「VAIO SX12」 レビュー。小型ラップトップPCの決定版、Windows 11を搭載した新型モデル

昨年10月、VAIOから第11世代Intel Coreプロセッサを搭載した新型 「VAIO SX12」 が登場した。

「VAIO SX12」 は12.5インチの画面を搭載し、コンパクトさと軽量さを特徴としたモバイルノート。ただ、小型&軽量を突き詰めているとは言っても、ビジネスユースとしても十分に使える性能・機能を持っている点が大きな魅力となる。

「VAIO SX12」 をメーカーからお借りすることができたので、本記事では、数週間実際に使ってみて感じたことをレビューとして紹介したいと思う。

デザイン・機能

「VAIO SX12」 の最大の魅力は、その大きさと軽さによる、持ち運びのしやすさにあると言っても過言ではないだろう。

畳んだときの本体サイズは、幅287.8mm x 奥行205.0mm x 高さ17.9mm。B5ノートくらいのサイズ感になっている。

重量はカスタマイズ内容によって異なるが、どうカスタマイズしても1kgを切る。最軽量構成ではわずか887gと片手で軽々と持つことができる。最近は技術の向上で1kgを切るPCもいくらかあるものの、「VAIO SX12」 はさらにその上の軽さを誇る。この点は強力なアピールポイントと言えるだろう。

カラーラインナップはファインホワイト、ファインブラック、ブライトシルバー、アーバンブロンズ、ローズゴールドの5色で、今回お借りしたのはこのうちのアーバンブロンズ。

上品さのあるメタリックカラーがカッコ良く、筐体はプラスチックで作られているが、粒子加工が施されているようで、光のあたり具合で見え方がすこし変わる点など、飽きのこない色味が個人的には好みだった。

「VAIO SX12」  は、片手でもスッと持ち上げるだけで開くことが可能。軽量な製品でも片手で開けるヒンジにするには技術的にはなかなか難しいはずだが、それをしっかり実現している点については地味なポイントだが高く評価できる。

画面を開くと、ヒンジ部が立ち上がり画面が見やすく、タイプのしやすい角度になる。ここは好みの分かれるところかもしれないが、画面は最大180度まで開くことが可能なので、開く角度に制約のある製品よりは利便性は高いと感じた。

この180度開く仕様は、営業などビジネスシーンでの利用に便利。ディスプレイの表示向きを反転できる機能が搭載されており、対面の人に資料などを見せてプレゼンするといったこともできる。

画面は12.5型フルHDワイド液晶。解像度は1920×1080で、アスペクト比は16:9。表面はアンチグレア仕様になっていて、光の反射で画面が見えにくいということはなく、快適に使用することが可能だ。

画面上部にはWEBカメラが搭載されている。このWEBカメラには手動式のシャッターが用意されていて、ここを塞ぐことでユーザーのプライバシーが担保される安心設計。

キーボードは日本語・英字配列から選択可能。今回の試用機は日本語配列のものが搭載されていた。12.5インチ型のコンパクトモデルにも関わらずボディ端までキーボードが広がっており、また、キーピッチも約19mmで広く、各キーの大きさも十分。十字キーは逆T字式、電源ボタンも分離式なので押し間違えなども起こらない。また、キーストロークも1.5mmの深さを実現しており、タイプのしづらさを感じる場面もなく快適だった。

12.5インチ級のモバイルノートとなるとキーボードの打ち心地に不満を感じることが結構あるなか、本製品はキーボードのレイアウトから押しごたえなど随所に工夫が凝らされており、よく考えられているように感じた。

なお、テレワークに役立つ機能として、VAIO SX12の内蔵マイクには自宅周辺を走る救急車のサイレンや、犬や猫の鳴き声、工事の音などさまざまな雑音を自動でカットしてくれるAIノイズキャンセリング機能が搭載されている。

また、プライベートモードによって画角45°の範囲だけ音声を拾うというユニークな機能も用意されている。実際に試してみたところ、45°の範囲から外れると面白いくらいに音声がカットされるので、リモートでの会議や大事な商談もバッチリこなせるのではないだろうか。人々が直接会いづらくなっている現代のニーズをうまく汲み取った機能と言えるだろう。

搭載ポートは、左側面にUSB-Ax1、3.5mmイヤホン/マイクジャック。右側面にUSB-Cx2、USB-A(3.0)、有線LAN端子、HDMI。現代において必要とされるポートの多くを搭載する充実ぶり。

USB-CはThunderbolt 4/USB4を採用しており、最大40Gbpsの高速データ通信、映像出力に対応する。USB-Cポートx2とHDMIを使用することで、最大3台まで外部ディスプレイに映像を出力することが可能だ。

