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TaoTronics SoundLiberty 77 レビュー | 左右同時伝送方式で接続の安定性向上や遅延解消を実現

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いまの時代はワイヤレス。マウスやキーボードなどあらゆるデバイスがワイヤーフリーだ。

それはオーディオ製品とて同じ。イヤホンは以前までは有線接続が当たり前だったが、今やワイヤレス化を果たし、最近では “完全ワイヤレス” というケーブルが一切存在しないものが主流となった。技術の進化は凄まじい。

ただ、完全ワイヤレスイヤホンにはいくつか課題があった。そのひとつは 「接続性」 の問題だ。

AirPodsなど高価格帯のワイヤレスイヤホンはこの問題をある程度克服していたが、1万円を切る低価格~ミドルクラス製品の場合はやはりブツブツと接続が切れてしまったり、音質が低下することがあった。

しかし、この問題をほぼ完全に解決できたミドルクラスの製品が、音質とコストパフォーマンスに優れた製品を提供することでお馴染みのTaoTronicsから登場だ。

当記事では、TaoTronicsから新たに発売した 「SoundLiberty 77」 をレビューする。少し価格を抑えた高コストパフォーマンスの完全ワイヤレスイヤホンが欲しい方は必見だ。

イヤホン本体は丸みを帯びた立体的なデザイン

今回紹介する 「SoundLiberty 77」 は、TaoTronicsの新型ワイヤレスイヤホン。左右のイヤホンが独立し、ケーブルを一切持たない、いわゆる完全ワイヤレスイヤホンと呼ばれる製品となる。

同製品の最も大きな特徴は、左右のイヤホンをスマートフォンに接続する際、これまでの 「リレー方式」 ではなく 「左右同時伝送方式」 を採用しているという点。これによって、人混みなど接続が不安定になりがちな場所でも、安定した音楽環境を提供することが可能になっている。

それぞれの機能を詳しく説明する前に、まずは 「SoundLiberty 77」 の外観をチェックしていこうと思う。

「SoundLiberty 77」 の本体デザインは少し言い方が悪いかもしれないがややずんぐりむっくりという印象。例えるならナスのような形状で、クルッと丸みを帯びた立体的なボディが非常に可愛らしい見た目をしている。

イヤホンはインイヤータイプ。ナスの ”ヘタ” から “ツル” にいくにつれて細くなっており、先端を耳の穴に挿入して使用する。

装着感はそこそこ。ややイヤホンの先端が細いためか耳の穴をしっかり覆うには至らないため、遮音性はそこそこといったところ。

イヤホン本体の重量は片耳5gで、両耳で約10グラム。耳への負担はかなり少ないため、通勤・通学などの日常シーンだけでなく、ジョギングなどスポーツシーンで利用するにも十分快適だろう。

イヤホン本体にはタッチセンサーが用意されており、指で触るだけでオーディオコントロールが可能だ。例えばタッチセンサーを2回タップで再生・一時停止、右耳側センサーを1回タップで音量アップ。左耳側センサーを触ることで音量ダウンなど。使い方は覚える必要があるが、一度覚えてしまえば操作に苦労することはほとんどないはずだ。

詳しい操作方法は以下の表のとおり。

機能 操作方法
再生/一時停止 左 or 右を2回タップ
音量アップ 右を1回タップ
音量ダウン 左を1回タップ
曲送り 右を3回タップ
曲戻し 左を3回タップ
通話応答 左 or 右を1回タップ
通話終了 左 or 右を2回タップ
通話拒否 左 or 右を2秒長押し
リダイヤル 左 or 右を3回タップ(音楽再生時以外)
音声コントロールのオン/オフ 左 or 右をビープ音が聞こえるまで2秒長押し

「SoundLiberty 77」 の充電は専用のバッテリーケースで。バッテリーケースは高級な完全ワイヤレスイヤホンに比べると少し大きめかもしれないが、かといってそこまで大きすぎるというものでもないため安心していただきたい。女性のジーンズのポケットにだってしっかりと収まるサイズ感だ。

ただ、個人的に気になるのはバッテリーケースの蓋が少し壊れやすそうであるという点。軽量なプラスチックで作られているのでそう感じてしまうかもしれないが、蓋が完全に開き切る形状になっていないため、蓋が開いた状態で誤って踏んづけたり、勢いよく蓋を開けるのは避けるよう意識した方が良いだろう。

左右同時伝送により接続の安定性が向上

「SoundLiberty 77」 の最大の特徴は、なんといっても接続性が向上しているという点だ。

これまでの完全ワイヤレスイヤホンは、スマートフォンからイヤホンに接続する際、まずは親機となるイヤホンに電波を飛ばす。そして受け取った電波を再びもう片方のイヤホンに電波を飛ばす 「リレー方式」 が主流だった。

しかし、「SoundLiberty 77」 は左右のイヤホンに同時に音楽を飛ばすことができるように。リレー方式のような非効率な接続方式をとる必要がなくなったため、途中でブツブツ途切れたり、音飛びがしづらくなっている。さらに同時に伝送できるデータ量が増えたことで、音の解像度の底上げにも繋がったという。

