながら分身をゴールまで到達させよう。

実際にプレイしてみた感想

『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』をプレイしてみてまず驚いたのが、PS5によって実現した超美麗グラフィック。ラチェットやリベットの毛のふわふわ感、クランクや敵ロボットなどメカ達の金属特有のテカリ具合など、各キャラクターの描写は温度感が伝わってくるくらいに、細部まで洗練されている。

また、各惑星を探索していて開けた場所に出ると、どこまでも遠くまでしっかりと描写される風景は圧巻。思わず立ち止まり、その場でカメラをぐるぐると回して見てしまうほどだった。

次元の裂け目を通りながら次々と別の宇宙に移動するシーンでは、PS5の高速SSDのおかげで今いる惑星と移動先の惑星のビジュアルが損なわれることなく瞬時に切り替わるため、他のゲームでは体験したことがないスピード感を体験できる。一部シーンではあまりに目まぐるしく次元が切り替わるため、いまどこの次元にいるのか一瞬分からなくなる場面も。次元を飛ばされたラチェットたちの境遇を、身をもって体感できる素晴らしい演出だった。

さらにプレイアブルシーンとムービーシーンは常にシームレスに移行し、一切の ”つなぎ目” を感じさせない。さらにムービーシーンに関しては、映画さながらのカメラワークと演出が、プレイヤーに瞬きをすることすら許してくれない。高いところから滑り落ちてみたり、遠くに飛ばされてみたりと、超ハチャメチャ展開もプレイヤーを釘付けにする(特に序盤)。本作のこのハイスピードとダイナミックなシーンは、本当にうまく表現できていたように思う。

アクションに関しては全体的に軽快な動きが多く、ゲームの進行と同様にスピード感を重視した仕上がり。ボタンを押してからキャラクターが実際に行動し終わるまでの時間も短いため、ボタンを連打したり、咄嗟にボタンを入力してもちゃんとイメージ通りついてきてくれる。

敵の攻撃はストーリーが進行してくるにつれて激しさを増していくが、新アクション 「ファントムダッシュ」 や 「ワープテザー」 などを駆使することで華麗に回避できたりと作品を通じて爽快なプレイが可能。

そしてPS5の 「DualSenseワイヤレスコントローラー」 に搭載されたアダプティブトリガーとハプティックフィードバックも、作品への高い没入感を得るのを助ける。これに加えて、つなぎ目のないシームレスな展開と高いスピード感、軽快な動作が相まって、まさに次世代のアクションという感覚だった。

なお、メインで操作することが多いラチェットとリベットは基本的な動きは一緒。切り替わるたびに操作の違いに四苦八苦することもない。アクションゲーム初心者の方でも遊びやすいはずだ。

また、本作は残機の概念がないので、体力がゼロになったり、ステージから落下したりしてもすぐに直前のポイントから何度でもリスタートできる。こちらも初心者に優しい仕様と言えるだろう。

ゲーム内ではラチェットとリベットのほかに、クランクなど別のキャラクターを操作する場面も設けられている。

動きの軽いゲームは爽快感があって楽しくプレイしやすいが、単調で飽きが出やすいというデメリットもある。しかし本作は、絶妙なタイミングで操作キャラクターが切り替わり、これまでとは別のアクションに加えて、たとえばクランクを操作する場面ではパズル要素があったりとゲームプレイに変化が生じることから、常に刺激があって集中力が途切れにくい。飽きっぽく、ゲームが長く続けられないという人には、もってこいの作品と言える。

あと個人的に印象的だったのが、キャラクターたちの表情が前作以上に豊かということ。驚いているとき、喜んでいるとき、困惑しているときなど、顔のパーツの形が柔軟に表現されていて、表情から感情を読み取りやすくなっている。

アクションゲームはどうしてもアクションがメインになりがちだが、登場キャラクターたちの心情や置かれた境遇などを想像しながらプレイすると、より冒険にも深みが出てくるはずだ。

『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』レビューまとめ

今回のレビューではネタバレを防ぐため、ストーリーに関することはあまり触れてこなかったつもりだが、本作『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』は実はアクションだけでなく、ハートフルなストーリーも見逃せない。

ラチェットは 「ロンバックス」 という伝説の種族の生き残りとされている。そして今回出会うリベットも別次元にいる女性ロンバックスで、おなじロンバックスと話ができたことにお互いとても嬉しそうな顔をしていたシーンに、筆者も思わずほっこり。

悪い敵をやっつけるヒーロー的な王道ストーリーではあるものの、表情・感情豊かな彼らのやりとりにはついつい感情移入をしてしまう。ちなみに19年続く作品ということもあり、ラチェットたちが一体何者なのかなどのバックボーンは序盤でも説明されることはないため、もしかすると一度も本シリーズをプレイしたことのない人は置いてけぼりになってしまうかもしれない。

しかし、登場キャラクターの過去や特徴についてはギャラリーで解説されており、それを読むことで理解することができるため、過去作をプレイしたことのない方でも安心してストーリーを追うことができるはずだ。

予想のできないハチャメチャ展開とスピード感のあるアクション、そして知らずうちにめり込んでしまう高い没入感が特徴の本作。簡単にプレイできる難易度も用意されているため、アクションゲームが大好きなシリーズのファンの方はもちろん、アクションが苦手な初心者でもじっくりと楽しめるだろう。ぜひ本作をきっかけに 「ラチェット&クランク」 シリーズの世界を体験してみてほしい。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。