【WH-1000XM5|WH-1000XM4 比較】スペック、価格など両モデルを徹底比較、買うならどっち?

WH-1000XM5

5月13日、ソニーは以前より噂されていた新型ヘッドホン 「WH-1000XM5」 を正式に発表した。

「WH-1000XM5」 は、先代モデル 「WH-1000XM4」 からデザインが刷新され、かつ性能も向上したメジャーアップデートモデルとなっている。

ソニーの 「WH-1000XM」 シリーズは高精度なノイズキャンセリング機能と高い音質で定評があり、新製品の登場を期待するユーザーが多いことで有名だが、果たして今回の新型モデルはどれほど性能が向上したのだろうか。

当記事では、「WH-1000XM5」 と 「WH-1000XM4」 の性能を比較する。

デザイン/サイズ・重量

左:WH-1000XM4/右:WH-1000XM5

「WH-1000XM5」 は、先代モデル 「WH-1000XM4」 から大幅にデザインが刷新された。

先代モデルは、ヘッドバンドとイヤーカップが ”肩” で繋がった一体感のあるデザインを採用していたが、今回の 「WH-1000XM5」 はヘッドバンドとイヤーカップがそれぞれ独立した形状になっている。ヘッドバンドからイヤーカップの先まではつなぎ目がないため、一体感があるデザインに生まれ変わった印象だ。ヘッドバンドはやや薄くなったものの、ソフトフィットレザーが使用されている関係で快適に使用できるという。

左:WH-1000XM4/右:WH-1000XM5

イヤーカップは従来よりもぽってりと可愛らしいデザインになり、親しみやすさがアップ。従来までイヤーカップの上部にあったマイクはより目立ちにくいデザインになり、イヤーカップの周囲に複数配置されるようになっている。

顔に当たるイヤーパッド部分は少し幅広になり、ヘッドバンドと同じくソフトフィットレザーを採用したことで、より快適な付け心地になったとのこと。

左:WH-1000XM4/右:WH-1000XM5

ただし、製品デザインの刷新はデメリットもある。「WH-1000XM4」 はヘッドバンドとイヤーカップのつなぎ目の部分で折りたたみすることができたが、一方で 「WH-1000XM5」 は折りたたむことができなくなっており、キャリングケースも従来よりも大きくなっている。本体重量は250gで、先代モデル(254g)からほとんど同じだが、キャリングケースが大きくなることで持ち運びはややしづらくなる印象だ。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
本体サイズ W:18.5
H:20.0
D:5.0
※実機計測
未公表
重量 254g 250g
ケースサイズ W:16.8
H:21.4
D:5.7
※実機計測
未公表

内蔵ドライバー&音質

WH-1000XM5

内蔵ドライバーは 「WH-1000XM4」 が40mmのものだったのに対し、「WH-1000XM4」 は30mmのものに変更されている。ドライバーが小さくなったことが気になる人もいるかもしれないが、軽量で硬めのドームを備えたものに変更されたことで、先代モデルに比べてより繊細で明瞭な音質を提供できるという。また、より自然な音質を実現するため、高周波感度を向上させるカーボンファイバー複合材料を使用しているとのことだ。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
ドライバー 40mm 30mm

まだ発売前ということもあり実際の音質は未知数だが、海外の先行レビュワーの反応を見る限り、概ね向上したと感じる人が多いようだ。ただし、楽曲によっては 「WH-1000XM4」 の方が良く聞こえるという人もいたことから、ユーザーの好みに左右されるのかもしれない。音質に関しては実機を入手次第、アップデートしておきたい。

内蔵マイク

WH-1000XM5

「WH-1000XM5」 に内蔵されているマイクは合計8個。従来モデルが4個だったことから、3個多くなったことになる。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
マイク 5個 8個

8個のうち、4個はビームフォーミングマイクになっていて、音声通話に使用される。通話時にノイズを除去し、相手にクリアな音声を届けるノイズリダクション機能に対応していて、AIアルゴリズムの改善等でさらに精度が向上しているという。

先行レビュワーからの情報によると、音声通話の品質は大幅に改善されており、騒がしい場所でもクリアな音声を相手に届けることができているとのこと。通話やビデオ会議などにより利用しやすくなりそうだ。

ノイズキャンセリング

「WH-1000XM5」 「WH-1000XM4」 ともにアクティブノイズキャンセリング (ANC) 機能に対応している。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
ノイズキャンセリング(ANC)

アクティブノイズキャンセリング (ANC) 機能は、マイクで周囲の音を拾い、その音を打ち消す逆位相を発生させることでノイズを低減させる機能。「WH-1000XM4」 の段階でかなりのノイズキャンセリング性能を見せつけてくれていたが、「WH-1000XM5」 のそれはさらに性能が向上しているようだ。