これはAiroha社のMCSync (Multi Cast Synchronization)というテクノロジーで実現できたとのこと。この技術はソニーの完全ワイヤレスイヤホン 「WF-1000XM3」 (非公開) など一部の高級ワイヤレスイヤホンに採用されているものだ。

ちなみに、左右のイヤホンに直接的に音を飛ばすといったが、実際は親機のイヤホンに対して発信した電波をもう片方のイヤホンが盗み取るようにデータ転送を受け取る形式と言った方が表現的には正確かもしれない。

また、この新しいテクノロジーを手に入れたことで、「SoundLiberty 77」 は遅延の解消も成功している。

前述のリレー方式では一度片方のイヤホンを経由する必要があったため、どうしても遅延が発生してしまっていた。顕著な影響を受けたのは動画。YouTubeなどを視聴する際、話者の声と口にズレが発生し、ユーザーにとっては間違いなくストレスだった。

一般ユーザーには少し難しい話だったかもしれないが、話を簡潔にすると 「SoundLiberty 77」 は接続が安定し、ブツブツと途切れることはなくなり、さらに遅延も解消できているということ。完全ワイヤレスイヤホンの課題とされていたの多くを新技術によって一気に解消することができたことになる。

音質ははっきりとクリアで “抜け感” がある

イヤホンなら、やはり重要なのは音質。

「SoundLiberty 77」 は高耐久で音の歪みを抑える 「PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)」 と、低音に定評のある 「PU(ポリウレタン)」 の2つの素材を組み合わせたハイブリッド仕様の6mmダイナミックドライバーを採用しており、このドライバーにより高音質なサウンドを実現しているという。

実際に同イヤホンで音楽を聞いてみると、1つ1つの音の輪郭がハッキリと感じ取れるほどクリア。こもっている感じは一切なく、ちゃんと ”抜け感” が感じられるサウンドだった。どちらかというとアップテンポな楽曲を聴く機会が多い方にオススメと言えるだろう。

個人的に気になったのは低音が若干弱いこと。楽曲によっては高音域・中音域が出張ってきて落ち着きのない印象になってしまうこともあるため、低音重視の方は物足りなさを覚えることもあるかもしれない。

とはいえ、同じ価格帯の完全ワイヤレスイヤホンと比べるとそこそこの音質であることは間違いないだろう。TaoTronicsのイヤホンは価格の割には音質が高いものが多いため、コストパフォーマンスを重視する方にはもってこいのイヤホンと言える。

ちなみに対応コーデックはAACとSBC。iPhoneやiPadといったiOSデバイスで利用する時でも高音質で音楽を楽しむことが可能だ。

IPX7の防水性能で水に落としても平気

「SoundLiberty 77」 は日常シーンだけでなくアウトドア、もっと言えばスポーツユースにも最適。なぜなら同製品はIPX7の防水性能を持っているからだ。

このIPX7は平たく言えば完全防水に近い。少し詳しく言うと、水深1メートルの水に30分間沈めたとしても故障せずに使い続けることができるレベルの防水性能となる。よって、突然の豪雨に巻き込まれたり、うっかり水たまりにイヤホンを落としてしまっても故障する危険性はかなり低いと言うことになる。

ただし、この防水性能はあくまでもイヤホンのみである点に注意していただきたい。バッテリーケースについては防水仕様になっていないため水没は厳禁だ。

バッテリー持ちはイヤホン単体で約5時間

完全ワイヤレスイヤホンの最大の課題として 「バッテリー持ちの悪さ」 が挙げられるが、その点でも 「SoundLiberty 77」 はなかなかの性能を誇る。

「SoundLiberty 77」 のバッテリー持ちはイヤホン単体で約5時間。バッテリーケース込みでは合計20時間。これはAppleのAirPodsとほぼ同じか、もしくは少し長いくらい。通勤や通学など日常利用でバッテリー切れに遭遇する機会はおそらく少ないのではないだろうか。

ちなみに、もしバッテリー切れに遭遇してしまったとしても大丈夫。「SoundLiberty 77」 には急速充電機能 「ラピッドチャージ」 が搭載されており、わずか10分の充電で最大1時間の利用が可能。

前の晩にうっかり充電するのを忘れていたとしても、翌日朝の歯磨き中や朝ごはんを食べているときに充電しておけば、学校や職場までは持つはずだ。

まとめ

以上が 「SoundLiberty 77」 のレビューとなる。約1週間ほど使ってみた筆者の個人的な感想は非常に良いものだった。

欲を言えば装着感や遮音性をもっと高めてほしい、さらにバッテリーケースをもっと壊れなさそうなものにしてほしいなど、いくつか要望もあったりするが、価格帯的にミドルクラスの製品であるにも関わらず、高級イヤホンと同じレベルの性能を実現しており、日常生活でもスポーツでも使えるイヤホンであることは間違いないだろう。

もし、1万円以下の高コストパフォーマンスな完全ワイヤレスイヤホンが欲しいなら、 「SoundLiberty 77」 は十分にオススメできる。ぜひ検討してみていただきたい。

「SoundLiberty 77」 は本日9月18日からAmazonなどで販売が開始されている。発売当初の販売価格は6,999円(税込)だ。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。