TP-Link Deco X50 レビュー。ネットの ”死角” をなくせるメッシュWi-Fiをお手軽構築、3つの有線LANポートで利便性アップ

ティーピーリンクジャパンは、Wi-Fi 6対応のメッシュWi-Fiルーター 「Deco X50」 を4月7日に国内発売した。

「Deco X50」 は、TP-LinkのメッシュWi-Fiルーター 「Deco」 シリーズの最新モデル。Wi-Fi 6 × メッシュWi-Fiの組み合わせによって、高速かつ広範囲まで通信できるWi-Fiを提供するほか、AIがネットワークの利用状況を学習し、理想的なWi-Fi環境を構築してくれる。

今回、ティーピーリンクジャパンから 「Deco X50」 の実機をご提供いただき、実際にメッシュWi-Fi環境を構築してみることができたので、本製品の特徴や筆者が良いなと感じた点についてご紹介したい。

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Deco X50の特徴

Deco X50は、複数台のルーターを使うことでメッシュ (網) のようにWi-Fiの電波を張り巡らせ、家中どこにいても快適な通信を実現するメッシュWi-Fiルーターだ。

一軒家などで1台のルーターだけでWi-Fi環境を構築すると、特定の部屋や場所に電波が届きにくい死角が生まれてしまうことがあるが、メッシュWi-Fiルーターなら複数のルーターを配置して死角をカバーすることができる。

さらにDeco X50は、最新規格のWi-Fi 6に対応しているため、高速かつ多数の機器と通信できるという利点も併せ持つ。メッシュWi-FiとWi-Fi 6の組み合わせにより、快適なWi-Fi環境を構築できる。

今回筆者がティーピーリンクジャパンから提供いただいたのは、Deco X50の2つのユニットが同梱された2ユニットパックだが、このほかに1ユニットパックと3ユニットパックがあるため、ご自宅の広さに合わせてユニット数を選択していただきたい。

本体は他のDecoシリーズと同様に円柱状で、外にアンテナが飛び出さないシンプルなデザインが採用されているため、配置場所の近くにある家具や部屋の雰囲気に合わせやすい。

背面には電源ケーブルの差し込み口とギガビットWAN/LANポートが3ポート搭載されている。2台のユニットがあれば、モデムとの接続に1ポート利用するとして、最大5台のデバイスを有線接続することが可能だ。

WAN/LANポートが2ポートだった従来モデルよりもポート数が増えたことで、より多くのデバイスで有線LAN接続が利用できるように。「Philips Hue ブリッジ」 のように有線LAN経由でしかネットワークに接続できないデバイスがあったり、ゲーム機・ゲーミングPCを有線接続したい人には嬉しい仕様と言えるだろう。

WAN/LANポートという名前からも分かるとおり、背面のLANポートはモデムからのケーブルを挿すWANポートと、各デバイスに有線接続するためのLANポートがいずれも共通になっている。間違ったポートにケーブルを挿してネットワーク構築に失敗…という凡ミスに注意する必要がないため、初心者でも簡単にセットアップできるはず。

底面にはリセットボタンが用意されているほか、MACアドレスとSSIDが記載されている。SSIDの名前は、別途ユーザーでカスタマイズ可能。MACアドレスフィルターを使う場合は、底面のMACアドレスを書き留めておくようにしよう。もしくは、MACアドレスはアプリからでも確認できる。アプリからの確認方法はこちらのFAQを参考にしていただきたい。

上記が付属品。電源ケーブルが2本とモデムからネットワークを供給するためのLANケーブルが1本、そしてクイックスタートガイドが同梱されてくる。

電源ケーブルは比較的大きめで、コンセントやマルチタップの形状によっては接続したときに隣のポートに干渉してしまうことがあるかもしれない。電源まわりには少し注意する必要がありそうだ。

また、各デバイスを本体に有線LAN接続するためのLANケーブルは付属してこないため、有線LAN接続をしたいデバイスがあるなら、別途LANケーブルを買い足すなど準備しておこう。

ルーター仕様について

「Deco X50」 はデュアルバンド対応のメッシュWi-Fiルーターで、最新規格のWi-Fi 6やビームフォーミングにより、広範囲に安定したネットワークを提供する。最大通信速度は5GHz帯が2402Mbps、2.4GHz帯が574Mbps。

メッシュWi-Fiルーターは各ユニットがそれぞれのネットワークを形成するのではなく、複数のユニット同士が連携して1つの大きなネットワークを形成する。もし複数のユニットを使ってネットワークを形成していても、表示されるSSIDは1つのみとなる。

ユーザーはこのSSIDにデバイスを接続するだけで、全てのユニットの中から最も適切なユニットのネットワークに自動接続される。たとえ家の中を移動しながら通信したとしても、途中で通信が途切れることがなくシームレスに通信可能だ。

また、実際のネットワーク環境やユーザーのネットワークの使い方、デバイスの通信パターンを学習し、パフォーマンスを最適化する 「AIメッシュ機能」 が搭載。各デバイスの信号強度をモニタリングし、各ユニットの負荷状態によってはデバイスの接続先ユニットを切り替えるなど、その時その時で最適な通信ができるようにDeco X50側で調整してくれる。