先代モデルにも搭載されていたソニー独自の高音質ノイズキャンセリングプロセッサー 「QN1」 に、統合プロセッサー 「V1」 が組み合わされたことで、従来よりも精度が向上。乗り物の音など低周波のノイズはもちろん、人の声などの中高域のノイズをより綺麗に処理できるようになっているようだ。

アンビエントモード

ヘッドホン装着時にあえて外の音を取り込む 「アンビエントモード」 は、従来モデルと同様に搭載されている。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
アンビエントモード(外音取り込み)

同モードは音楽を聴きながら電車のアナウンスにも注意したいときなどのシチュエーションで有効なほか、常時オンにするのではなく特定のシーンでのみ外の音を取り込む便利機能も搭載されている。

ヘッドホンをつけたまま会話ができる 「スピーク・トゥ・チャット」 や、ヘッドホンをつけたまま瞬時に周囲の音を聞ける 「クイックアテンションモード」 、ユーザーの行動や場所に連動して事前に登録したノイズキャンセリング/外音取り込み設定やイコライザー設定に切り替わる 「アダプディブサウンドコントロール」 など。これらの機能は従来から引き続き利用可能だ。

ハイレゾ&音響機能

「WH-1000XM5」 「WH-1000XM4」 はどちらもBluetoothコーデック 「LDAC」 に対応。LDACは、SBCコーデックに比べて3倍近い情報量を伝送でき、対応デバイスと接続すればハイレゾ音源をワイヤレスで楽しめる。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
ハイレゾ
音響技術 DSEE Extreme
360 Reality Audio
DSEE Extreme
360 Reality Audio

ただし、LDACはAndroidデバイスのみで利用可能で、iPhoneやiPadなどのApple製品は引き続きAACコーデックでの接続となる点には注意いただきたい。

また、「WH-1000XM5」 「WH-1000XM4」 どちらも、圧縮音源をAI技術でアップスケールする 「DSEE Extreme」 、高い没入感を味わえる立体音響機能 「360 Reality Audio」 に対応する。

バッテリー駆動時間

「WH-1000XM5」 は、バッテリー駆動時間がすこしだけ改善されている。

「WH-1000XM5」 の駆動時間は、ANCオフ時で最大40時間、ANCオン時で最大30時間。先代の 「WH-1000XM4」 は、ANCオフ時で最大38時間、ANCオン時で最大30時間。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
バッテリー駆動 ANCオン: 最大30時間
ANCオフ: 最大38時間
ANCオン: 最大30時間
ANCオフ: 最大40時間
充電時間 3時間 3.5時間
クイック充電 10分の充電で5時間駆動 3分の充電で3時間駆動

とはいえ、ANC機能をオンにして使う場合については先代モデルと変わず、ANCオフ時にも違いは2時間程度であることから、目に見える進化があるわけではないだろう。

充電時間にかかる時間は 「WH-1000XM4」 が3時間、「WH-1000XM5」 が3.5時間と長くなっているが、代わりに3分の充電で3時間駆動できるクイック充電に対応しており、万が一のバッテリー切れにも安心設計に。参考情報として 「WH-1000XM4」 のクイック充電は10分の充電で5時間の駆動が可能だった。

音声アシスタント

対応する音声アイスタントはGoogleアシスタント、Amazon Alexaで、両方ともビルトインされている。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
音声アシスタント ビルトイン
・Googleアシスタント
・Amazon Alexa
※ Apple製品ではSiri利用可 (非ビルトイン)
ビルトイン
・Googleアシスタント
・Amazon Alexa
※ Apple製品ではSiri利用可 (非ビルトイン)

また、iPhoneやiPadなどのApple製品と接続した際はSiriを呼び出すこともできる。こちらは非ビルトインだが、概ね同じように使うことができる。

機能

「WH-1000XM5」 には、日々の利用を快適にするための機能が多数搭載されている。

「スピーク・トゥ・チャット」 は、ヘッドホンをつけたままで会話できる機能。音楽を聴いている最中でも、ユーザーが声を発したことをマイクが認識し、自動で音楽再生を停止してアンビエントモードに切り替える。わざわざアプリから設定を変更したり、イヤーカップのボタンを押すことなく、自動で再生モードの切り替えが可能だ。

「クイックアテンション機能」 は、イヤーカップを覆うように手を当てることで、音楽の音量を低くし、アンビエントモードを一時的に起動する機能。突然話しかけられるなど、咄嗟に外の音を聴きたくなったときに便利。

アプリからユーザーがよく行く場所を登録しておくことで、その場所に行ったことをヘッドホン側が自動で認識し、リスニング環境を切り替える 「アダプティブサウンドコントロール」 も引き続き搭載。「スピーク・トゥ・チャット」 や 「クイックアテンション機能」 に頼らずとも、 「駅に着いたらアンビエントモードに切り替える」 「駅から出たらまたノイズキャンセリングをオンにする」 など、ヘッドホン側が自動で登録済みのリスニング環境を整えてくれる便利機能だ。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
スピーク・トゥ・チャット
クイックアテンション機能

