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ムーミン原作者トーベ・ヤンソンの半生を描く映画『TOVE/トーベ』公開記念イベントが開催。知られざる生涯とは?

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Visit Finland (フィンランド政府観光局) は、映画『TOVE/トーベ』の公開記念メディアイベントをフィンランド大使館敷地内にあるメッツァ・パビリオンで開催した。

映画『TOVE/トーベ』は、世界中で愛される人気キャラクター 「ムーミン」 の生みの親であるフィンランドの女性アーティスト 「トーベ・ヤンソン」 の半生と、ムーミン誕生の舞台裏を描く物語。10月1日から国内で公開が始まっている。

本イベントでは、トーベの生涯やトーベの思い出の地を巡るオンラインツアーの詳細に加えて、映画でトーベを演じる主演女優のアルマ・ポウスティさんから、ライブ通話を通じて映画の感想や撮影秘話などをお聞きすることができた。

映画『TOVE/トーベ』公開記念メディアイベントが開催

イベントでは、まずはフィンランドセンターのAnna-Maria Wiljanen Ph. D., Director所長が、トーベ・ヤンソンの生涯を紹介した。

トーベの人生において、重要人物のひとりだったのが母親のシグネ。シグネはグラフィックデザイナーであり、トーベは歩くよりも先に彼女から絵を描くことを学んだという。

シグネはとても賢明に働く人で、トーベが結婚後の女性の地位について考えるきっかけになったのは、幼い頃からそんな母親の姿を見ていたからであるとも言われている。

映画『TOVE/トーベ』の舞台となった1940年代は第二次世界大戦の真っ只中で、1941年にはフィンランドとソビエト連邦の継続戦争が始まる。苦しい戦時下においても、トーベは自分のアトリエでパーティーを催すなど、戦争以外のことに関心を向けようとしていたという。

トーベは恋愛においても様々な経験をしてきた。既婚者で政治家だった男性 アトスとの恋愛、初の同性の恋人 ヴィヴィカ、そして生涯のパートナーとなった女性 トゥーティッキ。

当時、フィンランドで同性愛は病気や犯罪であるとされており、トーベはつらい思いをすることもあったが、「(周囲にどんなことを言われても) 関係ないわ。生まれ変わったみたい。自由で幸せだ。」 と話していたという。

晩年には癌を患い、苦しい闘病生活の末に亡くなったトーベだが、どんなに苦しい状況でもポジティブに強く生きた彼女は、今でもロールモデルとして多くの人の心の中にいるとAnna-Maria所長は締めくくった。

続いて、北欧専門の旅行会社フィンツアーを運営するフィンコーポレーションの美甘小竹CEOから、映画『TOVE/トーベ』の公開に向けて開催されたトーベの思い出の地を巡るオンラインツアーについての紹介があった。

同オンラインツアーは、映画『TOVE/トーベ』の字幕監修を務めた森下圭子さんと共にオーランド諸島を巡り、そこで現代を力強く生きている女性達に焦点を当てたツアーであるという。

オーランド諸島は、トーベがアトスと過ごした思い出の地であり、彼女がムーミンシリーズの第2作目である 「ムーミン谷の彗星」 を書き上げた場所として有名。ちなみに、アトスはスナフキンのモデルになった男性でもある。

ツアーで出会ったオーランド諸島の女性たちは誰もが魅力的で、「職業などの枠にとらわれることなく、それぞれが自分に素直に生きていると感じた」 と美甘CEOは語った。

現在はまだ海外旅行などが難しい状況であるものの、フィンツアーでは再び海外旅行ができるようになった際に参加できるツアーとして、ヘルシンキ、トゥルク、オーランドと南の海岸沿いの街を実際に巡るツアーを用意しているとのこと。映画を観てフィンランドに興味を持った方は、ぜひ参加を検討してみてはどうだろうか。

次に、現地とライブ通話をつないで、映画『TOVE/トーベ』でトーベ役を演じた主演女優のアルマ・ポウスティさんからお話を聞くことができた。

映画の撮影や感想について聞かれたアルマさんは、「多くのフィンランドの人から愛されているトーベを演じるにあたってプレッシャーもあったが、とても幸せで光栄に思う」 「演技を通してトーベの人生、そして彼女の誠実さなどに触れることができ、良かったです」 と話した。

トーベは泳ぐことが好きだったとのことで、2月に凍った湖に飛び込んで泳ぐシーンの撮影があったとのことだが、このシーンの撮影について 「寒さに強くないから大変だった」 と語った。

また、祖父が俳優でトーベと長年の友人だったことから、ディナーに招待されて実際にトーベと会ったことがあるというアルマさん。当時は5歳ということであまり記憶には残っていないとのことだが、今でも憧れの存在だと笑顔で話してくれた。

最後に、アルマさんからは 「日本で映画が好評いただいていると聞き、とても光栄に思います。1940年代〜50年代のフィンランド、そしてトーベの知られざる物語について、ぜひ映画でご鑑賞いただきたいです。」 とメッセージをいただいた。

映画『TOVE/トーベ』は10月1日から全国の映画館で上映中。オフィシャルサイトはこちらのリンクから。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。