実際にネットワークを構築してみた

実際に 「Deco X50」 を使って、一戸建ての自宅 (2階建て) でネットワークを構築してみた。

こちらの建物で契約している光回線は200Mbpsのもので、Deco X50の2つのユニットをそれぞれ1階と2階に設置し、1階に設置したユニットをモデムと接続して 「メインのDeco」 として設定した。

ネットワークの構築には、「TP-Link Deco」 アプリを使用する。ダウンロードはこちら (iOS版Android版) から可能だ。

Deco X50でネットワークを構築する場合、基本的にはアプリの指示に従っていくだけで簡単に設定が完了する。設定時には、Deco X50の各ユニットの底面にあるLEDライトの色や点滅をチェックする工程があるため、ユニットを見えない部分に隠すのは設定が完全に終了してからにしよう。ちなみに、LEDライトの各カラーの意味は以下。

  • 黄:起動中
  • 青:設定中
  • 緑:問題なし
  • 赤:問題が発生

設定完了後、実際にiPhone 13 Proを使って通信速度を測定してみた。

まずは1階での測定結果について。1階のユニットはリビングに設置し、モデムとLANケーブルで接続して 「メインのDeco」 として設定した。

リビングで測定したところ、ダウンロードが190Mbps、アップロードが189Mbpsだった。契約しているのは上限200Mbpsの回線のため、ほぼ最高速度で通信できていることになる。1階の様々な部屋で同じように通信速度をチェックしてみたところ、最低でも180Mbpsとかなり快適に通信することができていた。

次に2階での測定結果について。2階のユニットは1階リビングの真上にあたる寝室に設置している。

寝室で測定したところ、ダウンロードが178Mbps、アップロードが182Mbpsと1階とほぼ変わらないくらいの通信速度が出ていることが確認できた。2階のトイレや廊下、物置部屋などでも同じくらいの速度で通信できていたことから、メッシュWi-Fiの恩恵をしっかり得られていると言えるだろう。

ただし、2階のルーターから最も遠い部屋で通信速度をチェックしたところ、ダウンロードが153Mbps、アップロードが89.5Mbpsとなった。距離の遠さもあるとは思うが、この部屋には電波を減衰させやすいコンクリートが壁に使用されていることも影響しているものと思われる。

この現象はTP-Linkの製品に限った話ではないのだが、もし同じようにコンクリートを使った部屋が建物内にある場合は、通信速度の減衰に注意していただきたい。必要であれば3個パックを購入したり、追加で1個購入するなど工夫も必要だろう。

兄弟モデル 「Deco X20」

ちなみに、以前 「Deco X50」 の兄弟モデル 「Deco X20」 をレビューしたことがあるが、今回の 「Deco X50」 と比べてみたところ、1階に設置したメインのDecoはほとんど同等あるいはアップロード速度が向上していることが確認できた。

また、大きな違いが生まれたのが2階の寝室に設置した2台目のDeco。「Deco X20」 のときはダウンロード速度、アップロード速度ともに大きく減衰していたが、「Deco X50」 にしたところアップロード速度は同じくらいの速度となったが、ダウンロード速度に関してはあまり速度低下することなく快適に通信することができていた。

筆者の自宅環境を全部カバーするには、「Deco X20」 だと3台必要だったのが、「Deco X50」 なら2台で十分だった。これは「Deco X20」 と 「Deco X50」 の通信可能エリアに違いがあるとみられる。「Deco X20」 は2台で最大370㎡、「Deco X50」 は2台で最大420㎡をカバーできる。筆者の自宅はそこまで大きなものではないため参考になるか分からないが、一般的なご家庭であればおそらく 「Deco X50」 の2個パックを買えば自宅すべてをカバーできるのではないだろうか。

まとめ

今回は、TP-LinkのメッシュWi-Fiルーター 「Deco X50」 をレビューした。

Deco X50の最大の特徴・魅力は、最新のWi-Fi規格であるWi-Fi 6 (IEEE 802.11ax) によるメッシュWi-Fiシステムを比較的 低コストで実現できるということ。

通信速度はハイエンドモデルにはやや及ばないこともあるが、メッシュWi-Fiルーターの特性上、のちにDeco X50を追加購入したり、そのほかの 「Deco」 シリーズを購入してネットワークを拡張できる柔軟さも魅力のひとつ。もし現在のWi-Fi環境に不満を抱えているなら、ぜひDeco X50によるネットワークを構築してみてはどうだろうか。

Deco X50はAmazonや楽天、PayPayモールなどで販売中で、参考価格は1ユニットパックが15,180円、2ユニットパックが27,280円、3ユニットパックが40,480円 (いずれも税込) 。Deco X50の詳しい仕様についてはTP-Link 公式サイトをチェックしていただきたい。

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TP-Linkは、TP-Link Corporation Limitedの登録商標です。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。