そのほか、ユーザーが止まっているのか、歩いているのか、乗り物に乗っているのかなど、行動シーンに合わせてモードを切り替える機能や、ヘッドホンを外したときに自動で音楽再生をストップする機能も引き続き搭載。これらの機能はすでに 「WH-1000XM4」 で搭載されているため、「WH-1000XM5」 での新機能というわけではない。

一点変更された部分としては、従来まで搭載されていた 「NCオプティマイザー」 が自動化された点が挙げられる。これまではヘッドホンにノイズキャンセリングの精度を最適化できるボタンが搭載されていたが、「WH-1000XM5」 ではそれが自動化。周辺の環境やユーザーの装着具合に応じてノイズキャンセリングの最適化をバックグラウンドで行うようになっている。常に最適な状態で音楽を聴ける点はかなりの魅力と言えるのではないだろうか。

カラーラインナップ&価格

最後にカラーラインナップと価格について。

「WH-1000XM4」 と 「WH-1000XM5」 のカラー展開はブラック、プラチナシルバーの2色 (販売終了のものは除く) 。カラーの名称は変わらないが、「WH-1000XM4」 のプラチナシルバーはベージュに近いカラーとなっており、「WH-1000XM5」 のプラチナシルバーは少しだけホワイト寄りのベージュカラーとなっている。

  WH-1000XM4 WH-1000XM5
カラー ・ブラック
・プラチナシルバー
・ブラック
・プラチナシルバー
価格(ドル) 349.99ドル 399.99ドル
価格(円) 公式サイト:41,800円(税込)
Amazon:35,300円(税込)
公式サイト:49,500円(税込)
Amazon:49,500円(税込)

価格は 「WH-1000XM4」 が349.99ドル、「WH-1000XM5」 が399.99ドルで後者のほうがすこし高くなっている。国内販売価格は 「WH-1000XM4」 が41,800円、「WH-1000XM5」 が49,800円 (いずれも税込) 。国内価格は8,000円の価格アップとなった。

価格に見合う性能となっているのかには注目となるが、内蔵プロセッサが増えていたりとハード面のアップグレードがあったことから、価格アップは致し方なさそうだ。

まとめ

今回は 「WH-1000XM5」 「WH-1000XM4」 を比較してみた。細かく比較してみると、両モデルの間にはさまざまな違いが設けられており、特にノイズキャンセリング機能の向上は新型モデルの購入意欲に繋がりそうなポイントだ。

ただし、大きな違いがあるわけではないことから、あえてすこし安い 「WH-1000XM4」 を購入するという手もありそうだ。「WH-1000XM4」 はしばらく継続販売されるとのことなので、「WH-1000XM5」 「WH-1000XM4」 の両製品の性能を比べてみて、ぜひご自身に合ったほうをご購入いただければと思う。

「WH-1000XM5」 は国内では5月13日から予約受付が開始されており、価格は49,500円(税込)。発売は5月27日になることが案内されている。

比較表

WH-1000XM4とWH-1000XM5を比較
  WH-1000XM4 WH-1000XM5
発売日 2020年9月4日 2022年5月20日
デザイン
本体サイズ W:18.5
H:20.0
D:5.0
※実機計測
未公表
重量 254g 250g
キャリングケース  
ケースサイズ W:16.8
H:21.4
D:5.7
※実機計測
未公表
ドライバー 40mm 30mm
プロセッサ QN1 QN1
V1
ノイズキャンセリング(ANC)
アンビエントモード(外音取り込み)
ハイレゾ
音響技術 DSEE Extreme
360 Reality Audio
DSEE Extreme
360 Reality Audio
マルチポイント接続 2台まで 2台まで
Bluetooth v5.0 v5.2
コーデック SBC/AAC/LDAC SBC/AAC/LDAC
内蔵マイク 5つ 8つ
コネクタ USB Type-C USB Type-C
音声アシスタント ビルトイン
・Googleアシスタント
・Amazon Alexa
※ Apple製品ではSiri利用可 (非ビルトイン)
ビルトイン
・Googleアシスタント
・Amazon Alexa
※ Apple製品ではSiri利用可 (非ビルトイン)
スピーク・トゥ・チャット
クイックアテンション機能
バッテリー駆動 ANCオン: 最大30時間
ANCオフ: 最大38時間
ANCオン: 最大30時間
ANCオフ: 最大40時間
充電時間 3時間 3.5時間
クイック充電 10分の充電で5時間駆動 3分の充電で3時間駆動
カラー ・ブラック
・プラチナシルバー
・ブラック
・プラチナシルバー
価格(ドル) 349.99ドル 399.99ドル
価格(円) 公式サイト:41,800円(税込)
Amazon:35,300円(税込)
公式サイト:49,500円(税込)
Amazon:49,500円(税込)

(画像:SONY)

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。