生体認証は、指紋認証と顔認証機能のダブルに対応。また、本製品には人感センサーが搭載されており、PCの前に座るだけで画面が自動点灯させたり、PCから離れた際の自動ロックも可能。顔認証と合わせることで、スムーズな画面ロックを実現することが可能だ。

顔認証は購入時のカスタマイズで追加することで利用することができる。顔認証速度はそれなりに高速。利便性がグッと高まるため、個人的には導入をオススメしたい。

バッテリー持ちは最大28〜30時間。動画視聴では14.5〜15.5時間とされている。筆者が普段の仕事のなかで使用してみた限りでは公称値ほど持たなかったものの、とはいえガリガリとバッテリーが減っていくわけでもなかったため、安心して持ち運べると思う。USB-C充電に対応しているため、充電できない環境での使用が続くなら、モバイルバッテリーなどを併せて持ち運ぶと安心して使えるはずだ。

なお、付属するACアダプタはUSB Power Deliveryに対応。GaN (窒化ガリウム) を採用したことで、先代モデルのものから81gの軽量化が図られた。本体と一緒に持ち運ぶことが多いことから、電源アダプタの軽量化は本体の軽量化と同等の影響があるはず。ただし今回のVAIO SX12はサードパーティ製の電源アダプタを使用できることから、電源アダプタは必ずしも重要視するところではないかもしれない。

パフォーマンス

VAIO SX12はCPUのカスタマイズが可能で、「Celeron 6305」 「Core i3-1115G4」 「Core i5-1155G7」 「Core i7-1195G7」 のいずれかのプロセッサを搭載できる。

今回お借りしたのは、このうち 「Core i5-1155G7」 を搭載したモデル。4種類のCPUの中では上から2番目の性能となる。

サンプル機の性能がどれほどなのかを検証すべく、Cinebench R23でベンチマークスコアを計測してみた。

計測の結果、シングルコアスコアが1404、マルチコアスコアが4812となった。

実際に本モデルを使って、Webサイトの閲覧や文書作成、プレゼンテーション資料の表示、メール返信、SNSチェックなどの一般的な作業を行ってみたところ、ほとんどの作業を快適にこなすことができた。ビジネス用途で使用する分には 「Core i5-1155G7」 でも十分な性能と言えるだろう。

もし客先で資料として重いファイルを開く必要があるなど、もうワンランク上のパフォーマンスを求めるなら 「Core i7-1195G7」 を選択するのがオススメだ。

ちなみに、VAIOのノートPCには、独自のチューニングによってプロセッサのパフォーマンスを向上させる 「VAIO TruePerformance」 が適用されたモデルがある。

VAIO SX12では、4種類あるCPUのうち、「Core i5-1155G7」 と 「Core i7-1195G7」 を搭載したモデルが 「VAIO TruePerformance」 適用モデルだ。

「VAIO TruePerformance」 がどういう技術なのかについては、詳しくはこちらのページを見ていただきたいのだが、適用モデルの方が基本的には高性能となる。少しでも高性能なモデルが欲しい場合や長期間使うことを想定している場合は、今回レビューした 「Core i5-1155G7」 搭載モデル、もしくはさらにワンランク上の性能の 「Core i7-1195G7」 を選んでいただきたい。

VAIO SX12のGPUは、プロセッサ統合型の 「Intel Iris Xe グラフィックス」 が搭載されている。ゲーミングPCに搭載されているような独立型GPUではないことから、GPU性能を必要とするゲームなどのプレイには適さない点には注意していただきたいが、SNSに投稿する写真の編集やPDFや高解像度写真のレンダリングなどもそれなりに快適にできたため、外回りなどビジネスユースでの利用には十分の性能と言えるだろう。

まとめ

「VAIO SX12」 は、軽くて持ち運びやすい上にビジネス用途として使う分には十分な性能を持っていて、バッテリー持ちも優秀。一般的なモバイルノートに求められる 「軽くて実用的なノートPC」 の条件をしっかりと満たしたモデルだ。

また、本製品はオンライン・オフライン両方の作業に適したモデルである点にも注目だ。オンライン会議においては、AIノイズキャンセリングにより周囲の環境音を除去して快適に通話できるほか、実際に客先を訪れてのプレゼンテーションでは、画面の表示向きの反転機能によってスムーズに資料を提示できる。今後多様化していく働き方にも十分に対応できるノートPCと言えるだろう。

「VAIO SX12」 は、VAIOストアで最安147,400円(税込)から購入可能。今回のレビューに使用したサンプル機はCPUに 「Core i5-1155G7」 を搭載したモデルとなっていて、このCPUを選択する場合は最安184,800円(税込)から購入可能だ。

CPUのほか、キーボードやストレージ、内蔵カメラなどかなり幅広いカスタマイズが可能なため、自身の使い方にもっとも適したモデルを購入していただければと思う。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。